マイヒーロー
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※ロイ目線
ある日の午後、僕は散歩がてら城の中を歩いていた。
今日は珍しくあまり人と会っていない。
「…あれは…?」
城のエントランスまで来た時、見慣れた後ろ姿を見かけた。
「ナマエ!」
「きゃっ…!」
その人がナマエであるのは後ろ姿でも明白で、僕は彼女の手を掴んで呼び止めた。
するとその瞬間、ナマエはひどく驚いた様子で僕を振り返った。
「あ…えと……ロイ…だよね?」
「え…?そうだけど…どうしたんだ?そんな驚いて…」
彼女の反応を疑問に思っていると、ナマエは掴まれている腕を見て顔を赤く染めた。
「あっ…その、腕…」
「腕?あぁ…ごめん、急だったね」
僕は咄嗟に彼女の腕から自分の手を離した。
何だかいつものナマエじゃない…?
腕を掴んだくらいで赤くなるような事は…
「これからどこかに行くの? 」
「うっうん」
「じゃあ、僕も一緒に行っていいかな?ちょうど君と二人で話したい事もあったんだ…」
そう言って、いつものように手を繋ごうと思った時…
「!ごっごめんなさい、私にはアルフォンスがいるので…!!」
「え……ナマエ!!?」
ナマエは顔を真っ赤にしたと思うと、まるで拒むようにそのままどこかへ走り去って行ってしまった。
一体どうしたんだ、ナマエ…
「…というか、アルフォンス王子がいるってなんだ!?」
彼女の恋人は僕のはずなんだけど…
そう思っていたのは僕だけだったのか…?
「そんな…っ、待ってくれナマエ…!!!」
「あれ、ロイ?」
ナマエの後を追いかけようとした時、僕の名前を呼ぶ聞き慣れた声がした。
「……ナマエ?」
「どうしたの?そんなこの世の終わりみたいな顔して…」
ナマエは心配そうに僕の顔に手で触れて来た。
「…ロイ?」
「ナマエ…君は…僕の、恋人…だよね?」
「いっいきなりどうしたの?そんな事…聞かなくても分かるでしょっ」
「お願いだ、答えてくれ…!」
思わず彼女の手を握って迫るような形を取ってしまった。
「ロっロイ?本当に大丈夫…?」
「っ…!ごっごめん…つい…」
「別に大丈夫だけど…何かあった?」
ナマエに再び尋ねられて、少し落ち着きを取り戻した僕は改めて彼女を見た。
「ナマエ…実はさっき……」
僕は先程の事を全てナマエに話した。
「…という訳なんだけど…」
「ふ、ふふ…あははははっ」
するとナマエは何故か笑い出した。
「え、ナマエ…!?」
「あはは…っ、ごめんごめん…可笑しくて、つい…!」
「可笑しいってどういうこと…?」
ずっと笑っているナマエに聞き返してみると、彼女は落ち着きを取り戻してから口を開いた。
「ふぅ…えっとね、ロイが会ったさっきの私は“異界の私”だと思うよ」
「異界の…ナマエ?」
「うん。たまに異界の英雄達が挨拶しに来てくれるよね?今日は多分その“異界の私”が来てくれたんだと思うよ」
「なっなんだぁ……」
僕は安心から力が抜けてしまい、そのままナマエに倒れこむ形になった。
そんな僕をナマエは慌てて抱きとめてくれた。
「ロっロイ…!」
「良かった…君がアルフォンス王子のところに行かなくて…」
「え?」
「…よし」
僕は気を取り直すと、ナマエを横抱きにした。
「あの、ロイさん?一体何を…」
「ナマエを感じたくなった…部屋に行こう」
異界の彼女は違う人のものだったけど…
今、目の前にいる僕の知っているナマエだけは
絶対に手放す気は無い…改めてそう思う日だった。
~end~
フレンドから挨拶してくれた時に英雄が来てくれるあの機能から…笑
ある日の午後、僕は散歩がてら城の中を歩いていた。
今日は珍しくあまり人と会っていない。
「…あれは…?」
城のエントランスまで来た時、見慣れた後ろ姿を見かけた。
「ナマエ!」
「きゃっ…!」
その人がナマエであるのは後ろ姿でも明白で、僕は彼女の手を掴んで呼び止めた。
するとその瞬間、ナマエはひどく驚いた様子で僕を振り返った。
「あ…えと……ロイ…だよね?」
「え…?そうだけど…どうしたんだ?そんな驚いて…」
彼女の反応を疑問に思っていると、ナマエは掴まれている腕を見て顔を赤く染めた。
「あっ…その、腕…」
「腕?あぁ…ごめん、急だったね」
僕は咄嗟に彼女の腕から自分の手を離した。
何だかいつものナマエじゃない…?
