マイヒーロー
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「みっみんな…!!」
私が目にしたのは、第一部隊として出撃していた四人…エフラム、ゼト、ミルラ、エイリークが傷だらけの状態で戻ってきたところだった。
今日は私は第三部隊の指揮を取っていたため、第一部隊の様子は分からなかった。
だけど…兵の一人に第一部隊が壊滅寸前だという知らせを受けた時……頭の中が真っ白になり体の震えが止まらなかった。
突然、エフラム達の前にレーヴァテインやロキ、さらにはスルト自らが立ちはだかり襲ってきたという。
今回はスルトだけがムスペルの炎を受けているのではなく、何故かレーヴァテイン達も受けていたらしい。
そのせいでこちら側は成す術もなく、ボロボロになりながらも何とか撤退できた…という事だった。
「ナマエ…ごめんなさい、私達ではどうする事も出来ずに……」
「ううん、そんな事いいの…!みんなが無事に帰ってきてくれれば、それで…」
すると、ゼトがエフラムの肩を抱きながら私の元へ歩み寄ってきた。
「ナマエ様、どうかエフラム様の治療をお願いできませんか」
「!」
ゼトも相当傷だらけの様子だったが、彼が肩を抱いているエフラムは気を失っているのか体が前に倒れてしまっていた。
「エフラム…っ!!」
私は体が勝手に反応するかのように、エフラムをゼトから引き受けて体を支えた。
「エフラムは…私達を逃そうと、ひとり最後まで戦い続けていました……たとえその身がボロボロになろうとも…決して諦めようとはしませんでした……」
ミルラが悲しそうな瞳でエフラムの事を見つめながらそう話してくれた。
「ナマエ、お願いです。どうか兄上を…」
「お願い致します…」
私は彼らの強い思いに応えようと、その場で強く頷きエフラムを部屋に運んでいった。
「これでもう大丈夫です。後は安静にしていれば、次期に目が覚めるでしょう」
「ありがとうございます…」
エフラムを彼の部屋に運んだ後、シスターに杖で治療をしてもらった。
「よろしければ彼が目を覚まされるまでお傍に居てあげてください」
「はい、もちろんです」
シスターは私の返事を聞くと、小さく微笑んで部屋を出ていった。
「………」
静かになった部屋で、私は未だに目を閉じているエフラムの顔をゆっくりと撫でた。
エフラムは本当に…無茶をする。
彼は勝ち目のない戦いはしない…今回はその勝ち目のない戦いのはずだったけど、エイリーク達を先に逃がすために自分が盾となった。
エフラムらしいといえばそうだけど…
でも…こんな状態になる事は、きっと誰も望んで居ない……
「ん……ナマエ…?」
その時、気が付いたのかエフラムがゆっくりと目を開けて私の姿を捉えた。
「エフラム…!」
「ここは…俺は、帰ってきたのか…?」
「うん…ゼト達が運んできてくれたんだよ」
「そうか……ナマエ、泣いているのか…?」
気付けばエフラムが伸ばした手が私の頬に触れて、無意識のうちに流れ落ちる涙を拭ってくれた。
「え……」
「すまない…お前にそんな顔させるなんてな…」
「本当だよ…っ…心配、したんだから……!」
私は居ても立っても居られなくなり、彼の身体に負担をかけないように抱き付いた。
「でも…私がもし第一部隊に居てあげれていたら…貴方をこんな目に遭わせずに済んだかもしれないのに……っ」
私がそう言葉を漏らすと、エフラムは私の顔を上げさせて口を開いた。
「あいつらは…ナマエを探していた。きっと最前線で戦う俺たちの隊にナマエがいると踏んで来たんだろう…それでナマエいないと分かると、問答無用で炎を俺たちに向けてきた。だから…お前はあの場にいなくて良かったんだ」
「そんな…それでも私がいたら、こんな傷を負う事は無かったかも__」
「俺は仲間や…ナマエを守れたら、俺自身はどうなったっていい。この傷を受けたのが俺じゃなく、お前だったらと思うと…俺はどうにかなっていたかもしれない」
そう言って力なく笑ってみせるエフラムに、私はそっと彼の唇に自分の唇を重ねた。
「!ナマエ…?」
「ばか…私もどうにかなりそうだったよ……自分より仲間を優先する貴方の事だから…また同じ事が起こるかもしれない…でも、絶対に無茶だけはしないで……必ず、帰ってくると…約束して」
「…ああ、約束だ……俺の身体はもう、自分だけのものじゃないからな…絶対にお前の元に帰ってくる」
私達は言葉を交わすと、再びをキスをした。
角度を変えながら、何度も何度も…
お互いの存在を確かめ合うかのように深く唇を重ね合わせていた。
「はぁっ…ん、エフラム……」
「ふ…本当はもっとお前を感じたいところなんだが……」
「その傷じゃ…当分無理そうね?」
「クソ…完治したら覚悟しておくんだぞ?」
「ふふ、はいはい」
~end~
アンケートでリクエストがあったエフラム夢でした!
甘いお話を…という事でしたが、すみません最後だけになってしまいましたね…
この度は本当にありがとうございました!
