マイヒーロー
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
真っ青な空には眩しい太陽が地面を照りつけるように浮かんでいる。
そして聞こえてくるのは心地良い波の音…
そんな暑い暑い夏のある日、私は英雄達と海に遊びに来ていた。
…のだけれど……
「ヒーニアス…いい加減解放してやったらどうなんだ」
「駄目だ。愛する女性の裸同然の姿を他の男共に見せる訳にはいかない」
海に来たのは良いんだけど、私は水着を着ているもののヒーニアスからパーカーを羽織らされ海には入れないでいた。
「そうよ。折角海に来たのにこのままじゃナマエが可哀想だわ」
「む…しかしな……」
「私の事は気にしないで。ヒーニアスがそう思ってくれてるなら平気だから…」
本心だった。
自惚れかもしれないけど、ヒーニアスが嫉妬からそんな気持ちを抱いてくれてるのなら、私は素直にその気持ちに応えたいと思うんだ。
正直、海で泳ぎたいのもあるけど…
彼の嫌がる事はしたくない。
「…ナマエも大変だな」
「愛が重すぎるのもどうかと思いますわね…」
「ごめんなさい、ナマエ。こんなお兄様で…」
「ターナ…どういう意味だ」
「そっそれなら、みんなでビーチバレーでもしませんか?ナマエも参加出来ると思いますし」
「いいわね、それ!」
「ああ、そうするか」
エイリークがそう提案してくれた事で、浜辺でビーチバレーをする事になった。
とりあえずメンバーは男性がエフラム、ヒーニアス、ゼト、女性がエイリーク、ターナ、私でチームを決める事に。
そして審判はラーチェルがしてくれる事になった。
「なら、私は当然ナマエと同じチームだな」
「何言ってるのお兄様!ナマエと一緒のチームになりたいのはみんな同じなのに、そんなの不公平よ。ここはジャンケンで決めましょう!」
ターナの一言で私達はジャンケンでチームを決めた。
「何故だ…何故私がナマエと敵対し、エフラムが彼女と同じチームなのだ……」
「ヒーニアス、そんなに落ち込まないで…」
ジャンケンの結果、私はエフラムとターナと同じチームになり、ヒーニアスはエイリークとゼトと同じチームで離れてしまった。
「安心しろ、ナマエと同じチームになったからには俺は絶対に負けはしない」
「エフラム……お前にだけは負けられん!」
彼らの間に火花がバチバチと飛んでいるのが見える気がした…
「そういえば、ナマエはバレーボール出来るの?」
「元の世界でそれなりに経験はあるから出来る事は出来る…のかな。自信はあんまりないけど……」
…と言っても、体育の授業でやった事あるくらいだけど……
「さあ、そろそろ試合開始しますわよ!」
こうしてラーチェルの合図でビーチバレーの試合が幕を開けた。
最初のサーブ権はジャンケンによりヒーニアス側に移り、彼がサーブを打つみたいだった。
「たとえナマエが敵に回っていたとしても、勝敗がある限り私は負けられん。全力で行くぞ!」
ヒーニアスは力強いジャンプサーブを放ってきたけど、エフラムがそれをすかさず受け止めていた。
「初めから随分と強気だな…!」
「お兄様も相変わらずね…ナマエ、お願い!」
「え、あっうん…!」
ターナからのトスを受け、私は相手コートにスパイクを打ち込んだ。
けれど、それはゼトに受け止められてしまった。
「ナマエ様も見かけによらず力がお強いのですね」
「ゼト…ナマエからのスパイクは私が受けるつもりだったものを…!」
「それは無茶ですよ、ヒーニアス王子…!」
なんだかんだで試合は続き、点数は五分五分といった感じで進んでいった。
「…ふぅ…」
それにしても…暑い……
パーカーを羽織っているせいか、余計に暑さが増している気がした。
でも、これを脱いだらヒーニアスに嫌な思いをさせてしまう……
「ナマエ!ボール来るわよ!」
ターナの声にハッと我に返り、相手側からサーブが打たれてきた事に気付いた。
「……っ!」
動き出そうとしたその時、急な目眩に襲われ体が倒れそうになる。
「!大丈夫か、ナマエ!?」
「あ…エフラム……」
そんな私の様子にいち早く気付いてくれたのか、すぐ近くにいたエフラムが咄嗟に体を支えてくれた。
「ナマエ!!」
「大丈夫ですか!?」
ヒーニアスや他のみんなも気付いたのかこちらに駆け寄って来てくれた。
「みんな…ごめんね、もう大丈夫だから……」
「何言ってますの!明らかに具合が悪そうですわ!」
「ラーチェルの言う通りだ。試合は一時中断して休憩を取るぞ」
ヒーニアスはそう言うと、私を横抱きにして木陰に移動しようとした。
