マイヒーロー
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「あ、それいいね。やっぱりルフレの意見は聞いてて勉強になるなぁ」
「そうかい?僕にとっては君の意見にとても感心させられるよ」
「またまた~」
「……」
一瞬、背筋がゾクリとする感覚を覚えた。
ゆっくりと後ろを振り返れば、そこにはいつにも増して禍々しい気配を出したギムレーがこちらを睨んでいたのだ。
「ナマエ?どうかしたかい?」
「え!?あ、いや…何でもないよ!」
私は何とかごまかすと、ルフレと戦略についての話し合いを進めていった。
「…こんなところかな」
「うん、ありがとう。君のおかげで今度の戦いも上手くいきそうだよ」
「ルフレの意見もあってこそだよ。こちらこそありがとう!」
私達は話し合いを終えて別れた。
「…おい」
「!?ギっギムレー…!まだいたんだ…?」
ルフレと話し合いをしていた時に立っていた場所に、彼がまだ立っていて正直驚いた。
「僕がどこにいようと君には関係ないだろう」
「そっそれはそうだね…じゃあ、私はもう行くね…」
「待った」
相変わらず何だか不機嫌そうなギムレーの横を通り過ぎようとした時、それを制すように私の腕を掴んだ。
「誰が行っていいって言った?」
「えええ…私に何か用が…?」
「だからずっとここにいるんじゃないか」
元々ギムレーの考えている事は分からないけど…
今はもっと分からなくなっていた。
「ナマエ…君はそんなにあの軍師…ルフレが好きなのかい?」
「はい!?」
予想外過ぎる質問に思わず声が裏返ってしまった。
「君達は同じ軍師という事からよく戦略の事について話し合っているけど…その時の君はどうも嬉しそうに見えてね」
「好きだなんてそんな…ルフレの事は仲間として好きなだけだよ。…それにもし私がルフレをそういう好きな目で見てたら何か問題があるの?」
つい、そんな事を聞いてしまった。
するとギムレーは一瞬目を見開いたけどククッと笑みを浮かべた。
「面白い事を聞くね。この際だ、教えてあげるよ…」
「っ…!?」
次の瞬間、私の身体はギムレーによって壁に追いやられていた。
「僕がナマエを…特別な目で見ているから…と言ったら、君はどう思う?」
少しでも動けば唇同士が触れてしまいそうな距離でそう言われ、私の顔には熱が集まり言葉に詰まった。
「は……そっそんな事、信じられるわけないでしょ…?誰よりも私の事を嫌っているあなたに言われても…からかってるようにしか聞こえない…っ」
私は緊張感からか、顔を彼から背けてそう口走っていた。
「僕が君を嫌う?…確かに最初は嫌いだったよ。綺麗事ばかり口にする人間は僕は大嫌いだからね。でも…人間のわりに君は見所がある事に気付いたんだ。そんな君をずっと見ている内に、僕の中にいつの間にか感じたことの無い感情がある事が分かった」
そこまで言うと、ギムレーは背けていた私の顔をぐいっと彼の方へと向けさせた。
「僕は…人間じゃ無い。人間である君の傍にはいられない事は分かっているつもりさ。でも…一度覚えてしまったこの感情はどうしようもできない。僕は…どうしたらいい…?」
次に見た彼の赤い瞳はどこか悲しさで揺れているよう見えた。
ギムレーは…確かに人間じゃない。
ルフレの姿をしているけど、その正体は世界の破滅を望まんとする邪竜だ。
だけど、この世界では私達の味方として力を貸してくれているのもまた事実。
口は少し悪いけど、なんだかんだいって色々と私の事を助けてくれたりもした。
だからこそ…今の彼が言った言葉に嘘があるとは思えなかった。
私も同じように…ギムレーを見てきたから。
「…ごめんね、さっきは信じられないなんて言って……でも、あなたの言葉を聞いて分かった。私も…ギムレーが好き。あなたが人間じゃ無いとか、そんなの関係ないよ」
「っ!?何故…そう思う…?」
「ギムレーはギムレーだから。一度好きになったら、どうしようもないんだよ。たとえその相手が人間以外でもね…それはあなたにも言える事でしょう?」
私は片手で彼の頬を撫でながら笑ってそう言った。
「…ふっ……本当に君は面白いね。まさかこの僕を受け入れる人間がいるなんて…今更後悔しても遅いからね?」
「あなたこそ後悔しても知らないよ?人間と一緒になるなんて…しかも綺麗事ばっかり口にするような女とね」
「言うようになったね…僕が君を半身に選んだ事に後悔する事はないよ。なんたって…この僕が惚れたんだからね。これから覚悟しなよ…ナマエ」
そして触れそうで触れなかった唇は、ギムレーが距離を縮めた事で重なり合ったのだった。
~end~
アンケートでリクエストのあったギムレー甘夢でした!
以前よりは甘く出来た…のか……?
