if short dream
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「うーん……」
私は今、ベッドの上で苦戦している。
何にかというと……
「眠れません……」
そう、もう夜中なのに全く眠れないのだ。
「少し外の散歩にでも行きましょうか……」
そして気分転換にマイルームを出た。
「星が綺麗ですね……」
マイルームを出て夜空を見上げると、そこには無数の星が煌めいていた。
「…ん?あそこにいるのは……」
ふと遠くに目をやると、何やらふわふわしたシルエットがユラユラと揺れているのが目に入った。
それは見覚えのある尻尾で……
「……フランネルさん?」
「うわあぁっ!?…って、カムイかよ!!驚かせるなよな…!」
「すっすみません…ところで、フランネルさんはこんな所で何をしてたんですか?」
「俺?俺は…眠れねぇから外に出てたんだよ……」
そういう彼の表情は何だか照れ臭そうな感じがした。
「そういうカムイこそ何してるんだよ?こんな夜中に…」
「私も眠れなくて…散歩をしていたらあなたを見つけたんです」
「へぇ……奇遇だな」
そう言って少し笑ったフランネルさんの尻尾はブンブンと揺れていて思わず笑みが溢れた。
「そっそんなとこに突っ立ってるくらいなら、俺の隣に座らせてやらなくもねぇけど……」
「ふふ、じゃあお言葉に甘えて…」
相変わらず素直じゃない彼の言葉に従い、その隣に静かに腰を下ろした。
「綺麗ですね…」
「あっあぁ…」
そしてしばらく星を眺めていると……
ガバッ!
「きゃっ!?だっ誰ですか…!!?」
「誰だと思う?」
突然、後ろから抱きつかれた事に驚くもその聞き覚えのある声に少し落ち着きが戻った。
「…ニシキさん、ですか?」
「あったり~!よく分かったね?」
「さすがに分かりますよ……」
悪戯な笑みを浮かべるニシキさんに呆れるも、自然と頬が緩むのを感じた。
「おっおい、いい加減カムイから離れろよ!」
「あ、フランネル。いたんだね!カムイに夢中で気付かなかったなぁ~」
「なっ何だと~…!?」
二人の間に火花が散り始めた事により、私は間に割って入り止めにかかった。
「ちょっ、二人共やめてください!」
「カムイが言うならしょうがない……」
「そうだねー……あ、というかカムイは何やってたの?」
ニシキさんが思い出したようにそう尋ねてきた。
「私は眠れなくて散歩をしていたら、ちょうどフランネルさんに会ったんです」
「へぇ~……じゃあ眠れないならさ、僕と一緒に寝ようよ!」
「へ?」
「は!?」
ニシキさんの提案に思わず変な声が出てしまった私と何故かフランネルさん。
「僕のもふもふした尻尾ならすぐ眠れると思うよ?だから一緒に……」
「ちょっと待った!それなら俺だって…もっ、もふもふしてるしカムイを気持ちよく眠らせられるぞ!」
「僕の尻尾の方がもふもふしてて気持ちいんだから!」
「俺の方がもふもふしてる!」
「あっあの~……」
変な言い合いになってしまい、どう入ればいいのかが分からない。
「「カムイはどっちがいい!?」」
「え…?」
急に話を振られ思わず固まってしまう。
「僕とフランネルのどっちと…」
「一緒に寝たいんだ?」
期待に満ちた目を向けてくる彼ら少し戸惑う。
こっここは……
「りょっ両方でお願いしますっ…!!」
「へ?」
「は?」
私は二人の腕を組んでそう答えた。
「どっちかなんて選べません……なので、三人で一緒に寝ましょう?」
「うぅ…カムイがそうしたいなら……」
「してやらなくもないな……」
「良かった……」
こうして今夜は私とニシキさんとフランネルさんの三人で寝る事になった。
私が真ん中でその両サイドにニシキさん、フランネルさんという形で横になる。
「んー…二人ともふわふわしてて気持ちいです……」
「そうだろう?僕の毛並みは世界一だからねっ」
「俺だって負けてねーし…!」
「本当…ふわふわで………」
「…カムイ?」
「寝ちゃったみたいだね…今日は三人だったけど…でも、次からは……」
「「どっちと寝るかを決めておいてよ?」」
~end~