朝、僕はいつものように目が覚めた。


「ふぁ……」
上体を起こして欠伸をする。


「ん……レオンさん…？おはようございます……」
隣で愛しい人の声がして、僕はそちらに顔を向けた。



「おはよう、姉さ……」



…カムイを見た途端、僕は思考が停止した。


「？どうかしましたか…？」
「……夢？」


本当に夢かなんかじゃないのか。


だって……



「カムイ…その耳、どうしたの……？」
「え……？」



そう、彼女の頭には獣の耳らしきモノが生えていたのだ。


「なっなんですかこれ…！？」
「僕だって分からないよ…昨日までは無かったのに……というか、カムイ…」
「え？」
「その、隠してくれないかな……」



カムイは自分の体を見ると、すぐにバッとシーツで隠した。

そういえば昨日の夜から僕達裸のままだったな…


「すっすみません…！」
「いや、大丈夫だよ……それにしても、これは一体どうしたんだよ」
僕はその耳に触れてみた。


「ひぅっ…！」
「え！？」


僕が耳に触れると同時に、カムイからいつも最中に出ているような声を上げて少し驚いた。

「や、あの…これは、なんというか……！」
「……感じちゃったんだ？」
「うっ…！！」


図星だなこれは……


「多分、この耳は性感帯なんだろうね」
「えっ…」

こんな良い状況で好きな人に手を出したくなるのは…


…普通だよね？


「ちょっ、レオンさん…！？あっ……」
カムイの後ろに回り、彼女が逃げないよう抱き締めると僕はその耳を弄り始めた。

「カムイが悪いんだよ？そんな可愛い反応するから……」
「ひゃぁんっ…！ダメですよぉ…」

カムイの耳に触れるたび、その耳がピクピクと動くのがとても愛らしく感じた。


そしてしばらく獣の耳の生えたカムイで遊んでいると、段々僕自身が熱を帯びていくのが分かった。

「あー…ごめん、カムイ」
「ふぇ…？」


ドサッ…


「朝から止まんないみたい……」
「レっレオンさん…！？んんー！」













…結局、朝から僕達はあのまま体を重ねてしまった。


「レオンさん酷いですよぉ……」
「ごめんって。そんなに怒らないでよ、姉さん」
獣？になったカムイは耳だけじゃなく、体全体がいつにも増して敏感になっていた気がする。

そのせいで僕はいつもよりヒートアップして、彼女に少し無理をさせてしまった。


「うぅ……少し眠らせてください…」
「ん、いいよ」
カムイは僕の胸に顔を埋めると、程なくして寝息を立て始めた。


「僕も寝ようかな……」


そのままカムイの後を追うように僕も眠りに就いた。















「ん……」

次に目が覚めた時はもうお昼時だった。


「カムイ……あれ…？」
隣で眠る彼女に目をやると、さっきまで生えていた獣耳が消えていた。

「んん……レオンさん…？」

するとカムイが目を覚ました。


「ねえ、カムイ……耳は…？」
「耳…？……あれ…」
言われて獣耳があった場所を触れるも、彼女はその感触がしない事に気が付いた。


「なくなってます…！」
どこか嬉しそうな表情のカムイに少しだけムッとしてしまう。



「…僕はあのままでも良かったんだけどな……」
「え？何か言いましたか？」
「別に。何でもないよ…」
「？」







～end～