私が目にしたのは、第一部隊として出撃していた四人…エフラム、ゼト、ミルラ、エイリークが傷だらけの状態で戻ってきたところだった。
今日は私は第三部隊の指揮を取っていたため、第一部隊の様子は分からなかった。
だけど…兵の一人に第一部隊が壊滅寸前だという知らせを受けた時……頭の中が真っ白になり体の震えが止まらなかった。
突然、エフラム達の前にレーヴァテインやロキ、さらにはスルト自らが立ちはだかり襲ってきたという。
今回はスルトだけがムスペルの炎を受けているのではなく、何故かレーヴァテイン達も受けていたらしい。
そのせいでこちら側は成す術もなく、ボロボロになりながらも何とか撤退できた…という事だった。
「ナマエ…ごめんなさい、私達ではどうする事も出来ずに……」
「ううん、そんな事いいの…!みんなが無事に帰ってきてくれれば、それで…」
すると、ゼトがエフラムの肩を抱きながら私の元へ歩み寄ってきた。
「ナマエ様、どうかエフラム様の治療をお願いできませんか」
「!」
ゼトも相当傷だらけの様子だったが、彼が肩を抱いているエフラムは気を失っているのか体が前に倒れてしまっていた。
「エフラム…っ!!」
私は体が勝手に反応するかのように、エフラムをゼトから引き受けて体を支えた。
「エフラムは…私達を逃そうと、ひとり最後まで戦い続けていました……たとえその身がボロボロになろうとも…決して諦めようとはしませんでした……」
ミルラが悲しそうな瞳でエフラムの事を見つめながらそう話してくれた。
「ナマエ、お願いです。どうか兄上を…」
「お願い致します…」
私は彼らの強い思いに応えようと、その場で強く頷きエフラムを部屋に運んでいった。
「これでもう大丈夫です。後は安静にしていれば、次期に目が覚めるでしょう」
「ありがとうございます…」
エフラムを彼の部屋に運んだ後、シスターに杖で治療をしてもらった。
「よろしければ彼が目を覚まされるまでお傍に居てあげてください」
「はい、もちろんです」
シスターは私の返事を聞くと、小さく微笑んで部屋を出ていった。
「………」
静かになった部屋で、私は未だに目を閉じているエフラムの顔をゆっくりと撫でた。
エフラムは本当に…無茶をする。
彼は勝ち目のない戦いはしない…今回はその勝ち目のない戦いのはずだったけど、エイリーク達を先に逃がすために自分が盾となった。
エフラムらしいといえばそうだけど…
でも…こんな状態になる事は、きっと誰も望んで居ない……
「ん……ナマエ…?」
その時、気が付いたのかエフラムがゆっくりと目を開けて私の姿を捉えた。
「エフラム…!」
「ここは…俺は、帰ってきたのか…?」
「うん…ゼト達が運んできてくれたんだよ」
「そうか……ナマエ、泣いているのか…?」
気付けばエフラムが伸ばした手が私の頬に触れて、無意識のうちに流れ落ちる涙を拭ってくれた。
「え……」
「すまない…お前にそんな顔させるなんてな…」
「本当だよ…っ…心配、したんだから……!」
私は居ても立っても居られなくなり、彼の身体に負担をかけないように抱き付いた。
「でも…私がもし第一部隊に居てあげれていたら…貴方をこんな目に遭わせずに済んだかもしれないのに……っ」
私がそう言葉を漏らすと、エフラムは私の顔を上げさせて口を開いた。
「あいつらは…ナマエを探していた。きっと最前線で戦う俺たちの隊にナマエがいると踏んで来たんだろう…それでナマエいないと分かると、問答無用で炎を俺たちに向けてきた。だから…お前はあの場にいなくて良かったんだ」
「そんな…それでも私がいたら、こんな傷を負う事は無かったかも__」
「俺は仲間や…ナマエを守れたら、俺自身はどうなったっていい。この傷を受けたのが俺じゃなく、お前だったらと思うと…俺はどうにかなっていたかもしれない」
そう言って力なく笑ってみせるエフラムに、私はそっと彼の唇に自分の唇を重ねた。
「!ナマエ…?」
「ばか…私もどうにかなりそうだったよ……自分より仲間を優先する貴方の事だから…また同じ事が起こるかもしれない…でも、絶対に無茶だけはしないで……必ず、帰ってくると…約束して」
「…ああ、約束だ……俺の身体はもう、自分だけのものじゃないからな…絶対にお前の元に帰ってくる」
私達は言葉を交わすと、再びをキスをした。
角度を変えながら、何度も何度も…
お互いの存在を確かめ合うかのように深く唇を重ね合わせていた。
「はぁっ…ん、エフラム……」
「ふ…本当はもっとお前を感じたいところなんだが……」
「その傷じゃ…当分無理そうね?」
「クソ…完治したら覚悟しておくんだぞ?」
「ふふ、はいはい」
~end~
アンケートでリクエストがあったエフラム夢でした!
甘いお話を…という事でしたが、すみません最後だけになってしまいましたね…
この度は本当にありがとうございました!
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