蒼炎・暁 short dream
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「…私もミカヤと一緒に遠距離魔法で戦う」
「ええ、分かった」
ペレアス様のためにデインを守るためにどんな戦いにでも挑んでいった。
いつかはこうなる時が来るって分かってた。
だけど目の当たりにすると投げ出したくなる思いばかりが過る。
「…アイク……」
三年前に私から別れを切り出した恋人のアイクと敵対するなんて出来るわけがなかった。
…アイクがまだ好きだから………
だけど…今までよくしてくれたデインや暁の団のためにも向かい合わなきゃならないんだ…
「ナマエ…大丈夫?」
私とアイクの関係を知っているミカヤは心配そうに聞いてきた。
「うん…大丈夫だよ」
私はこれ以上の心配を掛けたくなくて精一杯の笑顔で言った。
ミカヤはそう。とだけ言ってそれ以上は何も言わなかった。
「…全員、進撃開始!」
ミカヤの合図と共に動き出すデイン兵達。
「……っ…はぁ!!」
私が放ったメティオはラグズの虎に当り息の根を止めた。
胸がとてつもなく痛い…
ラグズを殺すなんてしたくない…っ
私は気持ちを押し殺し覚悟を決めて一体、また一体とラグズを倒していく。
……こんな私を見たアイクは私を恨むに決まってるよね…
「あ…」
ふいにアイクと目があった。
私は怖くてすぐに目を反らしてしまった。
だけど、一瞬アイクが何かを言いたそうな感じがした。
どれくらい戦っただろう…
たった今昔共に戦った仲間であるグレイル傭兵団の皆やライが参戦した。
私はメティオが壊れてしまったため、防衛ラインから降りて段差の上から戦っていた。
ついにアイクが動き出した。
アイクは一直線にこちらに向かってきた。
私はもう涙を堪えるのに必死だった。
「ナマエ…!!」
アイクが私が立っている段差の真下に来た。
「何であんたがデイン側に付いている…?」
「……」
私はただ黙る事しか出来なかった。
「また俺達のところに戻って来てくれないか…?」
アイクが私にそう言った。
なんで…?
ラグズを殺してしまった私に…
アイク達を裏切ってしまった私に……
どうして優しくするの…?
「私はっ……!?」
いきなり腕を引っ張られ私はアイクに落ちるように落ちた。
だけど、アイクが私を抱き止めた。
「はっ…離して!」
精一杯抵抗するものの、アイクの力に敵う筈も無く一切無駄だった。
「ナマエ…俺はあんたと戦いたくはない。だから戻って来てくれ…」
抱き締められる力が強まった。
「アイク……っ…」
私はアイクを抱き締め返そうとした……その時。
「!?っ…」
「アイク!?」
アイクは突然放たれた光魔法に不意を突かれた。
「ミカヤ…!」
さっきまで私が居た段の上にミカヤが立っていた。
「ナマエ…辛いかもしれないけど、今はアイク将軍達とは敵対しているのよ…わかって…?」
確かにミカヤの言う通りだ。
だけど私はっ………
「ごめん…ミカヤ……!」
私は炎魔法をミカヤに放った。
ミカヤは驚きながらも間一髪でそれを避けた。
「私…やっぱりアイク達とは戦えない…!!」
私は精一杯の思いをミカヤに伝えた。
するとミカヤは一瞬悲しそうに微笑むと、後ろを向いた。
「…それがナマエの答えならもう何も言わないわ。最後まで全力で戦いましょう」
「ミカヤ…」
ミカヤはそれだけ言うと防衛ラインに戻っていった。
「うっ…」
「アイク!!しっかりして…!!!」
アイクは思ったより魔法を強く受けたせいか、苦しそうだった。
すると青い光がアイクを包み込んだ。
「!ミスト…!!」
「もう、お兄ちゃんナマエちゃんに夢中で何も気づかないんだから!!」
「たくっ、こんなところでイチャつくなよ?」
「ライ!皆っ…」
昔の仲間達が集まってきた。
「助かった、ミスト」
「次は気をつけてよね!」
「さーてと、ナマエも戻って来てくれたところで早速いきますか!」
ライが化身をして皆に言った。
「ああ。グレイル傭兵団、行くぞ!」
「「おぉーっ!!」」
皆が一斉に進撃していった。
「ナマエ、今度は絶対に離さんからな」
「アイク…うんっ……!」
アイクは思わず泣き出した私に三年前と変わらない優しいキスをした。
変わらないもの
