マイヒーロー
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「はぁ…気持ちいな~……」
時刻は早朝…
明け方に目が覚めてしまった私は、一人でお城からそう遠くない場所にある泉に水浴びをしにきていた。
静かで空気も澄んでいて、泉の水もちょうどいい冷たさで水浴びにはうってつけの場所だ。
「…またエフラムに怒られちゃうかも……」
その時、ふと恋人である彼…エフラムの顔が頭によぎった。
いつもどこかへ行く時は俺を呼べって言われてるから…
でも、さすがにまだ寝ているであろう時間に起こすなんて出来ない。
だから一人で来たのだけれど……
「…まあ、大丈夫…だよね」
お城から少し離れた場所といってもここはアスク領内だ。
それに今までも何度か来た事があるが、一度も敵襲になどは遭った事はない。
きっと今回も何事も無く帰れるだろう…
私はそんな事を思いながら水浴びを楽しんでいた。
「さて…そろそろ帰ろうかな」
十分に水浴びを楽しんだ後、泉から上がり服に着替えた。
そしてお城へ帰ろうと歩き出した時…
「…油断は禁物ですぜ、召喚士様?」
「!?ぁ…っ……!」
頭に強い衝撃を覚えその場に倒れ込んでしまう。
誰かに担がれる感覚を覚えた直後、そこで私は意識を手放してしまった……
「ん……!!ここは…」
次に目が覚めると、私は手と足を鎖で繋がれていて知らない場所にいた。
薄暗く、所々瓦礫が落ちていたりと荒れていて…何処かの廃墟のような場所みたいだ。
私、誰かに連れ去られたの……?
不安が一気に押し寄せてくる中、ある声が耳に届いた。
「お目覚めですかい?アスクの召喚士様」
声のした方へ反射的に振り返ると、そこには見知らぬ複数の男達が。
そしてその中の一人がこちらへ歩み寄って来た。
「だっ誰…?貴方達は一体……」
「俺達はムスペルの王…スルト様に仕える兵士さ。王からアスクの召喚士を捕らえよとの命令が前々から下されていたが、あんたの周りには厄介な英雄達がいるお陰で中々手が出せなくて困っていたんだ…」
ムスペルの兵士だと言う男は、まるでこの状況を楽しむかのように私を見下ろしている。
「そしたらどうだ。召喚士様が護衛も付けずに一人でのこのこと水浴びに来たではないか!前から見張っていた甲斐があったというものよ…お陰でこうして捕まえられたんだからな!」
その言葉にムスペルの兵士達はゲラゲラと笑った。
「王は召喚士を連れて来た暁には高い地位と名誉をお与え下さるとの事だ。だから今すぐにでもお前を連れて行っても良いんだが……」
すると男は私の胸ぐらをグッと掴むと、自分の顔を近づけて来た。
「お前は顔も良ければ体も良さそうだ…王に焼き殺される前に俺達が遊んでやろうと思ってな」
背筋が凍り付くようにゾクリとした。
それと同時に体が恐怖により震え始める。
「泣きそうな顔もたまらないなぁ?そういうのは余計に煽られるんだぜ…」
「いや…やめてっ!!」
私は手足が使えない代わりに体を大きく動かして必死に抵抗してみせた。
「チッ…大人しくしやがれ!!」
「っ!」
パンっと乾いた音が鳴り響いた。
頬がひりひりと痛む…
殴られたんだ、目の前の男に。
私はそこから力が抜けてしまったかのように動けなかった。
「へっ、最初からそうやって大人しくしていればいいものを…」
男はナイフを取り出すと、それで私の着ている服をビリビリと破き始めた。
「ほお…こりゃあいい体してるな……」
上半身が露わになった私の体を男がじっと見つめる。
私…本当にこのまま奴らに遊ばれて殺されてしまうの…?
