マイヒーロー
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「…ということがあってね」
「ふふ、そうなのですね」
「………」
私が今、遠くから見ている光景…
それはアルフォンスとフィヨルムが仲良く会話をしているところだった。
フィヨルムとは最近出会ったニフル王国の王女様だ。
礼儀正しく誰とでも分け隔てなく接してくれる、とても優しいお姫様…
こんな私とも仲良くしてくれて、彼女の事は仲間として本当に信頼出来る存在だ。
でも…心のどこかで嫉妬をしてしまっている自分がいるのも確かだった。
「ナマエさん!」
「わっ…!?シャロン…!」
突然、後ろから抱きついてきたのは可愛らしい笑顔を浮かべているシャロンだった。
「何してるんですか?こんなところで」
「え?何って…わっ私は何も……」
本当の事を言えず、しどろもどろしているとシャロンは私の肩越しに二人の姿を見つけたようだった。
「あ、お兄様とフィヨルム王女じゃないですか!…あれ?ナマエさん、もしかして…」
「あー!私、用事思い出したからもう行く__」
「そうはさせませんよっ!!」
シャロンに行く手を阻まれ、思わずその場で固まってしまった。
「ナマエさん…あのお二人の様子にヤキモチ焼いちゃったんですね!?」
「しーっ!!声が大きい…!」
慌てて彼女の口を両手で押さえ込んだ。
「すみません、つい…でもでも、図星ですよね?」
「う…そんなの聞かないでよ……」
私は恥ずかしさで顔を覆った。
「もうナマエさん可愛すぎます!ああ、お兄様に見せてあげたいです…」
「シャロン…ひとり盛り上がってるところ悪いんだけど、そろそろ通してもらえないかなぁ……」
「なに言ってるんですか!今からお兄様達の元へ行きますよッ!」
「え、ちょっ、シャロン!!?」
シャロンに腕を引かれるままに、私達はアルフォンス達の前まで来てしまった。
「お兄様、フィヨルム王女!」
「あれ、シャロンにナマエじゃないか」
「お二人でどうかされましたか?」
「あ…えと、その……」
改めて二人が並んでいるところを見たら、何だかさっきよりも胸が締め付けられるような気がした。
「お二人が何を話しているのか気になってしまって!」
シャロンが悪びれる様子も無くそう言うと、アルフォンスとフィヨルムは一瞬お互いの顔を見合わせた後小さく笑みをこぼした。
「何かと思えばそんな事かい」
「私達、ちょうどナマエ様の話をしていたんですよ」
「え…わっ私の?」
意外過ぎる答えに私は思わず二人を凝視してしまった。
「うん。フィヨルム王女に君の事を聞かせて欲しいと頼まれたからね」
「すみません、貴女がいない所で聞いてしまい…ですが、アルフォンス王子は本当に嬉しそうにナマエ様の事を話されるので、こちらまで嬉しくなってしまいました」
「えっ…」
アルフォンスの顔を見ると、心なしか照れているかのように赤くなっている気がした。
「…フィヨルム王女、ここは私達は退散した方が良いみたいですね」
「どうやらそのようですね…では、私達はこれで」
「え、え…!?ちょっと二人とも…!!」
この場を去ろうとする二人を追いかけようとした時、誰かに私の腕を掴まれた。
「ここに、いてくれないか…?」
「!アルフォンス…」
アルフォンスが少し切なそうな瞳をしているのを見て、私は彼の元に留まることにした。
「急にごめんね…君を困らせるつもりはなかったんだ…」
「そんな、私は別に困ってなんかないよ!」
「ナマエ…」
私はさっきから気になっていた事を思い切って聞いてみた。
「あの、アルフォンス…さっきフィヨルムが言ってた事って…本当、なの?」
すると彼は少し間を空けた後、私の目を真っ直ぐに見て口を開いた。
「うん、本当だよ。君が思ってる以上に僕は君が好きだ。だから…ナマエの事を誰かに話したりすると、つい顔に出てしまうみたいなんだけど…」
恥ずかしそうに、でも笑っているアルフォンスに私は彼の手を両手で包み込んだ。
「私ね…嫉妬してたの。フィヨルムとアルフォンスが話してるところ見ただけで、胸が苦しくなって…こんな重い女、嫌われちゃうよね……」
少し俯き加減でそう言うと、次の瞬間私は彼に引き寄せられた。
「そんなの…嫌うどころか、ますますナマエの事を好きになるだけだよ。僕は君になら縛られても良い…そう思ってる」
「っ!」
まるで愛おしいものを見るような彼の瞳に、私の心臓はどうしようもなく音を立てた。
「…ねえ、これから街にでも行こうか?最近美味しいデザート屋さんが出来たみたいなんだ」
「本当!?行きたい!」
「はは、じゃあ行こうか」
~end~
アンケートでいただいたリクエストのアルフォンス夢でした!
アルくんリクエストを複数の方からいただいて、改めてアルくんって結構人気なんだなって思いました…!