腕を掴んだくらいで赤くなるような事は…
「これからどこかに行くの? 」
「うっうん」
「じゃあ、僕も一緒に行っていいかな?ちょうど君と二人で話したい事もあったんだ…」
そう言って、いつものように手を繋ごうと思った時…
「!ごっごめんなさい、私にはアルフォンスがいるので…!!」
「え……ナマエ!!?」
ナマエは顔を真っ赤にしたと思うと、まるで拒むようにそのままどこかへ走り去って行ってしまった。
一体どうしたんだ、ナマエ…
「…というか、アルフォンス王子がいるってなんだ!?」
彼女の恋人は僕のはずなんだけど…
そう思っていたのは僕だけだったのか…?
「そんな…っ、待ってくれナマエ…!!!」
「あれ、ロイ?」
ナマエの後を追いかけようとした時、僕の名前を呼ぶ聞き慣れた声がした。
「……ナマエ?」
「どうしたの?そんなこの世の終わりみたいな顔して…」
ナマエは心配そうに僕の顔に手で触れて来た。
「…ロイ?」
「ナマエ…君は…僕の、恋人…だよね?」
「いっいきなりどうしたの?そんな事…聞かなくても分かるでしょっ」
「お願いだ、答えてくれ…!」
思わず彼女の手を握って迫るような形を取ってしまった。
「ロっロイ?本当に大丈夫…?」
「っ…!ごっごめん…つい…」
「別に大丈夫だけど…何かあった?」
ナマエに再び尋ねられて、少し落ち着きを取り戻した僕は改めて彼女を見た。
「ナマエ…実はさっき……」
僕は先程の事を全てナマエに話した。
「…という訳なんだけど…」
「ふ、ふふ…あははははっ」
するとナマエは何故か笑い出した。
「え、ナマエ…!?」
「あはは…っ、ごめんごめん…可笑しくて、つい…!」
「可笑しいってどういうこと…?」
ずっと笑っているナマエに聞き返してみると、彼女は落ち着きを取り戻してから口を開いた。
「ふぅ…えっとね、ロイが会ったさっきの私は“異界の私”だと思うよ」
「異界の…ナマエ?」
「うん。たまに異界の英雄達が挨拶しに来てくれるよね?今日は多分その“異界の私”が来てくれたんだと思うよ」
「なっなんだぁ……」
僕は安心から力が抜けてしまい、そのままナマエに倒れこむ形になった。
そんな僕をナマエは慌てて抱きとめてくれた。
「ロっロイ…!」
「良かった…君がアルフォンス王子のところに行かなくて…」
「え?」
「…よし」
僕は気を取り直すと、ナマエを横抱きにした。
「あの、ロイさん?一体何を…」
「ナマエを感じたくなった…部屋に行こう」
異界の彼女は違う人のものだったけど…
今、目の前にいる僕の知っているナマエだけは
絶対に手放す気は無い…改めてそう思う日だった。
~end~
フレンドから挨拶してくれた時に英雄が来てくれるあの機能から…笑
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