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戦争が終わり、暗夜王国と平和条約が締結された後の宴の夜のこと。
この世界に平和がもたらされみんなはもう朝からお祭り騒ぎだ。
「カムイ~…私は嬉しいよぉ……」
「ヒっヒノカ姉さん酔ってます……?」
宴の席で私にべったりとしてくるヒノカ姉さんは、お酒により顔が赤くなっている。
これは完璧に酔ってますね……
「カムイが戻ってきてくれて、この世界を平和にしてくれた……本当にっ…よかッ…うぅ……」
「ヒノカ姉さん……」
また泣き出す彼女に少しだけ飽きれながらも、その気持ちがすごく嬉しかった。
「カムイ姉様…!」
「どうしたんですかサクラさん?…って」
見ると、サクラさんは既に酔い潰れたリョウマ兄さんとタクミさんを一人で抱えながらぷるぷるとしていた。
サクラさん…きっとこの戦で相当な力をつけられたんですね……
「だっ大丈夫ですか?二人共、かなり酔っているように見えますが……」
とりあえずサクラさんから二人を預かり様子を見た。
「あっありがとうございます……お二人共今日はいつもより気持ちが高ぶってしまったのか…お酒をたくさん飲まれて、それで……」
サクラさんは一人ではどうにもできないと言った感じだった。
「…大変でしたね……後は私がこの二人の面倒を見ておきますので。あ…悪いんですが、サクラさんはヒノカ姉さんの事を見ていてくれませんか?」
「はっはい!」
サクラさんは私に一礼してから酔っているヒノカ姉さんの元へと向かった。
「んぬぅ……」
「まだ、足りんぞ……」
「はぁ…二人共少し飲みすぎなんじゃありませんか…?」
確かに、今日は少しぐらい羽目を外してもいいかもしれませんが…
お二人がお酒にここまで酔われるなんて少し意外でしたね…
とりあえず二人を端の方へ移動させて椅子に座らせた。
「ふぅ……」
自分よりも遥かに大きな二人を抱えるのはかなりキツい。
リョウマ兄さんはともかく、タクミさんもしっかりとした体なのだなと密かに思った。
「ん……カムイ?」
リョウマ兄さんが虚ろな目で私を見上げた。
……やっぱり酔ってますね。
「待っててください、今水を持ってきますから…」
「……待て」
私が水を取りに行こうとその場を離れようとしたら、リョウマ兄さんが私のマントを握ってきた。
「兄さん……?」
「……」
リョウマ兄さんはしばらく黙った後口を開いた。
「…お前は王になった俺を、支えてくれるか……?」
「え?」
「妹としてではなく………」
リョウマ兄さんはそこまで言うと少しハッとしたような顔になった。
「っ…すまない、今のは忘れてくれ……」
「?はい……」
リョウマ兄さんが何を言おうとしたのかが気になったが、そのまま私は水を取りに歩いて行った。
少し離れたところで水を取り、またすぐに二人の元へと戻っていく。
「リョウマ兄さん、タクミさん。はい、どうぞ」
「ありがとう、カムイ」
「んぅ……」
まだ顔が赤いものの意識がはっきりしているリョウマ兄さんに対し、タクミさんは半分夢の中にいるようだった。
「……カムイ、すまないがタクミを部屋まで運んでくれないか?」
「え、でも席を外して大丈夫なんですか?」
「もうすぐ宴も終わる頃だ。後は俺がうまくやる。タクミを頼んだぞ」
リョウマ兄さんは水を飲んだ後、そのまま宴の席に戻って行った。
「……タクミさん、大丈夫ですか?」
酔い潰れているタクミさんを抱えながら問いかけてみると、半分目を開いて視線を合わせてきた。
「あれ、姉さん……?」
「もうすぐ部屋に着きますからね」
タクミさんの部屋へと続く人気のない廊下を歩く。
「ごめん、僕……」
「いえ、気にしないでください。今夜は特別だったんですから」
自分が酔い潰れて私に部屋まで運ばせている事を誤っているのだろう。
そしてタクミさんの部屋に着き彼を布団にゆっくりと寝かせた。
「ありがとう、姉さん……」
タクミさんは申し訳なさそうに微笑みながら言った。
「姉さん…僕、姉さんのことが……」
「タクミさん?」
タクミさんは私の手を握ると何かを言い終える直前に眠りについてしまった。
「……おやすみなさい」
今日はリョウマ兄さんやタクミさんといい、気になる発言を残していった。