いつだって迎えてくれる仲間がいる
~end~
「ええ、分かった」
ペレアス様のためにデインを守るためにどんな戦いにでも挑んでいった。
いつかはこうなる時が来るって分かってた。
だけど目の当たりにすると投げ出したくなる思いばかりが過る。
「…アイク……」
三年前に私から別れを切り出した恋人のアイクと敵対するなんて出来るわけがなかった。
…アイクがまだ好きだから………
だけど…今までよくしてくれたデインや暁の団のためにも向かい合わなきゃならないんだ…
「ナマエ…大丈夫?」
私とアイクの関係を知っているミカヤは心配そうに聞いてきた。
「うん…大丈夫だよ」
私はこれ以上の心配を掛けたくなくて精一杯の笑顔で言った。
ミカヤはそう。とだけ言ってそれ以上は何も言わなかった。
「…全員、進撃開始!」
ミカヤの合図と共に動き出すデイン兵達。
「……っ…はぁ!!」
私が放ったメティオはラグズの虎に当り息の根を止めた。
胸がとてつもなく痛い…
ラグズを殺すなんてしたくない…っ
私は気持ちを押し殺し覚悟を決めて一体、また一体とラグズを倒していく。
……こんな私を見たアイクは私を恨むに決まってるよね…
「あ…」
ふいにアイクと目があった。
私は怖くてすぐに目を反らしてしまった。
だけど、一瞬アイクが何かを言いたそうな感じがした。
どれくらい戦っただろう…
たった今昔共に戦った仲間であるグレイル傭兵団の皆やライが参戦した。
私はメティオが壊れてしまったため、防衛ラインから降りて段差の上から戦っていた。
ついにアイクが動き出した。
アイクは一直線にこちらに向かってきた。
私はもう涙を堪えるのに必死だった。
「ナマエ…!!」
アイクが私が立っている段差の真下に来た。
「何であんたがデイン側に付いている…?」
「……」
私はただ黙る事しか出来なかった。
「また俺達のところに戻って来てくれないか…?」
アイクが私にそう言った。
なんで…?
ラグズを殺してしまった私に…
アイク達を裏切ってしまった私に……
どうして優しくするの…?
「私はっ……!?」
いきなり腕を引っ張られ私はアイクに落ちるように落ちた。
だけど、アイクが私を抱き止めた。
「はっ…離して!」
精一杯抵抗するものの、アイクの力に敵う筈も無く一切無駄だった。
「ナマエ…俺はあんたと戦いたくはない。だから戻って来てくれ…」
抱き締められる力が強まった。
「アイク……っ…」
私はアイクを抱き締め返そうとした……その時。
「!?っ…」
「アイク!?」
アイクは突然放たれた光魔法に不意を突かれた。
「ミカヤ…!」
さっきまで私が居た段の上にミカヤが立っていた。
「ナマエ…辛いかもしれないけど、今はアイク将軍達とは敵対しているのよ…わかって…?」
確かにミカヤの言う通りだ。
だけど私はっ………
「ごめん…ミカヤ……!」
私は炎魔法をミカヤに放った。
ミカヤは驚きながらも間一髪でそれを避けた。
「私…やっぱりアイク達とは戦えない…!!」
私は精一杯の思いをミカヤに伝えた。
するとミカヤは一瞬悲しそうに微笑むと、後ろを向いた。
「…それがナマエの答えならもう何も言わないわ。最後まで全力で戦いましょう」
「ミカヤ…」
ミカヤはそれだけ言うと防衛ラインに戻っていった。
「うっ…」
「アイク!!しっかりして…!!!」
アイクは思ったより魔法を強く受けたせいか、苦しそうだった。
すると青い光がアイクを包み込んだ。
「!ミスト…!!」
「もう、お兄ちゃんナマエちゃんに夢中で何も気づかないんだから!!」
「たくっ、こんなところでイチャつくなよ?」
「ライ!皆っ…」
昔の仲間達が集まってきた。
「助かった、ミスト」
「次は気をつけてよね!」
「さーてと、ナマエも戻って来てくれたところで早速いきますか!」
ライが化身をして皆に言った。
「ああ。グレイル傭兵団、行くぞ!」
「「おぉーっ!!」」
皆が一斉に進撃していった。
「ナマエ、今度は絶対に離さんからな」
「アイク…うんっ……!」
アイクは思わず泣き出した私に三年前と変わらない優しいキスをした。
変わらないもの
いつだって迎えてくれる仲間がいる
~end~
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