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※“一度掴んだ手は離さない”の続編
「ねえ、どう思う~…?クロム……」
「あのな…」
私は今、若干落ち込みモードでルフレの半身でもあるクロムに相談をしていた。
「俺に言うくらいなら直接あいつに聞けばいいじゃないか」
「それが出来たらこんな思い悩む事も無いんだよ…はぁ……」
私がクロムに相談していた事…
それはルフレと想いが通じ合ったのは良いものの、やはりルフレとティアモは相変わらず距離が近いというか…
仲が良いのは別に良いんだ。
ただ…私の独占欲が強い所為か、彼等が必要以上に一緒に居る事に嫉妬してしまっている。
何となくだけど…私よりも距離が近い気がしてしまう……
「そりゃ、ルフレとティアモは元の世界からの知り合いで前から仲が良い事は分かってるよ?でも……あぁー、こんな重い女じゃ愛想つかされちゃうよ……」
「…ナマエにこんなにも想われてるあいつが羨ましいな……」
クロムが呆れているのを他所に私は一人悶々としていた。
「そんなに思い詰めなくても、ルフレはお前の事しか見ていないと思うぞ」
「ルフレを信じていないわけじゃないんだけど…どうしても嫌な考えが浮かんできちゃうんだ。あはは…ごめんね、クロム…こんなどうしようもない愚痴に付き合わせて……」
「……なら、俺達も似たような事してみるか?」
するとクロムはいきなり私を壁際に追い詰めて来た。
「え、ちょっ、クロムさん!?」
「お前もルフレを嫉妬させればいいんじゃないか?もし成功したら、あいつがお前の事しか好きじゃないという答えにもなるだろう」
何処か妖しげな笑みを浮かべながら、彼はじりじりと距離を詰めてくる。
「いやいや、そうかもしれないけど!貴方、ルキナという可愛い娘さんが居るのをお忘れで!?」
「確かにルキナは俺の娘だが…今の俺には相手が居ないからな。気にする事はない」
「そういう問題…!?」
本気なのかそうじゃないのかクロムの意図が全く分からない中、彼の息が私の顔にかかるくらいの距離になった頃…
「僕を試すような真似をするなんて…クロムも中々やるようになったね」
何処か怒りを含ませたような低い声が聞こえてきた後、私が背中を預けている壁のすぐ横に雷の球が飛んできて穴が空いた。
けっ煙出てる……
「ルフレ…ナマエに当たったらどうするつもりだったんだ」
「僕がそんなミスをするような男じゃないっていうのは君がよく知っているだろう?」
二人共口元には笑みが浮かんでいるけど、目が全然笑ってないよ…
「僕の彼女から離れてくれるかい?クロム…いくら君でもナマエの事となれば話は別だよ」
「相変わらずお前も独占欲丸出しだな…分かった。だが、一つ言っておく」
クロムは私から離れると、ルフレに一度向き直ってから口を開いた。
「ナマエの本音も汲み取れないようなら、そのうち取り返しのつかない事になるぞ。そうなる前に…ちゃんと手を打っておけよ」
それだけ言うとクロムはこの場から去って行った。
「…ナマエ、大丈夫かい?何かされたりなんかは…」
「ルフレ…私は大丈夫だよ。クロムは何もしてない」
「そっか…それに、君を危険な目に合わせたりなんかしてごめん……」
彼はさっき放った雷魔法の事を謝っているのだろう。
まあ、あれは確かに驚いたけど…
「ううん、いいの。でも…お城の中で魔法を使うのはやめようね」
「う…以後気を付けます……」
するとルフレは私の頬を片手で触れてきた。
「ねえ、ナマエ。クロムの言っていた君の本音って…?情けない話だけど…僕が気付いてあげられていない部分があると思うんだ。良かったら話してくれないか?どんな事でも受け入れるよ」
逸らす事なく真っ直ぐに見つめてくれるその瞳は、どこか不安が揺れているような気がしたんだ。
私はそれを見て今まで言えなかった事を全て話そうと決意した。