「…きっと、パーカーを羽織っているせいで暑さが増したんだろう。ヒーニアス、お前ならこの炎天下の中ナマエがこうなるなんて分かったはずだ」
エフラムが少し鋭い声でヒーニアスの背に向かってそう言った。
「っ……」
その言葉に何も言い返す事もなく、彼はただ悔しそうに唇を噛んで再び歩き出した。
「どうだ?少しは楽になったか?」
私はみんながいるところから少し離れた場所にある木陰まで連れて来てもらい、休憩を取った事で何とか回復することが出来た。
「うん、もう大丈夫だよ。ごめんね、迷惑掛けちゃって…」
「いや…謝らねばならないのは私の方だ……君の事を考えずに、自分の気持ちを押し付けてしまった…本当に申し訳ない」
ヒーニアスはひどく申し訳なさそうな表情で謝ってきた。
「ヒーニアス…ううん、いいの。私の意志でもあった事だし……それに言ったよね?貴方の気持ちが嬉しいって…だから謝らないで」
「ナマエ…」
すると彼はその場で私を抱きしめてきた。
「こんな事では王どころか君の恋人失格だな…もう二度と、このような失態を犯さないと約束しよう。だから…これからも私の傍に居てくれるか?」
「何言ってるの。そんな事言われなくても、私はずっとヒーニアスの傍にいるよ」
「!…ああ、そうだな」
ヒーニアスは満足そうに笑みを浮かべると、私の着ているパーカーに手を掛けファスナーを下ろした。
「…ナマエは普段の格好からして、水着姿など他の男が見たら何を思う事やら……私も君の身体を初めて見た夜は驚いた程だ。服の下にこんなにも美しい身体が隠されていたとはな、と……」
「はっ恥ずかしいからやめてよ……!」
身体をまじまじと見つめながら急にそんな事を言うものだから思わず赤面してしまう。
「やはりこの身体を見たり、肌に触れるのを許されるのは私だけだ」
「っ…あ……」
胸元に唇を沿わされ、そのまま強く吸われた事により小さな赤い花が咲いていた。
「ヒっヒーニアス…!そんなところに付けたら…」
「大丈夫だ。少し歩いたところに人目につかない場所がある。そこで泳げば気にする事もないだろう」
「もう……」
私達の暑い暑い夏はまだ始まったばかりだ…
~end~
リクエストのヒーニアス夢でした!
折角なので今回は水着ヒー様で書いてみたのですが…如何でしたか?
あと、ビーチバレーの人数本来は2対2ですが、そこは目を瞑っていただけると嬉しいです…
では、この度はありがとうございました!
そして聞こえてくるのは心地良い波の音…
そんな暑い暑い夏のある日、私は英雄達と海に遊びに来ていた。
…のだけれど……
「ヒーニアス…いい加減解放してやったらどうなんだ」
「駄目だ。愛する女性の裸同然の姿を他の男共に見せる訳にはいかない」
海に来たのは良いんだけど、私は水着を着ているもののヒーニアスからパーカーを羽織らされ海には入れないでいた。
「そうよ。折角海に来たのにこのままじゃナマエが可哀想だわ」
「む…しかしな……」
「私の事は気にしないで。ヒーニアスがそう思ってくれてるなら平気だから…」
本心だった。
自惚れかもしれないけど、ヒーニアスが嫉妬からそんな気持ちを抱いてくれてるのなら、私は素直にその気持ちに応えたいと思うんだ。
正直、海で泳ぎたいのもあるけど…
彼の嫌がる事はしたくない。
「…ナマエも大変だな」
「愛が重すぎるのもどうかと思いますわね…」
「ごめんなさい、ナマエ。こんなお兄様で…」
「ターナ…どういう意味だ」
「そっそれなら、みんなでビーチバレーでもしませんか?ナマエも参加出来ると思いますし」
「いいわね、それ!」
「ああ、そうするか」
エイリークがそう提案してくれた事で、浜辺でビーチバレーをする事になった。
とりあえずメンバーは男性がエフラム、ヒーニアス、ゼト、女性がエイリーク、ターナ、私でチームを決める事に。
そして審判はラーチェルがしてくれる事になった。
「なら、私は当然ナマエと同じチームだな」
「何言ってるのお兄様!ナマエと一緒のチームになりたいのはみんな同じなのに、そんなの不公平よ。ここはジャンケンで決めましょう!」
ターナの一言で私達はジャンケンでチームを決めた。
「何故だ…何故私がナマエと敵対し、エフラムが彼女と同じチームなのだ……」
「ヒーニアス、そんなに落ち込まないで…」
ジャンケンの結果、私はエフラムとターナと同じチームになり、ヒーニアスはエイリークとゼトと同じチームで離れてしまった。
「安心しろ、ナマエと同じチームになったからには俺は絶対に負けはしない」
「エフラム……お前にだけは負けられん!」
彼らの間に火花がバチバチと飛んでいるのが見える気がした…
