マイヒーロー
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「今日は僕と一緒に過ごす日だ」
「いいえ、私と街へ出掛けるんです」
「…ちがう…私と……」
「ええと…」
私を囲むのは二人のカムイと小さなアクア。
どうやら誰が今日私と過ごすかで揉めているようで…
「みっみんな、私なんかじゃなくて他の人の方が良いんじゃないかな…?私といてもつまらないだろうし…」
「「「そんな事ない!/ありません!」」」
きっぱりと、一斉に私の方を向いて言ってきたものだから少し驚いてしまう。
そんな風に思ってもらえているのは正直嬉しいけど…
だからといって揉めて欲しいわけではない。
「…じゃあ、みんなで一緒にどこか行こうか」
「…四人一緒に…?」
「うん。ダメ…かな?」
私の提案に三人は一度顔を見合わせる。
それから笑顔を見せるとうん、と頷いてくれた。
「確かに、それなら誰も文句は無いよね」
「ナマエと過ごしたいのはみんな同じなんですから」
「私も…それでいいと思うわ…」
三人が承諾してくれた事から、私達は一緒に外へ出掛ける事にした。
「風が気持ち良いですね~…」
「本当…空気も澄んでて良い場所だ」
私達が訪れたのはアスクにある小高い丘で、そこからは一面に広がる花畑が見渡せる場所だ。
丘の上に立つ木の下に腰を下ろすと、その隣にアクアもちょこんと座る。
「もうちょっとこっちにおいでよ」
「!いいの…?」
「もちろん」
アクアは心なしか嬉しそうな顔をしてこちらに近付き、私に寄り添うようにして座り直してくれた。
「…私、また幸せな夢でも見てるみたい…」
「夢なんかじゃないよ。私達はちゃんとここにいる…アクアの傍にいるよ」
私の言葉に彼女は小さく笑みを浮かべると、そのままゆっくりと目を閉じて眠ってしまった。
「…いつの間に二人きりになっていたんだい?」
「ふふ、アクアは寝てしまったんですね」
少し離れたところにいたカムイ達が私達の所まで歩いて来た。
アクアが眠っているのを見て二人共笑みを浮かべる。
「……守ってあげたいな、この子を…」
ポロリと、そんな言葉が自然と口に出ていた。
元の世界で王宮の人達から心無い仕打ちを受け続けて来たアクア。
こんな幼い子が今までずっと一人で闘ってきたなんて…
私だったらきっと耐えられる自信がない。
この子も誰かに守られる事を望んでいた。
でも…それだけでは駄目だという事に彼女は気付いた。
辛い現実と向き合うという選択を、自ら選んだんだ。
「僕達はアクアの願いから生まれた存在で…実際には存在しないものなのかもしれない」
「ただアクアを守るために…その思いだけがありました」
二人は眠るアクアから私に視線を移して言葉を続ける。
「けれど貴女達によって力は示され、私達はまたこの世界に今度は仲間として来る事が出来ました。私達がすべき事はただこの子を守るだけじゃない…自分の足で立てるように支えてあげる事が大切だと分かったんです」
「アクアもこの世界に来て…君と出会えた事で何かが変わったんだ。自分の足で立って、歩こうとしている。だから君には本当に感謝しているんだよ、ナマエ」
そんなカムイ達に私はゆっくりと横に首を振った。
「ううん…私はただアクアの傍に居ただけ…この子が変われたのは紛れもなく自分自身の力があったからだよ」
「それもそうですが、変われるきっかけに貴女も含まれています」
私が…アクアの変われたきっかけに……
自分では分からないけれど、もしそうだとしたら嬉しいな。
「…貴女は強い子だよ、アクア。だって大人になった貴女をずっと見てきたんだもの。貴女もきっと強くなる…だから、いつまでも自分を信じていてね」
「……」
眠っているアクアに独り言のようにそう話し掛ける。
聞こえていないはずなのに、何故か彼女は柔らかく笑っていた。
「幸せな夢でも見ているのかな」
「どうでしょう…でも、今だけはそれも良いと思います。目が覚めても、この世界での現実には私達がついていますから」
「そうだね。…ふぁ……何だか僕も眠くなってきたみたいだ……」
男性のカムイが欠伸をしたのを見て、私まで欠伸が出てしまった。
「じゃあ、みんなでお昼寝しよっか」
「なら、僕がナマエのもう片方の隣で寝ようかな」
「何言ってるんですか。それは譲れませんよ!」
再び始まった小さな争いに苦笑いが浮かぶ中、私は静かに目を閉じる。
そして徐々に夢の世界へと落ちていくのを感じた。
小さな手と仲間の温もりを感じながら…
~end~
リクエストの夢カムイ男女と子アクアのお話でした!
取られ合う要素少ないですね…申し訳ありません汗
正直、管理人は夢カムイ達の設定をあまり理解しておらず…そのためめちゃくちゃな描写があるかもしれません汗
なので、何かおかしな点等ございましたらご指摘くださると幸いです(>_<)
それと書き直しをご希望でしたら遠慮なくお申し付けくださいませm(_ _)m
では、この度は本当にありがとうございました!!