「あのねルフレ…正直に言うと私、貴方とティアモが一緒に居るのを良く思ってないんだ。そういう目で見てないって分かってても、二人の間には私と出会う前からの絆があるって思うと…どうしても苦しくなっちゃう…」
「……」
「こんな、誰かを縛りたいと思ったの初めてで…私だけを見て欲しい、他の女の子なんか見ないでなんて……私ってとんでもない我が儘で重い女なんだって事も分かっちゃったんだ…」
俯向き気味にそう話すと、体がギュッと抱き締められる感覚を覚えた。
あ…ルフレ、抱き締めてくれてるんだ……
「ありがとう、正直に話してくれて…おかげでもっと君の事を好きになったよ」
「え…ルっルフレ、今の聞いて気持ち悪がったりしないの…?」
「ナマエにそんな事思う訳ないだろう。君にそんな辛い思いをさせてしまってたのは本当に申し訳ないけど…それ以上に、君がこんなにも妬いてくれてる事に舞い上がってしまっているみたいだ」
ルフレはそう言うと、額同士を合わせてきて両手も指を絡めてくれる。
そして私の頬、耳、首筋にキスを落とすと、少し間を置いてから唇にもキスを落としてくれた。
「ん…ルフレ、くすぐったいよ……」
「僕はティアモにこんな事してる?」
「してない、です…」
「そうだよね。僕がこういう事したいと思う相手は、後にも先にもナマエ…君だけだよ」
それから今度は深いキスをしてくれた。
キスを受け入れる中で、私の中にあった黒いモヤモヤが綺麗に無くなっていくのを感じるのも確かだった。
「ん、はっ……参ったな…このまま君を部屋に連れ込んでしまいたい衝動が抑えられそうにないんだけど…どうかな…?」
「!そんなの、ずるいよ…もう貴方の好きにして……」
「ふふっ…うん、そうさせてもらうよ」
その言葉と共に横抱きにされたら、より甘い時間が始まるまであと少し…
~end~
リクエストの“一度掴んだ手は離さない”の続編でした!
ちゃんとご希望通りの内容になっていますでしょうか…?
もしお気に召しませんでしたら、遠慮なくお申し付けくださいm(_ _)m
では、この度は本当にありがとうございました!!
「ねえ、どう思う~…?クロム……」
「あのな…」
私は今、若干落ち込みモードでルフレの半身でもあるクロムに相談をしていた。
「俺に言うくらいなら直接あいつに聞けばいいじゃないか」
「それが出来たらこんな思い悩む事も無いんだよ…はぁ……」
私がクロムに相談していた事…
それはルフレと想いが通じ合ったのは良いものの、やはりルフレとティアモは相変わらず距離が近いというか…
仲が良いのは別に良いんだ。
ただ…私の独占欲が強い所為か、彼等が必要以上に一緒に居る事に嫉妬してしまっている。
何となくだけど…私よりも距離が近い気がしてしまう……
「そりゃ、ルフレとティアモは元の世界からの知り合いで前から仲が良い事は分かってるよ?でも……あぁー、こんな重い女じゃ愛想つかされちゃうよ……」
「…ナマエにこんなにも想われてるあいつが羨ましいな……」
クロムが呆れているのを他所に私は一人悶々としていた。
「そんなに思い詰めなくても、ルフレはお前の事しか見ていないと思うぞ」
「ルフレを信じていないわけじゃないんだけど…どうしても嫌な考えが浮かんできちゃうんだ。あはは…ごめんね、クロム…こんなどうしようもない愚痴に付き合わせて……」
「……なら、俺達も似たような事してみるか?」
するとクロムはいきなり私を壁際に追い詰めて来た。
「え、ちょっ、クロムさん!?」
「お前もルフレを嫉妬させればいいんじゃないか?もし成功したら、あいつがお前の事しか好きじゃないという答えにもなるだろう」
何処か妖しげな笑みを浮かべながら、彼はじりじりと距離を詰めてくる。
「いやいや、そうかもしれないけど!貴方、ルキナという可愛い娘さんが居るのをお忘れで!?」
「確かにルキナは俺の娘だが…今の俺には相手が居ないからな。気にする事はない」
「そういう問題…!?」
本気なのかそうじゃないのかクロムの意図が全く分からない中、彼の息が私の顔にかかるくらいの距離になった頃…
