マイヒーロー
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「ふふふ…見つけたわ、ルフレ……」
「サっサーリャ…どうかしたかい…?」
今日もルフレがサーリャに声を掛けられている場面を目撃した。
その光景はやはり私にとってはあまり良いものとは思えなくて…
「運命の相手、かぁ………」
サーリャはルフレの事を運命の相手だと言っていたのを思い出した。
最初はもう運命の相手を決めてる事に対してすごいと思う程度だったけど…
私がルフレに…恋をしてしまってからは、サーリャは私の悩みの種の一つとなってしまったのだ。
…ううん、サーリャだけじゃない。
サーリャはもちろん、ティアモにオリヴィエ、ノノやセルジュ、そしてソワレとチキ……ルフレと同じ世界から来た彼女達も彼を特別な目で見ているのが分かる。
色々な女性を虜にしてしまう程の不思議な魅力が、ルフレには確かにあった。
そんな彼に私も完璧に魅了されてるんだけど…
ルフレが好きな先程の女性陣には到底勝てる気がしない。
みんな強くて綺麗だし…それに比べたら私は戦えなくて、良いところなんて一つもない。
こんな…叶わない恋、辛いだけかな……
「ナマエ?どうしたんだ、そんな浮かない顔して」
いつの間にか俯いていた顔を上げると、そこにはクロムが心配そうに私を見つめていた。
「クロム…ううん、何でもないよ。心配してくれてありがとう」
「っ……なあ、ナマエ…」
「あれ?ナマエにクロムじゃないか。そんなところで何してるの?」
今度はソールがこちらにやって来た。
「さっきクロムに会ったから、少し話してただけだよ」
「へえ、そうなんだ。良かったら僕も混ぜて欲しいな」
「うん、全然大丈夫だよ。いいよね?クロム」
「あっあぁ…もちろんだ」
?
一瞬、クロムの顔が困ったような表情をしていた気がするけど…
それから三人で色々と談笑していると……
「お前ら、そんなとこで何してるんだ?」
ソールの次は、ガイアが声を掛けてきた。
「ガイアじゃないか。特に何かしてるって訳じゃないけど…」
「三人で色々話してたんだ」
「ふーん…暇だし、俺も入れてくれよ」
そしてガイアも含めた四人でまたお喋りが再開された。
「…そういや、ナマエは英雄の中で気になるヤツとかいないのか?」
「え?」
突然ガイアがそう切り出し思わず呆然とした。
「実は…それ、僕も気になってたんだよね……」
「…俺もだ」
「ほら、みんな気になってるからよ。教えてくれないか?」
「えっと……」
三人にどこか期待された目でじっと見つめられ、思わず少し恥ずかしくなって俯いてしまう。
気になる人……
気になる人っていうより、好きな人…なんだけど……
私がどう答えようか考えている時だった。
「…すまない、ちょっといいかな?」
ちょうど今、頭の中に思い浮かんでいた彼…ルフレがいつの間にか現れたのだ。
「え、ルフレ?」
「お前いつの間に…」
「盛り上がってる最中で悪いけど…ナマエ、少し借りていくよ」
「あ、おい!?」
私の腕を引いたまま、ルフレはその場を走って離れて行ったのだ。
「はぁ…っ、ルフレどうしたの?」
「ごめん、急に連れ出したりして……」
「それは大丈夫だけど…何か私に用だった?」
まだ少し心臓がドキドキする中で、平静を装いながらそう聞いてみた。
「…ナマエがクロム達に囲まれてるのを見てたら、体が勝手に動いてて……やっぱり、君が他の男といるのを見ると堪えられないみたいだ」
「ルっルフレ…?」
彼は顔を赤くさせて少し目を逸らすと、彼らしからぬ小さい声で言葉を紡いだ。
「…これは僕のわがままに過ぎないんだけど……ナマエの目に映る男は、僕だけにして欲しい…なんて言ったら引かれるかな……」
私はその言葉に心臓がより一層高鳴ったのを感じた。
そしてすぐにルフレに反論しようと口を開いた。
「…っ、それを言うならルフレだって…」
「え…?」
「ルフレだって、さっきサーリャと話してたでしょう…!サーリャだけじゃない…ティアモやオリヴィエ達みたいな素敵な人があなたの周りにはたくさんいる……!いつも、私なんて入る隙が無いくらい………」
私は途端に我に帰り、ルフレと距離を取った。
「あ……わっ私、今何を………」
つい本音を言ってしまった事に今更ながら後悔した。
その時、何故か私の体がふわりと何かに包まれた気がした。
「え…ルフレ……?」
「これは…僕達は同じ想いだって、思ってもいいのかい?」
静かにそう言われ少しの間理解するのに時間が掛かった。
「僕はナマエ…君が好きだから、ついあんな事を言ってしまったんだけど……もしかしてナマエも僕と同じ理由で…?」
至近距離でじっと見つめられ、私はその目から逸らす事が出来ずにただ素直に頷いた。
「私も…ルフレが好きだよ……だけど、その…私なんかでいいの…?」
「ナマエは僕が他の女性と付き合った方がいいのかい?」
「!やだ…!私だけを、見て欲しい……」
またもや言ってしまった感がして思わず俯いた。
これも本心だったとは言え、さすがに恥ずかし過ぎる……!
