if short dream
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「はぁ……」
「ん?あれは……ヒサメさん?」
マイキャッスルの見回りをしていると、泉のふもとで座り込んでいるヒサメさんが見えた。
「ヒサメさん」
「!?カムイさん…!」
「どうしたんですか?何だか浮かない顔をしていますが……」
彼は何故か私と目を合わせようとはせず心なしかどこか焦っているようにも見えた。
「いえ……何でもないですよ」
「本当ですか?具合でも悪いんじゃ……」
「っ…ほっといてください!」
ヒサメさんに伸ばした手は払いのけられ、その後彼はハッとしたような顔になった。
「すっすみません……少し、頭を冷やしてきます」
「ヒサメさっ…!」
そう言ってヒサメさんは立ち上がりどこかへ行ってしまった。
私、彼に何かしてしまったんでしょうか……
沈んだ気持ちの中、とぼとぼと歩いているとヒサメさんの母親でもあるオボロさんが話しかけてきてくれた。
「あら?カムイ様じゃないですか。暗い顔をされていますがどうかしたんですか?」
「オボロさん……」
彼女に声をかけられた途端、何故か涙が溢れ出てきた。
「え!?本当にどうしたんですか!とっとりあえず場所を変えましょ…」
オボロさんに支えられながら場所を移動した。
「…それで、何かあったんですか?」
「実は……」
ついさっきあった事をオボロさんに伝えると、彼女はふふっと笑みをこぼした。
「ヒサメがねぇ……やっぱりお年頃という事でしょうね」
「?どういう事ですか…?」
「いわゆる思春期ってヤツですよ。まさかヒサメがカムイ様にねぇ…」
さっきからオボロさんが嬉しそうに笑っていて何が何だかよくわからない。
「あのー……?」
「ああ、すみません。カムイ様はそのままいつも通りに接してあげれば大丈夫ですよ!」
「そうですか?」
「ええ。あの子の事、よろしくお願いします」
「?はい…?」
少しの疑問が残った気もするけど、人に相談した事により何だか気持ちが軽くなった気がした。
そしてオボロさんと別れ、またマイキャッスルの見回りを再開する。
「……あっ」
遠くに見える人影に少し気持ちが高揚したのが分かった。
「……ヒサメさん」
さっき怒らせてしまったばかりの彼とまた会ったのだ。
「カムイさん……さっきはすみませんでした…」
「いえ、私の方こそ…あなたに何か事情があったりしたのに、無理矢理追求しようとしたりなんかして……」
「カムイさんは悪くありませんよ!」
すると急に私の手を握ってそう言って来た。
「ヒサメさん…?」
「え……あっ!」
勢いだったのか、その後すぐに気付いて手を離した。
「ごっごめんなさい……突然…」
「別に大丈夫ですよ」
そこからしばしの沈黙が流れた。
すると先に沈黙を破ったのは彼の方からだった。
「あの、カムイさん……」
「はっはい?」
「カムイさんは……誰かに守られる事をどう思いますか?」
急にそんなことを聞かれ内心驚くも、素直にその質問に答えを返す。
「確かに守ってくれる方は凄く頼りになります。ですが、守られてばかりだというのも気が引けてしまいますね……」
「そう、ですか…」
ヒサメさんはそう言うと難しい顔をして考え込んでしまった。
「私に…」
「え?」
「私にあなたを守らせて欲しいと言ったら…迷惑、ですか?」
彼は真剣な目をしてそう聞いてきた。
思わずその自然にドキリとしてしまう。
「…どうして、そう思うんですか?」
「え……?」
「好きな人に……そう言われて迷惑だと思う人はいないと思いますよ?」
「!!!」
私はそれだけ言うとその場を離れた。
「だから…あなたの事、私も守ってみせますからっ」
「カムイさん……あなたには敵いませんね…」
~end~
「ん?あれは……ヒサメさん?」
マイキャッスルの見回りをしていると、泉のふもとで座り込んでいるヒサメさんが見えた。
「ヒサメさん」
「!?カムイさん…!」
「どうしたんですか?何だか浮かない顔をしていますが……」
彼は何故か私と目を合わせようとはせず心なしかどこか焦っているようにも見えた。
「いえ……何でもないですよ」
「本当ですか?具合でも悪いんじゃ……」
「っ…ほっといてください!」
ヒサメさんに伸ばした手は払いのけられ、その後彼はハッとしたような顔になった。
「すっすみません……少し、頭を冷やしてきます」
「ヒサメさっ…!」
そう言ってヒサメさんは立ち上がりどこかへ行ってしまった。
私、彼に何かしてしまったんでしょうか……
沈んだ気持ちの中、とぼとぼと歩いているとヒサメさんの母親でもあるオボロさんが話しかけてきてくれた。
「あら?カムイ様じゃないですか。暗い顔をされていますがどうかしたんですか?」
「オボロさん……」
彼女に声をかけられた途端、何故か涙が溢れ出てきた。
「え!?本当にどうしたんですか!とっとりあえず場所を変えましょ…」
オボロさんに支えられながら場所を移動した。
「…それで、何かあったんですか?」
「実は……」
ついさっきあった事をオボロさんに伝えると、彼女はふふっと笑みをこぼした。
「ヒサメがねぇ……やっぱりお年頃という事でしょうね」
「?どういう事ですか…?」
「いわゆる思春期ってヤツですよ。まさかヒサメがカムイ様にねぇ…」
さっきからオボロさんが嬉しそうに笑っていて何が何だかよくわからない。
「あのー……?」
「ああ、すみません。カムイ様はそのままいつも通りに接してあげれば大丈夫ですよ!」
「そうですか?」
「ええ。あの子の事、よろしくお願いします」
「?はい…?」
少しの疑問が残った気もするけど、人に相談した事により何だか気持ちが軽くなった気がした。
そしてオボロさんと別れ、またマイキャッスルの見回りを再開する。
「……あっ」
遠くに見える人影に少し気持ちが高揚したのが分かった。
「……ヒサメさん」
さっき怒らせてしまったばかりの彼とまた会ったのだ。
「カムイさん……さっきはすみませんでした…」
「いえ、私の方こそ…あなたに何か事情があったりしたのに、無理矢理追求しようとしたりなんかして……」
「カムイさんは悪くありませんよ!」
すると急に私の手を握ってそう言って来た。
「ヒサメさん…?」
「え……あっ!」
勢いだったのか、その後すぐに気付いて手を離した。
「ごっごめんなさい……突然…」
「別に大丈夫ですよ」
そこからしばしの沈黙が流れた。
すると先に沈黙を破ったのは彼の方からだった。
「あの、カムイさん……」
「はっはい?」
「カムイさんは……誰かに守られる事をどう思いますか?」
急にそんなことを聞かれ内心驚くも、素直にその質問に答えを返す。
「確かに守ってくれる方は凄く頼りになります。ですが、守られてばかりだというのも気が引けてしまいますね……」
「そう、ですか…」
ヒサメさんはそう言うと難しい顔をして考え込んでしまった。
「私に…」
「え?」
「私にあなたを守らせて欲しいと言ったら…迷惑、ですか?」
彼は真剣な目をしてそう聞いてきた。
思わずその自然にドキリとしてしまう。
「…どうして、そう思うんですか?」
「え……?」
「好きな人に……そう言われて迷惑だと思う人はいないと思いますよ?」
「!!!」
私はそれだけ言うとその場を離れた。
「だから…あなたの事、私も守ってみせますからっ」
「カムイさん……あなたには敵いませんね…」
~end~