その時、脳裏に思い浮かんだのはエフラムの笑顔だった。
ああ、叶うのなら…もう一度貴方の顔が見たかったな……
絶望しか見えない中、そっと目を閉じて諦めかけた…その時。
「ナマエ!!!」
確かに聞こえた、力強く逞しいその声。
ゆっくりと目を開けたその先にはあの碧色が…
「エフ…ラム…?エフラム、エフラム…っ!」
「!ナマエ!待ってろ、今敵を片付ける!!」
「なっ何故お前達がここに!?」
さらにエフラムの後ろからは特務機関ではお馴染みの三人や英雄達が中に入ってきたのだ。
「ナマエ、無事かい!?」
「ナマエさんに変な事してませんよねー!?」
「さあ、うちの召喚士をさらってくれた代償はきっちり払ってもらうわよ~?」
「ナマエを酷い目に遭わせた事、許しません!!」
彼らはムスペルの兵士達を次々と倒していく。
みんな…来てくれたんだ……っ…
「ナマエ、大丈夫か!?」
みんなが戦ってくれている中、エフラムは隙を見て私の元へと駆け寄って来てくれた。
「エフラム、私…っ」
「何も言うな。説教なら後でたっぷりしてやる…」
彼は私の繋がれている鎖を槍で破壊してくれた。
「今はこれを羽織ってあっちでエイリーク達に守ってもらってくれ。俺はまだあいつらを片付けてくる」
「うん…」
彼が身につけていたマントを羽織らせて貰うと、私は言われた通りにエイリーク達の元へ走って行った。
「ナマエ!良かった、無事だったのですね…!酷い、服が破れています……!」
「私は大丈夫…エフラムが助けてくれて……」
「ノノ達の大事なナマエをこんな目に遭わせるなんて絶対許さない!!」
「さて…俺達も加勢するか」
「安心して、ナマエ。あいつらは僕達の手で必ず仕留めるから」
他の英雄達も次々と加勢していき、残りは私に手を掛けようとしていた男一人になった。
「クっクソ!貴様ら卑怯だぞ…!!」
「お前がナマエに嫌な思いをさせた奴だな…それが何を意味するのか、その身をもって知るがいい!!」
エフラムは有無を言わせず男を一気に槍で貫いた。
「が、はっ…」
男は苦しげに呻くと、そのまま膝から崩れ落ちるようにして倒れたのだった。
「ったく、前からあれほど何処かへ行く時は俺を呼べと言っていただろう?」
「ごめんなさい…っ!」
あれから無事にお城に戻る事が出来て、今は自分の部屋でエフラムにお説教をされていた。
「でも、エフラム…どうしてあの場所が分かったの…?」
「ああ、それは…」
彼が言うには、私が連れ去られる時に丁度近くの見回りをしていたアスクの兵士が偶然目撃したらしい。
それからすぐに報告を受けて私の連れて行かれた場所へみんなで向かってくれたという…
「そう、だったんだ…」
「…この傷、まだ痛むか?」
エフラムは心配そうに私の頬に優しく触れてきた。
大きくてごつごつしたその手にとても安心感を覚える。
「少しだけ…さっき治療してもらったからだいぶ楽になったよ」
「そうか…ナマエ」
「ん…っ」
静かに唇が重なった。
顔の角度を何度も変えながらされ、その間にエフラムは私を抱き寄せる。
それが嬉しくて私も彼の背中に腕を回して抱き付いた。
しばらく堪能すると一度唇を離し、彼は私の額に自分の額を合わせてきた。
「もう絶対に一人になるなよ。何かあってからじゃ遅いんだ…ずっと俺の傍に居てくれよな」
「エフラム…うん、約束する…」
私達は見つめ合った後、もう一度お互いを確か合うようにキスをしたのだった。
~end~
リクエストのエフラム夢でした!
ご希望通りに書けていたでしょうか…?
超王道展開ですみません汗
でも書いてて楽しかったです((
では、この度は本当にありがとうございました!!
