マイヒーロー
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※男夢主の設定です。
「あら、貴方また見回り?」
城の見回りをしていると、廊下でウルスラとばったり会った。
「ウルスラ。ああ、戦えない分他の事も積極的にやっていこうと思ってね」
「軍師自らが雑務をね……貴方がしたいのなら構わないけど、そのせいで腕を落としたりしないでちょうだいね」
「あはは…頑張るよ」
僕は苦笑いを浮かべた後、彼女に“じゃあ”と言って横を通り過ぎろうとした。
「ちょっとお待ちなさいな」
彼女は僕の腕を掴むと引き止めてきた。
「ウルスラ?」
「私もついていくわ」
「え?どうして……」
「貴方の近くに居たいから…かしら?」
その言葉に僕は驚きを露わにした。
「うふふ…何も深い意味なんてないわよ?顔が赤いようだけど、一体どんな風に捉えてくれたのかしら?」
「っ!なっ何でもないよ…!」
意地悪そうに笑う彼女の腕を軽く振りきって見回りを再開した。
「怒らせちゃったかしら?」
「別に怒ってなんかないよ…」
「そう?ならいいけれど」
ウルスラは何食わぬ顔で言葉通り僕の後をついてきた。
彼女…ウルスラは普段何を考えているのかが読めない。
元々あまり他人を寄せ付けないような雰囲気だが、僕はそんな事気にしないで接している。
彼女は僕を優れた主君と言ってくれたが…本当にただそれだけで共にいてくれているのは分かっている。
だけど…さっきみたいに時々よく分からない事を言ってくる時がある。
深い意味なんて無い…初めからそう思えれば良いが、どうしても翻弄されてしまうんだ。
…何故翻弄されてしまうのか、答えはとっくに分かりきっている。
「あ、ナマエさんにウルスラさん!」
見回りを続けていると、シャロンが前方から歩いてきた。
「お二人で一緒に見回りですか?」
「ああ…まあ、な」
「いつもお疲れ様です!いつか私もナマエさんと見回りしてみたいですね」
「そうか?なら、今度頼めるかな?」
「本当ですか!?是非お願いします!約束ですよ?」
「ああ、もちろん」
シャロンは嬉しそうにすると一礼してこの場から去っていった。
「…貴方、本当に女心が分かっていないのね」
「ウルスラ?」
「戦場において完璧であるならいいけど…貴方だからこそ、恋愛面でも完璧を求めてしまいそうになるわ」
ウルスラは僕の一歩前をゆっくりと歩きながら言葉を続ける。
「ねえ、ナマエ…貴方、恋をした事ある?」
「恋…?……ああ、あるよ」
「そう…恋愛感情は時に人を弱くさせる。その相手が同じ仲間なら、自分の身を呈してまで守ろうとする者もいるそうね。…貴方はきっとそのタイプなんじゃないかしら?」
僕の目を見る彼女の瞳は何処か鋭さを感じさせた。
「正直、まだその場面に出くわした事はないけど…きっとそうするだろうね」
「私は生ぬるい仲間ごっこは嫌いって…前に言ったわよね?たとえそれが愛する者だったとしても、その行為一つで誰かに負けたりしたら……」
「ウルスラ、僕はきっと君の言う出来事は経験しないと思うよ」
前を歩く彼女に近付いてそう口にした。
「…どういう事?」
「僕の好きな相手は仕える相手に誰よりも完璧を求めるけど、自分も誰にも負けないような強さを持っている人だから。だから、もっと言えば僕がその好きな人に守ってもらってるからかな。彼女は…強いから、僕が身を呈して守るような事は無いと思う」
そこで初めてウルスラは目を見開いて僕を見た。
「貴方…冗談のつもり?私をからかうなんて…良い度胸ね」
「からかうなんてそんな事しない。僕は君みたいに誰かを翻弄するのが上手くないからね…」
「…言ってくれるわね」
すると彼女はこちらに背を向けた。
「ごめんなさいね。私、誰ともそういう関係は結ばない事にしてるの。変な情が移るのが嫌だから…そうなったら、もし貴方が優れた存在じゃなくなった時に手を下せなくなるでしょう?」
「じゃあ、何でわざわざ見回りについてきたりしたの?これは自惚れかもしれないけど…君も主君として以外の感情が少なからずあったから、そう申し出てくれたんじゃないのか?」
僕は背を向けるウルスラをこちらに向けさせた。
心なしか彼女の瞳は珍しく動揺しているように見える。
「そんな事まで言って…後悔しても知らないわよ?」
「後悔なんてするものか。僕が君にとって仕えるべき相手じゃないと判断されたとしても、君に殺されるなら本望だ」
「!貴方……」
一瞬驚いた表情をした後、彼女はフッといつもの妖艶な笑みを浮かべて僕の頬を両手で包み込んだ。
「本当に貴方って命知らずよね……ふふ、いいわ。そこまで言うなら受け入れてあげる。ナマエ、これからも頑張りなさいな。私の手が下らないように…」
「望むところさ…」
~end~
リクエストのウルスラ夢でした!
烈火はまだ序盤しかプレイできておらず彼女が登場すらしていませんが、とにかくウルスラを幸せにしたい!と思い、こんなお話になりました…
彼女のキャラは合ってますでしょうか…?
何気にこの小説で男主初挑戦だったので色々と緊張しながらも楽しく書かせて頂きました笑
では、この度は本当にありがとうございました!!