「そういえば、ナマエはバレーボール出来るの?」
「元の世界でそれなりに経験はあるから出来る事は出来る…のかな。自信はあんまりないけど……」
…と言っても、体育の授業でやった事あるくらいだけど……
「さあ、そろそろ試合開始しますわよ!」
こうしてラーチェルの合図でビーチバレーの試合が幕を開けた。
最初のサーブ権はジャンケンによりヒーニアス側に移り、彼がサーブを打つみたいだった。
「たとえナマエが敵に回っていたとしても、勝敗がある限り私は負けられん。全力で行くぞ!」
ヒーニアスは力強いジャンプサーブを放ってきたけど、エフラムがそれをすかさず受け止めていた。
「初めから随分と強気だな…!」
「お兄様も相変わらずね…ナマエ、お願い!」
「え、あっうん…!」
ターナからのトスを受け、私は相手コートにスパイクを打ち込んだ。
けれど、それはゼトに受け止められてしまった。
「ナマエ様も見かけによらず力がお強いのですね」
「ゼト…ナマエからのスパイクは私が受けるつもりだったものを…!」
「それは無茶ですよ、ヒーニアス王子…!」
なんだかんだで試合は続き、点数は五分五分といった感じで進んでいった。
「…ふぅ…」
それにしても…暑い……
パーカーを羽織っているせいか、余計に暑さが増している気がした。
でも、これを脱いだらヒーニアスに嫌な思いをさせてしまう……
「ナマエ!ボール来るわよ!」
ターナの声にハッと我に返り、相手側からサーブが打たれてきた事に気付いた。
「……っ!」
動き出そうとしたその時、急な目眩に襲われ体が倒れそうになる。
「!大丈夫か、ナマエ!?」
「あ…エフラム……」
そんな私の様子にいち早く気付いてくれたのか、すぐ近くにいたエフラムが咄嗟に体を支えてくれた。
「ナマエ!!」
「大丈夫ですか!?」
ヒーニアスや他のみんなも気付いたのかこちらに駆け寄って来てくれた。
「みんな…ごめんね、もう大丈夫だから……」
「何言ってますの!明らかに具合が悪そうですわ!」
「ラーチェルの言う通りだ。試合は一時中断して休憩を取るぞ」
ヒーニアスはそう言うと、私を横抱きにして木陰に移動しようとした。
「…きっと、パーカーを羽織っているせいで暑さが増したんだろう。ヒーニアス、お前ならこの炎天下の中ナマエがこうなるなんて分かったはずだ」
エフラムが少し鋭い声でヒーニアスの背に向かってそう言った。
「っ……」
その言葉に何も言い返す事もなく、彼はただ悔しそうに唇を噛んで再び歩き出した。
「どうだ?少しは楽になったか?」
私はみんながいるところから少し離れた場所にある木陰まで連れて来てもらい、休憩を取った事で何とか回復することが出来た。
「うん、もう大丈夫だよ。ごめんね、迷惑掛けちゃって…」
「いや…謝らねばならないのは私の方だ……君の事を考えずに、自分の気持ちを押し付けてしまった…本当に申し訳ない」
ヒーニアスはひどく申し訳なさそうな表情で謝ってきた。
「ヒーニアス…ううん、いいの。私の意志でもあった事だし……それに言ったよね?貴方の気持ちが嬉しいって…だから謝らないで」
「ナマエ…」
すると彼はその場で私を抱きしめてきた。
「こんな事では王どころか君の恋人失格だな…もう二度と、このような失態を犯さないと約束しよう。だから…これからも私の傍に居てくれるか?」
「何言ってるの。そんな事言われなくても、私はずっとヒーニアスの傍にいるよ」
「!…ああ、そうだな」
ヒーニアスは満足そうに笑みを浮かべると、私の着ているパーカーに手を掛けファスナーを下ろした。
「…ナマエは普段の格好からして、水着姿など他の男が見たら何を思う事やら……私も君の身体を初めて見た夜は驚いた程だ。服の下にこんなにも美しい身体が隠されていたとはな、と……」
「はっ恥ずかしいからやめてよ……!」
身体をまじまじと見つめながら急にそんな事を言うものだから思わず赤面してしまう。
「やはりこの身体を見たり、肌に触れるのを許されるのは私だけだ」
「っ…あ……」
胸元に唇を沿わされ、そのまま強く吸われた事により小さな赤い花が咲いていた。
「ヒっヒーニアス…!そんなところに付けたら…」
「大丈夫だ。少し歩いたところに人目につかない場所がある。そこで泳げば気にする事もないだろう」
「もう……」
私達の暑い暑い夏はまだ始まったばかりだ…
~end~
リクエストのヒーニアス夢でした!
折角なので今回は水着ヒー様で書いてみたのですが…如何でしたか?
あと、ビーチバレーの人数本来は2対2ですが、そこは目を瞑っていただけると嬉しいです…
では、この度はありがとうございました!
62/129ページ