「…これは参ったな……好きだよ、ナマエ。大好きだ…」
「え、ルフ…んんっ…!」
「…なあ、これは後をつけない方が良かったんじゃないのか」
「後をつけてもつけなくても同じようなものだったがな…」
「でも、自分の好きな人が他の男とキスしてる現場はさすがに見たくなかったかも……」
「「「はぁ………」」」
~end~
最後の三人が書いてて少し気の毒になりました…笑
「サっサーリャ…どうかしたかい…?」
今日もルフレがサーリャに声を掛けられている場面を目撃した。
その光景はやはり私にとってはあまり良いものとは思えなくて…
「運命の相手、かぁ………」
サーリャはルフレの事を運命の相手だと言っていたのを思い出した。
最初はもう運命の相手を決めてる事に対してすごいと思う程度だったけど…
私がルフレに…恋をしてしまってからは、サーリャは私の悩みの種の一つとなってしまったのだ。
…ううん、サーリャだけじゃない。
サーリャはもちろん、ティアモにオリヴィエ、ノノやセルジュ、そしてソワレとチキ……ルフレと同じ世界から来た彼女達も彼を特別な目で見ているのが分かる。
色々な女性を虜にしてしまう程の不思議な魅力が、ルフレには確かにあった。
そんな彼に私も完璧に魅了されてるんだけど…
ルフレが好きな先程の女性陣には到底勝てる気がしない。
みんな強くて綺麗だし…それに比べたら私は戦えなくて、良いところなんて一つもない。
こんな…叶わない恋、辛いだけかな……
「ナマエ?どうしたんだ、そんな浮かない顔して」
いつの間にか俯いていた顔を上げると、そこにはクロムが心配そうに私を見つめていた。
「クロム…ううん、何でもないよ。心配してくれてありがとう」
「っ……なあ、ナマエ…」
「あれ?ナマエにクロムじゃないか。そんなところで何してるの?」
今度はソールがこちらにやって来た。
「さっきクロムに会ったから、少し話してただけだよ」
「へえ、そうなんだ。良かったら僕も混ぜて欲しいな」
「うん、全然大丈夫だよ。いいよね?クロム」
「あっあぁ…もちろんだ」
?
一瞬、クロムの顔が困ったような表情をしていた気がするけど…
それから三人で色々と談笑していると……
「お前ら、そんなとこで何してるんだ?」
ソールの次は、ガイアが声を掛けてきた。
「ガイアじゃないか。特に何かしてるって訳じゃないけど…」
「三人で色々話してたんだ」
「ふーん…暇だし、俺も入れてくれよ」
そしてガイアも含めた四人でまたお喋りが再開された。
「…そういや、ナマエは英雄の中で気になるヤツとかいないのか?」
「え?」
突然ガイアがそう切り出し思わず呆然とした。
「実は…それ、僕も気になってたんだよね……」
「…俺もだ」
「ほら、みんな気になってるからよ。教えてくれないか?」
「えっと……」
三人にどこか期待された目でじっと見つめられ、思わず少し恥ずかしくなって俯いてしまう。
気になる人……
気になる人っていうより、好きな人…なんだけど……
私がどう答えようか考えている時だった。
「…すまない、ちょっといいかな?」
ちょうど今、頭の中に思い浮かんでいた彼…ルフレがいつの間にか現れたのだ。
「え、ルフレ?」
「お前いつの間に…」
「盛り上がってる最中で悪いけど…ナマエ、少し借りていくよ」
「あ、おい!?」
私の腕を引いたまま、ルフレはその場を走って離れて行ったのだ。
「はぁ…っ、ルフレどうしたの?」
「ごめん、急に連れ出したりして……」
「それは大丈夫だけど…何か私に用だった?」
まだ少し心臓がドキドキする中で、平静を装いながらそう聞いてみた。
「…ナマエがクロム達に囲まれてるのを見てたら、体が勝手に動いてて……やっぱり、君が他の男といるのを見ると堪えられないみたいだ」
「ルっルフレ…?」
彼は顔を赤くさせて少し目を逸らすと、彼らしからぬ小さい声で言葉を紡いだ。
「…これは僕のわがままに過ぎないんだけど……ナマエの目に映る男は、僕だけにして欲しい…なんて言ったら引かれるかな……」
私はその言葉に心臓がより一層高鳴ったのを感じた。
そしてすぐにルフレに反論しようと口を開いた。
「…っ、それを言うならルフレだって…」
「え…?」
「ルフレだって、さっきサーリャと話してたでしょう…!サーリャだけじゃない…ティアモやオリヴィエ達みたいな素敵な人があなたの周りにはたくさんいる……!いつも、私なんて入る隙が無いくらい………」
私は途端に我に帰り、ルフレと距離を取った。
「あ……わっ私、今何を………」
つい本音を言ってしまった事に今更ながら後悔した。
その時、何故か私の体がふわりと何かに包まれた気がした。
「え…ルフレ……?」
「これは…僕達は同じ想いだって、思ってもいいのかい?」
静かにそう言われ少しの間理解するのに時間が掛かった。
「僕はナマエ…君が好きだから、ついあんな事を言ってしまったんだけど……もしかしてナマエも僕と同じ理由で…?」
至近距離でじっと見つめられ、私はその目から逸らす事が出来ずにただ素直に頷いた。
「私も…ルフレが好きだよ……だけど、その…私なんかでいいの…?」
「ナマエは僕が他の女性と付き合った方がいいのかい?」
「!やだ…!私だけを、見て欲しい……」
またもや言ってしまった感がして思わず俯いた。
これも本心だったとは言え、さすがに恥ずかし過ぎる……!
「…これは参ったな……好きだよ、ナマエ。大好きだ…」
「え、ルフ…んんっ…!」
「…なあ、これは後をつけない方が良かったんじゃないのか」
「後をつけてもつけなくても同じようなものだったがな…」
「でも、自分の好きな人が他の男とキスしてる現場はさすがに見たくなかったかも……」
「「「はぁ………」」」
~end~
最後の三人が書いてて少し気の毒になりました…笑
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