「あら、貴方また見回り?」
城の見回りをしていると、廊下でウルスラとばったり会った。
「ウルスラ。ああ、戦えない分他の事も積極的にやっていこうと思ってね」
「軍師自らが雑務をね……貴方がしたいのなら構わないけど、そのせいで腕を落としたりしないでちょうだいね」
「あはは…頑張るよ」
僕は苦笑いを浮かべた後、彼女に“じゃあ”と言って横を通り過ぎろうとした。
「ちょっとお待ちなさいな」
彼女は僕の腕を掴むと引き止めてきた。
「ウルスラ?」
「私もついていくわ」
「え?どうして……」
「貴方の近くに居たいから…かしら?」
その言葉に僕は驚きを露わにした。
「うふふ…何も深い意味なんてないわよ?顔が赤いようだけど、一体どんな風に捉えてくれたのかしら?」
「っ!なっ何でもないよ…!」
意地悪そうに笑う彼女の腕を軽く振りきって見回りを再開した。
「怒らせちゃったかしら?」
「別に怒ってなんかないよ…」
「そう?ならいいけれど」
ウルスラは何食わぬ顔で言葉通り僕の後をついてきた。
彼女…ウルスラは普段何を考えているのかが読めない。
元々あまり他人を寄せ付けないような雰囲気だが、僕はそんな事気にしないで接している。
彼女は僕を優れた主君と言ってくれたが…本当にただそれだけで共にいてくれているのは分かっている。
だけど…さっきみたいに時々よく分からない事を言ってくる時がある。
深い意味なんて無い…初めからそう思えれば良いが、どうしても翻弄されてしまうんだ。
…何故翻弄されてしまうのか、答えはとっくに分かりきっている。
「あ、ナマエさんにウルスラさん!」
見回りを続けていると、シャロンが前方から歩いてきた。
「お二人で一緒に見回りですか?」
「ああ…まあ、な」
「いつもお疲れ様です!いつか私もナマエさんと見回りしてみたいですね」
「そうか?なら、今度頼めるかな?」
「本当ですか!?是非お願いします!約束ですよ?」
「ああ、もちろん」
シャロンは嬉しそうにすると一礼してこの場から去っていった。
「…貴方、本当に女心が分かっていないのね」
「ウルスラ?」
「戦場において完璧であるならいいけど…貴方だからこそ、恋愛面でも完璧を求めてしまいそうになるわ」
ウルスラは僕の一歩前をゆっくりと歩きながら言葉を続ける。
「ねえ、ナマエ…貴方、恋をした事ある?」
「恋…?……ああ、あるよ」
「そう…恋愛感情は時に人を弱くさせる。その相手が同じ仲間なら、自分の身を呈してまで守ろうとする者もいるそうね。…貴方はきっとそのタイプなんじゃないかしら?」
僕の目を見る彼女の瞳は何処か鋭さを感じさせた。
「正直、まだその場面に出くわした事はないけど…きっとそうするだろうね」
「私は生ぬるい仲間ごっこは嫌いって…前に言ったわよね?たとえそれが愛する者だったとしても、その行為一つで誰かに負けたりしたら……」
「ウルスラ、僕はきっと君の言う出来事は経験しないと思うよ」
前を歩く彼女に近付いてそう口にした。
「…どういう事?」
「僕の好きな相手は仕える相手に誰よりも完璧を求めるけど、自分も誰にも負けないような強さを持っている人だから。だから、もっと言えば僕がその好きな人に守ってもらってるからかな。彼女は…強いから、僕が身を呈して守るような事は無いと思う」
そこで初めてウルスラは目を見開いて僕を見た。
「貴方…冗談のつもり?私をからかうなんて…良い度胸ね」
「からかうなんてそんな事しない。僕は君みたいに誰かを翻弄するのが上手くないからね…」
「…言ってくれるわね」
すると彼女はこちらに背を向けた。
「ごめんなさいね。私、誰ともそういう関係は結ばない事にしてるの。変な情が移るのが嫌だから…そうなったら、もし貴方が優れた存在じゃなくなった時に手を下せなくなるでしょう?」
「じゃあ、何でわざわざ見回りについてきたりしたの?これは自惚れかもしれないけど…君も主君として以外の感情が少なからずあったから、そう申し出てくれたんじゃないのか?」
僕は背を向けるウルスラをこちらに向けさせた。
心なしか彼女の瞳は珍しく動揺しているように見える。
「そんな事まで言って…後悔しても知らないわよ?」
「後悔なんてするものか。僕が君にとって仕えるべき相手じゃないと判断されたとしても、君に殺されるなら本望だ」
「!貴方……」
一瞬驚いた表情をした後、彼女はフッといつもの妖艶な笑みを浮かべて僕の頬を両手で包み込んだ。
「本当に貴方って命知らずよね……ふふ、いいわ。そこまで言うなら受け入れてあげる。ナマエ、これからも頑張りなさいな。私の手が下らないように…」
「望むところさ…」
~end~
リクエストのウルスラ夢でした!
烈火はまだ序盤しかプレイできておらず彼女が登場すらしていませんが、とにかくウルスラを幸せにしたい!と思い、こんなお話になりました…
彼女のキャラは合ってますでしょうか…?
何気にこの小説で男主初挑戦だったので色々と緊張しながらも楽しく書かせて頂きました笑
では、この度は本当にありがとうございました!!
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