マイヒーロー
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「…あ、ここにいたんですね」
夜……私は人気のない場所でひとり外に出ていたゼルギウスさんの元を訪ねていた。
「貴殿か…何か用だっただろうか?」
「いえ、特に用は無いんですが…あなたとお話したいなーと思ったので…」
「私と…?ふっ、相変わらず貴殿は奇特なものだな」
そう言って少しだけ笑みを浮かべる彼に胸が高鳴るのを感じた。
「良ければ隣に座るといい。私も貴殿と話したいと思っていたところだ」
「!あっありがとうございます…!」
思わぬ返事に内心驚きながらも、私は彼の言葉に甘えて隣に腰を下ろした。
「今日は綺麗な月が見えますね…」
「ああ、そうだな…」
今夜は本当に綺麗な満月が夜の暗闇を照らし出していた。
彼…ゼルギウスさんが正体を明かしてくれたのはつい最近の事。
今まで漆黒の騎士として軍に加担してくれていたのだけれど、決して正体を明かしたり誰かと親しくなる事はしていなかった。
いつも一人で過ごす彼がいつの間にか気になっていて…気付けばもっと彼の事を知りたいとさえも感じていた。
最初はあんまり相手にしてくれなかったんだけれど、こうして諦めずに声を掛けたりしていたら向こうも心を許してくれたのか普通にお話してくれるようになったんだ。
今だって…いつもは顔も鎧で隠してしまっているけど、ゼルギウスさんの素顔が露わになっている。
月明かりに照らされた横顔は、元々端正な彼の顔がより一層魅力を増しているようだった。
「…不思議なものだ」
「え…?」
「こんなにも誰かに自ら自分のことを話したいと思ったのは、一人を除いて貴殿が初めてだ。他の英雄達が貴殿に心を開くのも納得がいく…」
彼は真っ直ぐを見つめたまま淡々とそう話していく。
「この世界が平和になった時…それは貴殿との契約も終わる時だ。我が剣を振るう事も無くなるだろう…」
私はその言葉を聞いてひどく胸を締め付けられた。
そうだ…私達はあくまで“契約”を結んだ中なんだ。
そこに…私情なんてあってはならないんだから…
「だが…それでもなお、私は貴殿を守る剣となり盾でありたいと…そう思っているのも事実だ。それは“契約”のためではない…私個人の……」
そこまで言うと、ゼルギウスさんは私と視線を合わせ目を真っ直ぐに見て口を開いた。
「…私が、貴殿を慕っているからなのだと…そう気付くのにはあまり時間は掛からなかった」
「え……」
ゼルギウスさんが…私を、慕う…?
「そっそれは…」
「この想いが貴殿を困らせるものであるのは重々承知している…ただ、伝えたかった……この事は忘れてくれ」
「あっ…ゼルギウス……」
彼はそれだけ言うと立ち上がり、その場から去ろうと歩き出してしまった。
「っ、待ってください!!」
去っていく背中に私はすかさず呼び止めていた。
「どうして…どうしていつも一人で解決してしまうんですか…!私の気持ち…まだ伝えてないじゃないですか!」
振り返り私を驚いたように見つめる彼に、私は少しずつ距離を縮めていった。
「やっとあなたを知る事が出来たのに…こんな、一方的な終わり方なんて嫌です…!」
「貴殿……」
ゼルギウスさんの目の前まで来た時、私は先ほどの彼と同じように彼の目を真っ直ぐに見つめ返して口を開いた。
「私も…ゼルギウスさんが好きです。叶う事なら、この先もずっと…私を守ってくださいませんか……?」
素直な気持ちをそのまま伝えると、彼は一瞬目を見開いた後あのふっとした笑みを浮かべてくれた。
「本当に貴殿は掴み所がないな…いつも私の心を乱れさせてくれる」
「!ゼルギウスさん…?」
その途端にゼルギウスさんに引き寄せられ、私は彼の腕の中に収まっていた。
「これからも貴殿を守り抜くと誓おう。たとえ我が役目が果たされたとしても…生涯、貴殿の傍を離れない事を約束しよう。…好きだ、ナマエ」
「はい…私もです……」
月明かりの下、私達は静かに唇を重ね合わせていた。
~end~
暁ガチャ実装記念に…
私はミカヤとゼルギウスさんをお迎え出来ました!