時刻は早朝…
明け方に目が覚めてしまった私は、一人でお城からそう遠くない場所にある泉に水浴びをしにきていた。
静かで空気も澄んでいて、泉の水もちょうどいい冷たさで水浴びにはうってつけの場所だ。
「…またエフラムに怒られちゃうかも……」
その時、ふと恋人である彼…エフラムの顔が頭によぎった。
いつもどこかへ行く時は俺を呼べって言われてるから…
でも、さすがにまだ寝ているであろう時間に起こすなんて出来ない。
だから一人で来たのだけれど……
「…まあ、大丈夫…だよね」
お城から少し離れた場所といってもここはアスク領内だ。
それに今までも何度か来た事があるが、一度も敵襲になどは遭った事はない。
きっと今回も何事も無く帰れるだろう…
私はそんな事を思いながら水浴びを楽しんでいた。
「さて…そろそろ帰ろうかな」
十分に水浴びを楽しんだ後、泉から上がり服に着替えた。
そしてお城へ帰ろうと歩き出した時…
「…油断は禁物ですぜ、召喚士様?」
「!?ぁ…っ……!」
頭に強い衝撃を覚えその場に倒れ込んでしまう。
誰かに担がれる感覚を覚えた直後、そこで私は意識を手放してしまった……
「ん……!!ここは…」
次に目が覚めると、私は手と足を鎖で繋がれていて知らない場所にいた。
薄暗く、所々瓦礫が落ちていたりと荒れていて…何処かの廃墟のような場所みたいだ。
私、誰かに連れ去られたの……?
不安が一気に押し寄せてくる中、ある声が耳に届いた。
「お目覚めですかい?アスクの召喚士様」
声のした方へ反射的に振り返ると、そこには見知らぬ複数の男達が。
そしてその中の一人がこちらへ歩み寄って来た。
「だっ誰…?貴方達は一体……」
「俺達はムスペルの王…スルト様に仕える兵士さ。王からアスクの召喚士を捕らえよとの命令が前々から下されていたが、あんたの周りには厄介な英雄達がいるお陰で中々手が出せなくて困っていたんだ…」
ムスペルの兵士だと言う男は、まるでこの状況を楽しむかのように私を見下ろしている。
「そしたらどうだ。召喚士様が護衛も付けずに一人でのこのこと水浴びに来たではないか!前から見張っていた甲斐があったというものよ…お陰でこうして捕まえられたんだからな!」
その言葉にムスペルの兵士達はゲラゲラと笑った。
「王は召喚士を連れて来た暁には高い地位と名誉をお与え下さるとの事だ。だから今すぐにでもお前を連れて行っても良いんだが……」
すると男は私の胸ぐらをグッと掴むと、自分の顔を近づけて来た。
「お前は顔も良ければ体も良さそうだ…王に焼き殺される前に俺達が遊んでやろうと思ってな」
背筋が凍り付くようにゾクリとした。
それと同時に体が恐怖により震え始める。
「泣きそうな顔もたまらないなぁ?そういうのは余計に煽られるんだぜ…」
「いや…やめてっ!!」
私は手足が使えない代わりに体を大きく動かして必死に抵抗してみせた。
「チッ…大人しくしやがれ!!」
「っ!」
パンっと乾いた音が鳴り響いた。
頬がひりひりと痛む…
殴られたんだ、目の前の男に。
私はそこから力が抜けてしまったかのように動けなかった。
「へっ、最初からそうやって大人しくしていればいいものを…」
男はナイフを取り出すと、それで私の着ている服をビリビリと破き始めた。
「ほお…こりゃあいい体してるな……」
上半身が露わになった私の体を男がじっと見つめる。
私…本当にこのまま奴らに遊ばれて殺されてしまうの…?