そのどちらかの意味が数日後に分かるのは、また別の話……
~end~
この世界に平和がもたらされみんなはもう朝からお祭り騒ぎだ。
「カムイ~…私は嬉しいよぉ……」
「ヒっヒノカ姉さん酔ってます……?」
宴の席で私にべったりとしてくるヒノカ姉さんは、お酒により顔が赤くなっている。
これは完璧に酔ってますね……
「カムイが戻ってきてくれて、この世界を平和にしてくれた……本当にっ…よかッ…うぅ……」
「ヒノカ姉さん……」
また泣き出す彼女に少しだけ飽きれながらも、その気持ちがすごく嬉しかった。
「カムイ姉様…!」
「どうしたんですかサクラさん?…って」
見ると、サクラさんは既に酔い潰れたリョウマ兄さんとタクミさんを一人で抱えながらぷるぷるとしていた。
サクラさん…きっとこの戦で相当な力をつけられたんですね……
「だっ大丈夫ですか?二人共、かなり酔っているように見えますが……」
とりあえずサクラさんから二人を預かり様子を見た。
「あっありがとうございます……お二人共今日はいつもより気持ちが高ぶってしまったのか…お酒をたくさん飲まれて、それで……」
サクラさんは一人ではどうにもできないと言った感じだった。
「…大変でしたね……後は私がこの二人の面倒を見ておきますので。あ…悪いんですが、サクラさんはヒノカ姉さんの事を見ていてくれませんか?」
「はっはい!」
サクラさんは私に一礼してから酔っているヒノカ姉さんの元へと向かった。
「んぬぅ……」
「まだ、足りんぞ……」
「はぁ…二人共少し飲みすぎなんじゃありませんか…?」
確かに、今日は少しぐらい羽目を外してもいいかもしれませんが…
お二人がお酒にここまで酔われるなんて少し意外でしたね…
とりあえず二人を端の方へ移動させて椅子に座らせた。
「ふぅ……」
自分よりも遥かに大きな二人を抱えるのはかなりキツい。
リョウマ兄さんはともかく、タクミさんもしっかりとした体なのだなと密かに思った。
「ん……カムイ?」
リョウマ兄さんが虚ろな目で私を見上げた。
……やっぱり酔ってますね。
「待っててください、今水を持ってきますから…」
「……待て」
私が水を取りに行こうとその場を離れようとしたら、リョウマ兄さんが私のマントを握ってきた。
「兄さん……?」
「……」
リョウマ兄さんはしばらく黙った後口を開いた。
「…お前は王になった俺を、支えてくれるか……?」
「え?」
「妹としてではなく………」
リョウマ兄さんはそこまで言うと少しハッとしたような顔になった。
「っ…すまない、今のは忘れてくれ……」
「?はい……」
リョウマ兄さんが何を言おうとしたのかが気になったが、そのまま私は水を取りに歩いて行った。
少し離れたところで水を取り、またすぐに二人の元へと戻っていく。
「リョウマ兄さん、タクミさん。はい、どうぞ」
「ありがとう、カムイ」
「んぅ……」
まだ顔が赤いものの意識がはっきりしているリョウマ兄さんに対し、タクミさんは半分夢の中にいるようだった。
「……カムイ、すまないがタクミを部屋まで運んでくれないか?」
「え、でも席を外して大丈夫なんですか?」
「もうすぐ宴も終わる頃だ。後は俺がうまくやる。タクミを頼んだぞ」
リョウマ兄さんは水を飲んだ後、そのまま宴の席に戻って行った。
「……タクミさん、大丈夫ですか?」
酔い潰れているタクミさんを抱えながら問いかけてみると、半分目を開いて視線を合わせてきた。
「あれ、姉さん……?」
「もうすぐ部屋に着きますからね」
タクミさんの部屋へと続く人気のない廊下を歩く。
「ごめん、僕……」
「いえ、気にしないでください。今夜は特別だったんですから」
自分が酔い潰れて私に部屋まで運ばせている事を誤っているのだろう。
そしてタクミさんの部屋に着き彼を布団にゆっくりと寝かせた。
「ありがとう、姉さん……」
タクミさんは申し訳なさそうに微笑みながら言った。
「姉さん…僕、姉さんのことが……」
「タクミさん?」
タクミさんは私の手を握ると何かを言い終える直前に眠りについてしまった。
「……おやすみなさい」
今日はリョウマ兄さんやタクミさんといい、気になる発言を残していった。
そのどちらかの意味が数日後に分かるのは、また別の話……
~end~