まさかゼルギウスさんが来るとは思ってなかったので興奮しましたね笑
夜……私は人気のない場所でひとり外に出ていたゼルギウスさんの元を訪ねていた。
「貴殿か…何か用だっただろうか?」
「いえ、特に用は無いんですが…あなたとお話したいなーと思ったので…」
「私と…?ふっ、相変わらず貴殿は奇特なものだな」
そう言って少しだけ笑みを浮かべる彼に胸が高鳴るのを感じた。
「良ければ隣に座るといい。私も貴殿と話したいと思っていたところだ」
「!あっありがとうございます…!」
思わぬ返事に内心驚きながらも、私は彼の言葉に甘えて隣に腰を下ろした。
「今日は綺麗な月が見えますね…」
「ああ、そうだな…」
今夜は本当に綺麗な満月が夜の暗闇を照らし出していた。
彼…ゼルギウスさんが正体を明かしてくれたのはつい最近の事。
今まで漆黒の騎士として軍に加担してくれていたのだけれど、決して正体を明かしたり誰かと親しくなる事はしていなかった。
いつも一人で過ごす彼がいつの間にか気になっていて…気付けばもっと彼の事を知りたいとさえも感じていた。
最初はあんまり相手にしてくれなかったんだけれど、こうして諦めずに声を掛けたりしていたら向こうも心を許してくれたのか普通にお話してくれるようになったんだ。
今だって…いつもは顔も鎧で隠してしまっているけど、ゼルギウスさんの素顔が露わになっている。
月明かりに照らされた横顔は、元々端正な彼の顔がより一層魅力を増しているようだった。
「…不思議なものだ」
「え…?」
「こんなにも誰かに自ら自分のことを話したいと思ったのは、一人を除いて貴殿が初めてだ。他の英雄達が貴殿に心を開くのも納得がいく…」
彼は真っ直ぐを見つめたまま淡々とそう話していく。
「この世界が平和になった時…それは貴殿との契約も終わる時だ。我が剣を振るう事も無くなるだろう…」
私はその言葉を聞いてひどく胸を締め付けられた。
そうだ…私達はあくまで“契約”を結んだ中なんだ。
そこに…私情なんてあってはならないんだから…
「だが…それでもなお、私は貴殿を守る剣となり盾でありたいと…そう思っているのも事実だ。それは“契約”のためではない…私個人の……」
そこまで言うと、ゼルギウスさんは私と視線を合わせ目を真っ直ぐに見て口を開いた。
「…私が、貴殿を慕っているからなのだと…そう気付くのにはあまり時間は掛からなかった」
「え……」
ゼルギウスさんが…私を、慕う…?
「そっそれは…」
「この想いが貴殿を困らせるものであるのは重々承知している…ただ、伝えたかった……この事は忘れてくれ」
「あっ…ゼルギウス……」
彼はそれだけ言うと立ち上がり、その場から去ろうと歩き出してしまった。
「っ、待ってください!!」
去っていく背中に私はすかさず呼び止めていた。
「どうして…どうしていつも一人で解決してしまうんですか…!私の気持ち…まだ伝えてないじゃないですか!」
振り返り私を驚いたように見つめる彼に、私は少しずつ距離を縮めていった。
「やっとあなたを知る事が出来たのに…こんな、一方的な終わり方なんて嫌です…!」
「貴殿……」
ゼルギウスさんの目の前まで来た時、私は先ほどの彼と同じように彼の目を真っ直ぐに見つめ返して口を開いた。
「私も…ゼルギウスさんが好きです。叶う事なら、この先もずっと…私を守ってくださいませんか……?」
素直な気持ちをそのまま伝えると、彼は一瞬目を見開いた後あのふっとした笑みを浮かべてくれた。
「本当に貴殿は掴み所がないな…いつも私の心を乱れさせてくれる」
「!ゼルギウスさん…?」
その途端にゼルギウスさんに引き寄せられ、私は彼の腕の中に収まっていた。
「これからも貴殿を守り抜くと誓おう。たとえ我が役目が果たされたとしても…生涯、貴殿の傍を離れない事を約束しよう。…好きだ、ナマエ」
「はい…私もです……」
月明かりの下、私達は静かに唇を重ね合わせていた。
~end~
暁ガチャ実装記念に…
私はミカヤとゼルギウスさんをお迎え出来ました!
まさかゼルギウスさんが来るとは思ってなかったので興奮しましたね笑
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