「いいえ、私と街へ出掛けるんです」
「…ちがう…私と……」
「ええと…」
私を囲むのは二人のカムイと小さなアクア。
どうやら誰が今日私と過ごすかで揉めているようで…
「みっみんな、私なんかじゃなくて他の人の方が良いんじゃないかな…?私といてもつまらないだろうし…」
「「「そんな事ない!/ありません!」」」
きっぱりと、一斉に私の方を向いて言ってきたものだから少し驚いてしまう。
そんな風に思ってもらえているのは正直嬉しいけど…
だからといって揉めて欲しいわけではない。
「…じゃあ、みんなで一緒にどこか行こうか」
「…四人一緒に…?」
「うん。ダメ…かな?」
私の提案に三人は一度顔を見合わせる。
それから笑顔を見せるとうん、と頷いてくれた。
「確かに、それなら誰も文句は無いよね」
「ナマエと過ごしたいのはみんな同じなんですから」
「私も…それでいいと思うわ…」
三人が承諾してくれた事から、私達は一緒に外へ出掛ける事にした。
「風が気持ち良いですね~…」
「本当…空気も澄んでて良い場所だ」
私達が訪れたのはアスクにある小高い丘で、そこからは一面に広がる花畑が見渡せる場所だ。
丘の上に立つ木の下に腰を下ろすと、その隣にアクアもちょこんと座る。
「もうちょっとこっちにおいでよ」
「!いいの…?」
「もちろん」
アクアは心なしか嬉しそうな顔をしてこちらに近付き、私に寄り添うようにして座り直してくれた。
「…私、また幸せな夢でも見てるみたい…」
「夢なんかじゃないよ。私達はちゃんとここにいる…アクアの傍にいるよ」
私の言葉に彼女は小さく笑みを浮かべると、そのままゆっくりと目を閉じて眠ってしまった。
「…いつの間に二人きりになっていたんだい?」
「ふふ、アクアは寝てしまったんですね」
少し離れたところにいたカムイ達が私達の所まで歩いて来た。
アクアが眠っているのを見て二人共笑みを浮かべる。
「……守ってあげたいな、この子を…」
ポロリと、そんな言葉が自然と口に出ていた。
元の世界で王宮の人達から心無い仕打ちを受け続けて来たアクア。
こんな幼い子が今までずっと一人で闘ってきたなんて…
私だったらきっと耐えられる自信がない。
この子も誰かに守られる事を望んでいた。
でも…それだけでは駄目だという事に彼女は気付いた。
辛い現実と向き合うという選択を、自ら選んだんだ。
「僕達はアクアの願いから生まれた存在で…実際には存在しないものなのかもしれない」
「ただアクアを守るために…その思いだけがありました」
二人は眠るアクアから私に視線を移して言葉を続ける。
「けれど貴女達によって力は示され、私達はまたこの世界に今度は仲間として来る事が出来ました。私達がすべき事はただこの子を守るだけじゃない…自分の足で立てるように支えてあげる事が大切だと分かったんです」
「アクアもこの世界に来て…君と出会えた事で何かが変わったんだ。自分の足で立って、歩こうとしている。だから君には本当に感謝しているんだよ、ナマエ」
そんなカムイ達に私はゆっくりと横に首を振った。
「ううん…私はただアクアの傍に居ただけ…この子が変われたのは紛れもなく自分自身の力があったからだよ」
「それもそうですが、変われるきっかけに貴女も含まれています」
私が…アクアの変われたきっかけに……
自分では分からないけれど、もしそうだとしたら嬉しいな。
「…貴女は強い子だよ、アクア。だって大人になった貴女をずっと見てきたんだもの。貴女もきっと強くなる…だから、いつまでも自分を信じていてね」
「……」
眠っているアクアに独り言のようにそう話し掛ける。
聞こえていないはずなのに、何故か彼女は柔らかく笑っていた。
「幸せな夢でも見ているのかな」
「どうでしょう…でも、今だけはそれも良いと思います。目が覚めても、この世界での現実には私達がついていますから」
「そうだね。…ふぁ……何だか僕も眠くなってきたみたいだ……」
男性のカムイが欠伸をしたのを見て、私まで欠伸が出てしまった。
「じゃあ、みんなでお昼寝しよっか」
「なら、僕がナマエのもう片方の隣で寝ようかな」
「何言ってるんですか。それは譲れませんよ!」
再び始まった小さな争いに苦笑いが浮かぶ中、私は静かに目を閉じる。
そして徐々に夢の世界へと落ちていくのを感じた。
小さな手と仲間の温もりを感じながら…
~end~
リクエストの夢カムイ男女と子アクアのお話でした!
取られ合う要素少ないですね…申し訳ありません汗
正直、管理人は夢カムイ達の設定をあまり理解しておらず…そのためめちゃくちゃな描写があるかもしれません汗
なので、何かおかしな点等ございましたらご指摘くださると幸いです(>_<)
それと書き直しをご希望でしたら遠慮なくお申し付けくださいませm(_ _)m
では、この度は本当にありがとうございました!!
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