マイヒーロー
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「ト…トリックオアトリート!!」
「……どうしたのーナマエ?」
私は今、黒い布を被ってヘンリーの前に現れていた。
…が、この反応にはさすがに恥ずかしくなる。
「なっ何って…せっかくのハロウィンなんだから私も何か仮装してみたんだけど……」
「えーそうだったの?ナマエも仮装するなんて意外だったなー」
そう言ってヘンリーはいつものように笑いながら私の頭を布越しに撫でてきた。
「でも何でその格好なのー?見た所オバケなんだろうけど…オバケの格好なら普通白い布だよねー?」
その問いに少しだけ胸が苦しくなった。
そう、本来ならば白い布でやるオバケの格好を私は真っ黒な布で仮装していたのだ。
「それは……、ヘンリーと同じが良かったから!」
私がそう言うと彼は少しだけ反応していた。
「え、僕と?」
「うん…迷惑、だった…?」
そう聞くと彼は首を横に振ってくれた。
「僕が君の事を迷惑だなんて思うわけないよー。そっかー…でも、ナマエには黒なんかよりも白が似合うと思うけどなー?僕と同じってあんまりいい事ないよー?」
そんな事をサラッと言ってのけたいつもの彼の笑顔……
私は思わずヘンリーの腕に抱き付いていた。
「私は…ヘンリーと同じがいいの。あなたが黒なら私も黒になる。そしたら、死んじゃった時に一緒に白になれるかもしれないでしょう?」
「!ナマエ…」
その時、本当に一瞬だけ…ヘンリーの目が開かれた気がした。
「本当に…君には敵わないなー。…ねえ、そろそろ君の顔が見たいな、僕」
そう言って彼は私が被っている黒い布をゆっくりと取った。
「わあ、布の下はワンピースだったんだねー。すごくかわいいよー」
「あっありが、とう…?」
嬉しいけれども、仮装でも何でもないところを褒められて何だか少しだけ複雑な気分…
「オバケの格好したナマエもかわいかったけど、やっぱり僕はいつもの君が好きだなー」
「!ヘンリー…」
私はじっとヘンリーの顔を見つめた後、背伸びをして彼の頬に軽くキスをした。
「…お菓子、まだもらってないから…イタズラしちゃった……」
「あ…あはは、僕やっぱりナマエの事だけは絶対に呪えないな~。ねえ、お菓子あげないからもっとイタズラしてよ~?」
「おいおい……」
賑やかなハロウィンはまだこれから…だよね?
~end~
ハロウィンヘンリーのあの言葉…切なすぎかよ……
ヘンリーみたいなキャラは本当に救ってあげたいなって思ってしまいます笑
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