微妙な所ですが、ご満足される事を祈ります…汗
この度は本当にありがとうございました!
「そうかい?僕にとっては君の意見にとても感心させられるよ」
「またまた~」
「……」
一瞬、背筋がゾクリとする感覚を覚えた。
ゆっくりと後ろを振り返れば、そこにはいつにも増して禍々しい気配を出したギムレーがこちらを睨んでいたのだ。
「ナマエ?どうかしたかい?」
「え!?あ、いや…何でもないよ!」
私は何とかごまかすと、ルフレと戦略についての話し合いを進めていった。
「…こんなところかな」
「うん、ありがとう。君のおかげで今度の戦いも上手くいきそうだよ」
「ルフレの意見もあってこそだよ。こちらこそありがとう!」
私達は話し合いを終えて別れた。
「…おい」
「!?ギっギムレー…!まだいたんだ…?」
ルフレと話し合いをしていた時に立っていた場所に、彼がまだ立っていて正直驚いた。
「僕がどこにいようと君には関係ないだろう」
「そっそれはそうだね…じゃあ、私はもう行くね…」
「待った」
相変わらず何だか不機嫌そうなギムレーの横を通り過ぎようとした時、それを制すように私の腕を掴んだ。
「誰が行っていいって言った?」
「えええ…私に何か用が…?」
「だからずっとここにいるんじゃないか」
元々ギムレーの考えている事は分からないけど…
今はもっと分からなくなっていた。
「ナマエ…君はそんなにあの軍師…ルフレが好きなのかい?」
「はい!?」
予想外過ぎる質問に思わず声が裏返ってしまった。
「君達は同じ軍師という事からよく戦略の事について話し合っているけど…その時の君はどうも嬉しそうに見えてね」
「好きだなんてそんな…ルフレの事は仲間として好きなだけだよ。…それにもし私がルフレをそういう好きな目で見てたら何か問題があるの?」
つい、そんな事を聞いてしまった。
するとギムレーは一瞬目を見開いたけどククッと笑みを浮かべた。
「面白い事を聞くね。この際だ、教えてあげるよ…」
「っ…!?」
次の瞬間、私の身体はギムレーによって壁に追いやられていた。
「僕がナマエを…特別な目で見ているから…と言ったら、君はどう思う?」
少しでも動けば唇同士が触れてしまいそうな距離でそう言われ、私の顔には熱が集まり言葉に詰まった。
「は……そっそんな事、信じられるわけないでしょ…?誰よりも私の事を嫌っているあなたに言われても…からかってるようにしか聞こえない…っ」
私は緊張感からか、顔を彼から背けてそう口走っていた。
「僕が君を嫌う?…確かに最初は嫌いだったよ。綺麗事ばかり口にする人間は僕は大嫌いだからね。でも…人間のわりに君は見所がある事に気付いたんだ。そんな君をずっと見ている内に、僕の中にいつの間にか感じたことの無い感情がある事が分かった」
そこまで言うと、ギムレーは背けていた私の顔をぐいっと彼の方へと向けさせた。
「僕は…人間じゃ無い。人間である君の傍にはいられない事は分かっているつもりさ。でも…一度覚えてしまったこの感情はどうしようもできない。僕は…どうしたらいい…?」
次に見た彼の赤い瞳はどこか悲しさで揺れているよう見えた。
ギムレーは…確かに人間じゃない。
ルフレの姿をしているけど、その正体は世界の破滅を望まんとする邪竜だ。
だけど、この世界では私達の味方として力を貸してくれているのもまた事実。
口は少し悪いけど、なんだかんだいって色々と私の事を助けてくれたりもした。
だからこそ…今の彼が言った言葉に嘘があるとは思えなかった。
私も同じように…ギムレーを見てきたから。
「…ごめんね、さっきは信じられないなんて言って……でも、あなたの言葉を聞いて分かった。私も…ギムレーが好き。あなたが人間じゃ無いとか、そんなの関係ないよ」
「っ!?何故…そう思う…?」
「ギムレーはギムレーだから。一度好きになったら、どうしようもないんだよ。たとえその相手が人間以外でもね…それはあなたにも言える事でしょう?」
私は片手で彼の頬を撫でながら笑ってそう言った。
「…ふっ……本当に君は面白いね。まさかこの僕を受け入れる人間がいるなんて…今更後悔しても遅いからね?」
「あなたこそ後悔しても知らないよ?人間と一緒になるなんて…しかも綺麗事ばっかり口にするような女とね」
「言うようになったね…僕が君を半身に選んだ事に後悔する事はないよ。なんたって…この僕が惚れたんだからね。これから覚悟しなよ…ナマエ」
そして触れそうで触れなかった唇は、ギムレーが距離を縮めた事で重なり合ったのだった。
~end~
アンケートでリクエストのあったギムレー甘夢でした!
以前よりは甘く出来た…のか……?
微妙な所ですが、ご満足される事を祈ります…汗
この度は本当にありがとうございました!
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