マイヒーロー
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“君にとっての半身は…アルフォンス王子なんだよね。僕にとっての半身が、クロムであるように…”
「…ナマエ?」
「!はっはい…!」
気付けば目の前には、私の顔を心配そうな顔で覗き込んでいるアルフォンスの顔があった。
「どうしたの?何かぼーっとしているようだったけど…」
「え……うっううん、何でもないの…!ごめんね…」
「…そうか……」
私の返事に納得しきっていないような表情をしたアルフォンスに少し申し訳ないと思った。
…私はつい先日にルフレから言われた言葉がずっと頭から離れないでいた。
私達は同じ軍師という事もあってかなり仲が良い方だった。
こんな素性もよく知れない私なんかに積極的に声を掛けてくれたり、一緒に戦術を考えてくれたりと…
とにかく、気付けばもう英雄の中では一番近くにいた存在だったかもしれない。
そして昨日、ルフレにあのように言われたのだ。
その時のルフレの表情は…きっと忘れる事なんて出来ないくらい、寂しそうなものだった。
「…ごめんなさい、アルフォンス。少しだけ席を外してもいいかな…?」
「…うん、僕もその方が良いと思う。ゆっくり休んでおいで」
「ありがとう…」
私はアルフォンスに軽く会釈してその場から離れた。
「っ…ふぅ……」
城内の廊下を歩いていると何だか無性に泣きたくなってきた。
確かにルフレの言う通り私の半身はアルフォンスと言える程、彼と過ごしてきた時間は長いのかもしれない。
でも…こんなにも悲しい気持ちになるのは、私がルフレを___…
「おっと…」
「あ…ごっごめんなさ__」
俯きながら歩いていたせいで前から人が来ていたのに気付かず、誰かとぶつかってしまった。
咄嗟に顔を上げて謝ろうとした時、私はその人物を見て言葉を失った。
「大丈夫かい?ナマエ…」
「ル、フレ…」
そう、私がぶつかった相手は偶然にもルフレだったのだ。
彼の顔を見た途端、堪えていた涙が一気に溢れ出してしまった。
「え、ナマエ!?どうしたんだ!?どこか痛かったり…」
「ちがっ…違うの…!」
突然泣き出した事によりルフレを困らせてしまっている。
でも…涙が止まらないんだ…
「…とりあえず、場所を移そうか」
彼に支えられながら私達は人気が少ない所まで来た。
「落ち着いたかい?」
「っ…うん……ごめんなさい、急に泣き出したりなんかして…」
私が泣いている間、ルフレはずっと隣で背中をさすってくれていた。
「僕は全然大丈夫だけど…何かあったのか?僕で良ければ話を聞かせて欲しいな」
「ルフレ…」
やっぱりルフレはどんな時でも優しい…
だから、私はそんなあなたに…
「…昨日、ルフレは私にとっての半身はアルフォンスだって言ったよね」
「え?…あぁ、そうだね」
「私、ルフレにそう言われて何だか悲しかったの…別にアルフォンスが半身なのが決して嫌なわけじゃない。ただ……」
私はそこまで言うと一度彼の顔を見た。
「っ…」
私は居ても立っても居られなくなり、思わずルフレに抱き付いてしまった。
「ナマエ…?どっどうしたんだい?」
「好き…」
「え…」
「ルフレが好きだからっ…あんな風に言われて悲しかったの…!たとえお互いに半身と呼べる存在がいたとしても…私にとってルフレは違う特別な存在なの……っ」
そこまで勢いに任せて言ってしまうと、また私の目から涙がこぼれ落ちてきた。
「…ナマエ、顔を上げて?」
ルフレの言う通りに顔を上げると、その瞬間私の唇は暖かい何かによって塞がれた。
「え……」
「これが…僕の気持ちだよ。ごめん、君を知らずに苦しめていたなんて…僕は心のどこかでアルフォンス王子に嫉妬していたんだ。だからついあんな風に言ってしまって…本当に申し訳なかった」
そう言うと、ルフレは私の背中に手を回してギュッと抱きしめ返してくれた。
「ル…フレ……本当…?私、ルフレの傍にいてもいいの…?」
「ああ、もちろんさ。寧ろいてくれないと困る…君には僕の…半身以上の存在になって欲しいんだ」
「っ…!こちらこそ…!ありがとう、大好きだよ…ルフレ…!」
「僕も…ナマエが大好きだ。これからもよろしく頼むよ」
そして私達はどちらからともなくもう一度キスをしたのだった。
~end~
ルフレをやっとLv40に出来た記念に…!
Lv40時の彼からのメッセージに完璧にやられてしまい、衝動書きしてしまいました笑
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