if short dream
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「はぁ!!」
「遊んでおくれ!!」
「グォオォォォ…!!!」
今は遭遇戦の真っ最中だ。
私はニシキさんと共に防陣を組んで敵を倒していく。
「怪我はないかい?カムイ」
「えぇ、大丈夫ですよ」
「よかった…」
「きゃあぁっ…!」
悲鳴のした方を向くと、サクラさんがノスフェラトゥに襲われそうになっていた。
「サクラさんっ…!!」
「僕がいくよ!」
咄嗟に反応したニシキさんがサクラさんを庇い、ノスフェラトゥを撃退した。
「大丈夫かい?」
「あっありがとうございます…!」
その様子を見て、安堵した気持ちと嫉妬という感情が入り混じり複雑な思いになっていることに気が付いた。
…馬鹿ですね、私は……
ニシキさんは私の想い人でもある。
この間、二人で街へ出かけたあたりにかなり仲良くなったと思ってましたが……
彼が他の女性の方といるのを見ていると、それがどんな状況であっても今のように醜い感情が芽生えるのがすごく情け無い…
「……」
「カムイ、危ない!!」
「え……」
目線を上げると、ノスフェラトゥが今にも私に拳を振り下ろす寸前だった。
間に合わないっ……!!
ガードしようにも、夜刀神を構えるのに間に合わず怪我を覚悟した、その時……
「グオォオォォ……!」
「姉さん、大丈夫?」
「タクミ、さん……?」
見ると、タクミさんが放った矢がノスフェラトゥに当たり既に絶命しているのが見えた。
「もう、しっかりしなよ。戦場でぼーっとするなんて姉さんらしくないよ?」
「すっすみません……助けてくれてありがとうございます」
「っ…仲間なんだから当たり前だよ……」
タクミさんは何故かそっぽを向きながらそう言った。
「姉さんは危なっかしいから、僕のそばにいなよ。またいつ襲われるか分からないし」
「え、でも……」
「その必要はないよ」
声のした方を見るとニシキさんが立っていた。
「ニシキ?」
「カムイは僕と防陣を組むからお気になさらず。君はサクラのそばについていてあげておくれ」
そう言ってニシキさんは私の腕を引いて後ろの方へ下がっていく。
「あの、ニシキさん……?」
「君の元を離れたせいで君を守れなかったのは確かだよ。すごく悔しいと思ってる……だけど、カムイの一番の支援相手は僕なんだから勝手に他の誰かと組んだりしたら許さないんだからね?」
少し照れ臭そうに言う彼に不覚にも胸が高鳴ったのを感じた。
「…ふふっ……」
「なっ何笑ってるのさ?」
「少し…ニシキさんが可愛いと思っただけです…」
「うーん…可愛いというより美しいって言って欲しいよね、そこは」
そしてニシキさんは私の頭に手をポンと置いて言った。
「今度は離さないからね。カムイも離れちゃ駄目だよ?」
「!はいっ……」
~end~