この度はリクエストくださりありがとうございました!
「ふふ、そうなのですね」
「………」
私が今、遠くから見ている光景…
それはアルフォンスとフィヨルムが仲良く会話をしているところだった。
フィヨルムとは最近出会ったニフル王国の王女様だ。
礼儀正しく誰とでも分け隔てなく接してくれる、とても優しいお姫様…
こんな私とも仲良くしてくれて、彼女の事は仲間として本当に信頼出来る存在だ。
でも…心のどこかで嫉妬をしてしまっている自分がいるのも確かだった。
「ナマエさん!」
「わっ…!?シャロン…!」
突然、後ろから抱きついてきたのは可愛らしい笑顔を浮かべているシャロンだった。
「何してるんですか?こんなところで」
「え?何って…わっ私は何も……」
本当の事を言えず、しどろもどろしているとシャロンは私の肩越しに二人の姿を見つけたようだった。
「あ、お兄様とフィヨルム王女じゃないですか!…あれ?ナマエさん、もしかして…」
「あー!私、用事思い出したからもう行く__」
「そうはさせませんよっ!!」
シャロンに行く手を阻まれ、思わずその場で固まってしまった。
「ナマエさん…あのお二人の様子にヤキモチ焼いちゃったんですね!?」
「しーっ!!声が大きい…!」
慌てて彼女の口を両手で押さえ込んだ。
「すみません、つい…でもでも、図星ですよね?」
「う…そんなの聞かないでよ……」
私は恥ずかしさで顔を覆った。
「もうナマエさん可愛すぎます!ああ、お兄様に見せてあげたいです…」
「シャロン…ひとり盛り上がってるところ悪いんだけど、そろそろ通してもらえないかなぁ……」
「なに言ってるんですか!今からお兄様達の元へ行きますよッ!」
「え、ちょっ、シャロン!!?」
シャロンに腕を引かれるままに、私達はアルフォンス達の前まで来てしまった。
「お兄様、フィヨルム王女!」
「あれ、シャロンにナマエじゃないか」
「お二人でどうかされましたか?」
「あ…えと、その……」
改めて二人が並んでいるところを見たら、何だかさっきよりも胸が締め付けられるような気がした。
「お二人が何を話しているのか気になってしまって!」
シャロンが悪びれる様子も無くそう言うと、アルフォンスとフィヨルムは一瞬お互いの顔を見合わせた後小さく笑みをこぼした。
「何かと思えばそんな事かい」
「私達、ちょうどナマエ様の話をしていたんですよ」
「え…わっ私の?」
意外過ぎる答えに私は思わず二人を凝視してしまった。
「うん。フィヨルム王女に君の事を聞かせて欲しいと頼まれたからね」
「すみません、貴女がいない所で聞いてしまい…ですが、アルフォンス王子は本当に嬉しそうにナマエ様の事を話されるので、こちらまで嬉しくなってしまいました」
「えっ…」
アルフォンスの顔を見ると、心なしか照れているかのように赤くなっている気がした。
「…フィヨルム王女、ここは私達は退散した方が良いみたいですね」
「どうやらそのようですね…では、私達はこれで」
「え、え…!?ちょっと二人とも…!!」
この場を去ろうとする二人を追いかけようとした時、誰かに私の腕を掴まれた。
「ここに、いてくれないか…?」
「!アルフォンス…」
アルフォンスが少し切なそうな瞳をしているのを見て、私は彼の元に留まることにした。
「急にごめんね…君を困らせるつもりはなかったんだ…」
「そんな、私は別に困ってなんかないよ!」
「ナマエ…」
私はさっきから気になっていた事を思い切って聞いてみた。
「あの、アルフォンス…さっきフィヨルムが言ってた事って…本当、なの?」
すると彼は少し間を空けた後、私の目を真っ直ぐに見て口を開いた。
「うん、本当だよ。君が思ってる以上に僕は君が好きだ。だから…ナマエの事を誰かに話したりすると、つい顔に出てしまうみたいなんだけど…」
恥ずかしそうに、でも笑っているアルフォンスに私は彼の手を両手で包み込んだ。
「私ね…嫉妬してたの。フィヨルムとアルフォンスが話してるところ見ただけで、胸が苦しくなって…こんな重い女、嫌われちゃうよね……」
少し俯き加減でそう言うと、次の瞬間私は彼に引き寄せられた。
「そんなの…嫌うどころか、ますますナマエの事を好きになるだけだよ。僕は君になら縛られても良い…そう思ってる」
「っ!」
まるで愛おしいものを見るような彼の瞳に、私の心臓はどうしようもなく音を立てた。
「…ねえ、これから街にでも行こうか?最近美味しいデザート屋さんが出来たみたいなんだ」
「本当!?行きたい!」
「はは、じゃあ行こうか」
~end~
アンケートでいただいたリクエストのアルフォンス夢でした!
アルくんリクエストを複数の方からいただいて、改めてアルくんって結構人気なんだなって思いました…!
この度はリクエストくださりありがとうございました!
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