その時、脳裏に思い浮かんだのはエフラムの笑顔だった。
ああ、叶うのなら…もう一度貴方の顔が見たかったな……
絶望しか見えない中、そっと目を閉じて諦めかけた…その時。
「ナマエ!!!」
確かに聞こえた、力強く逞しいその声。
ゆっくりと目を開けたその先にはあの碧色が…
「エフ…ラム…?エフラム、エフラム…っ!」
「!ナマエ!待ってろ、今敵を片付ける!!」
「なっ何故お前達がここに!?」
さらにエフラムの後ろからは特務機関ではお馴染みの三人や英雄達が中に入ってきたのだ。
「ナマエ、無事かい!?」
「ナマエさんに変な事してませんよねー!?」
「さあ、うちの召喚士をさらってくれた代償はきっちり払ってもらうわよ~?」
「ナマエを酷い目に遭わせた事、許しません!!」
彼らはムスペルの兵士達を次々と倒していく。
みんな…来てくれたんだ……っ…
「ナマエ、大丈夫か!?」
みんなが戦ってくれている中、エフラムは隙を見て私の元へと駆け寄って来てくれた。
「エフラム、私…っ」
「何も言うな。説教なら後でたっぷりしてやる…」
彼は私の繋がれている鎖を槍で破壊してくれた。
「今はこれを羽織ってあっちでエイリーク達に守ってもらってくれ。俺はまだあいつらを片付けてくる」
「うん…」
彼が身につけていたマントを羽織らせて貰うと、私は言われた通りにエイリーク達の元へ走って行った。
「ナマエ!良かった、無事だったのですね…!酷い、服が破れています……!」
「私は大丈夫…エフラムが助けてくれて……」
「ノノ達の大事なナマエをこんな目に遭わせるなんて絶対許さない!!」
「さて…俺達も加勢するか」
「安心して、ナマエ。あいつらは僕達の手で必ず仕留めるから」
他の英雄達も次々と加勢していき、残りは私に手を掛けようとしていた男一人になった。
「クっクソ!貴様ら卑怯だぞ…!!」
「お前がナマエに嫌な思いをさせた奴だな…それが何を意味するのか、その身をもって知るがいい!!」
エフラムは有無を言わせず男を一気に槍で貫いた。
「が、はっ…」
男は苦しげに呻くと、そのまま膝から崩れ落ちるようにして倒れたのだった。
「ったく、前からあれほど何処かへ行く時は俺を呼べと言っていただろう?」
「ごめんなさい…っ!」
あれから無事にお城に戻る事が出来て、今は自分の部屋でエフラムにお説教をされていた。
「でも、エフラム…どうしてあの場所が分かったの…?」
「ああ、それは…」
彼が言うには、私が連れ去られる時に丁度近くの見回りをしていたアスクの兵士が偶然目撃したらしい。
それからすぐに報告を受けて私の連れて行かれた場所へみんなで向かってくれたという…
「そう、だったんだ…」
「…この傷、まだ痛むか?」
エフラムは心配そうに私の頬に優しく触れてきた。
大きくてごつごつしたその手にとても安心感を覚える。
「少しだけ…さっき治療してもらったからだいぶ楽になったよ」
「そうか…ナマエ」
「ん…っ」
静かに唇が重なった。
顔の角度を何度も変えながらされ、その間にエフラムは私を抱き寄せる。
それが嬉しくて私も彼の背中に腕を回して抱き付いた。
しばらく堪能すると一度唇を離し、彼は私の額に自分の額を合わせてきた。
「もう絶対に一人になるなよ。何かあってからじゃ遅いんだ…ずっと俺の傍に居てくれよな」
「エフラム…うん、約束する…」
私達は見つめ合った後、もう一度お互いを確か合うようにキスをしたのだった。
~end~
リクエストのエフラム夢でした!
ご希望通りに書けていたでしょうか…?
超王道展開ですみません汗
でも書いてて楽しかったです((
では、この度は本当にありがとうございました!!
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