「僕を試すような真似をするなんて…クロムも中々やるようになったね」
何処か怒りを含ませたような低い声が聞こえてきた後、私が背中を預けている壁のすぐ横に雷の球が飛んできて穴が空いた。
けっ煙出てる……
「ルフレ…ナマエに当たったらどうするつもりだったんだ」
「僕がそんなミスをするような男じゃないっていうのは君がよく知っているだろう?」
二人共口元には笑みが浮かんでいるけど、目が全然笑ってないよ…
「僕の彼女から離れてくれるかい?クロム…いくら君でもナマエの事となれば話は別だよ」
「相変わらずお前も独占欲丸出しだな…分かった。だが、一つ言っておく」
クロムは私から離れると、ルフレに一度向き直ってから口を開いた。
「ナマエの本音も汲み取れないようなら、そのうち取り返しのつかない事になるぞ。そうなる前に…ちゃんと手を打っておけよ」
それだけ言うとクロムはこの場から去って行った。
「…ナマエ、大丈夫かい?何かされたりなんかは…」
「ルフレ…私は大丈夫だよ。クロムは何もしてない」
「そっか…それに、君を危険な目に合わせたりなんかしてごめん……」
彼はさっき放った雷魔法の事を謝っているのだろう。
まあ、あれは確かに驚いたけど…
「ううん、いいの。でも…お城の中で魔法を使うのはやめようね」
「う…以後気を付けます……」
するとルフレは私の頬を片手で触れてきた。
「ねえ、ナマエ。クロムの言っていた君の本音って…?情けない話だけど…僕が気付いてあげられていない部分があると思うんだ。良かったら話してくれないか?どんな事でも受け入れるよ」
逸らす事なく真っ直ぐに見つめてくれるその瞳は、どこか不安が揺れているような気がしたんだ。
私はそれを見て今まで言えなかった事を全て話そうと決意した。
「あのねルフレ…正直に言うと私、貴方とティアモが一緒に居るのを良く思ってないんだ。そういう目で見てないって分かってても、二人の間には私と出会う前からの絆があるって思うと…どうしても苦しくなっちゃう…」
「……」
「こんな、誰かを縛りたいと思ったの初めてで…私だけを見て欲しい、他の女の子なんか見ないでなんて……私ってとんでもない我が儘で重い女なんだって事も分かっちゃったんだ…」
俯向き気味にそう話すと、体がギュッと抱き締められる感覚を覚えた。
あ…ルフレ、抱き締めてくれてるんだ……
「ありがとう、正直に話してくれて…おかげでもっと君の事を好きになったよ」
「え…ルっルフレ、今の聞いて気持ち悪がったりしないの…?」
「ナマエにそんな事思う訳ないだろう。君にそんな辛い思いをさせてしまってたのは本当に申し訳ないけど…それ以上に、君がこんなにも妬いてくれてる事に舞い上がってしまっているみたいだ」
ルフレはそう言うと、額同士を合わせてきて両手も指を絡めてくれる。
そして私の頬、耳、首筋にキスを落とすと、少し間を置いてから唇にもキスを落としてくれた。
「ん…ルフレ、くすぐったいよ……」
「僕はティアモにこんな事してる?」
「してない、です…」
「そうだよね。僕がこういう事したいと思う相手は、後にも先にもナマエ…君だけだよ」
それから今度は深いキスをしてくれた。
キスを受け入れる中で、私の中にあった黒いモヤモヤが綺麗に無くなっていくのを感じるのも確かだった。
「ん、はっ……参ったな…このまま君を部屋に連れ込んでしまいたい衝動が抑えられそうにないんだけど…どうかな…?」
「!そんなの、ずるいよ…もう貴方の好きにして……」
「ふふっ…うん、そうさせてもらうよ」
その言葉と共に横抱きにされたら、より甘い時間が始まるまであと少し…
~end~
リクエストの“一度掴んだ手は離さない”の続編でした!
ちゃんとご希望通りの内容になっていますでしょうか…?
もしお気に召しませんでしたら、遠慮なくお申し付けくださいm(_ _)m
では、この度は本当にありがとうございました!!
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