マイヒーロー
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「………」
「…そう見つめられると、さすがに照れてくるんだが」
ベレト先生がそう言った事により私は我に帰る。
どうやら照れさせてしまうほどに私は彼の顔を見つめていたみたいだ。
今度は私が恥ずかしくなりながらも慌てて謝った。
「すっすみません…!私ってばつい…」
「何か悩み事でもあるのか?」
両手を組んでその上に顎を乗せながら聞いてくる先生に、私は首を横に振る。
「悩み事ではないのですが…ふと思った事があって」
キリッとした目、それにまつ毛も長い。
整い過ぎている彼の顔を見ているといつも綺麗だなぁと感動してしまう。
だけど、今回はそれとは違う事を思っていた。
「それは何なのかを聞いても?」
「はい。…私の元いた世界では、先生と生徒が恋愛をするのは許されない事だというのを思い出してしまって…」
先生の目つきが興味をそそられる時のものに変わった。
彼と一緒に過ごすようになって僅かな変化でも段々と分かるようになってくる。
「へぇ…君の世界ではそんなルールがあるのか」
「まあ、生徒が卒業して成人した後なら大丈夫なんですけど」
いきなり何故こんな事を思ったのかというと…
私は先生とお付き合いさせていただいている。
士官学校の生徒ではないけれど、もしこれが私の元いた世界で生徒と教師という関係だったなら…
そんな考えがふと頭を過れば、無意識のうちに先生の顔をじっと見てしまっていたらしい。
「修道院では特にそんな規則はなかったと思うけど、一人の生徒に肩入れし過ぎるのは確かに良くないかもしれない。だが…好きになった相手がどんな立場であろうと、簡単には諦められないと思うな」
「先生…」
先生の言葉を聞いて強く共感する自分がいた。
もし私が本当に先生の生徒だったとしても、彼と同じようにこの想いは簡単に消せるものではないだろう。
そう断言出来る程、私は先生の事が好きだから…
「あの、もし私の世界で私達が先生と生徒だったら…先生はどうしますか?」
「そうだな。誰にもバレないように付き合うか、君が卒業するまで待つか…でも、きっと我慢出来ないだろうから前者を選ぶかもしれない」
「…先生って見かけによらず結構情熱的ですよね」
普段感情をあまり表に出さない分、こんな事を言うものだからちょっと驚いたりもする。
けど、それが先生なんだって分かってきて嬉しいけどね。
「そういえば…ナマエは俺の生徒ではないのに、ずっと先生と呼んでいるよな」
言われてみれば、彼と初めて会ってから今まで“先生”と呼ばせてもらっている。
エーデルガルトやディミトリ達の影響もあるかもしれない。
「え…それは出会ってからそう呼ばせてもらっている事や、戦略について教えてくれるというのもありますし…」
「俺はそろそろ名前で呼んでくれても構わないけれど?」
私の頬に優しく手で触れて笑ってみせる彼に、ますます心臓の鼓動が早まっていく。
いつもだけど…こんな綺麗な顔で微笑まれたら心臓が持たないよ…!
「あ…え、今…ですか?」
「呼んでくれないのか?」
「う…」
少しシュンとした様子でそう言われれば、私はもう何も言えなくなってしまう。
先生…そんな顔されたら私が断れないの分かってるくせに…
「……ベ…ベレ、ト…さん…っ」
「ふっ…呼び捨てではないんだな」
「いっ今はこれで勘弁してください…!」
さすがにいきなり呼び捨ては気が引ける。
私よりも先生の方が年上だし…さんを付けないと、何だか私が許せない。
「仕方ない。合格だ」
そう言うと先生は私の腕を引いてご褒美をくれる。
私の唇に、彼の唇を…
「ん…」
「本当はもっとしたいけど…続きは夜の特別授業で、だな」
「!先生…っ!」
「名前。今ので減点だ。覚悟しておくんだぞ」
~end~
「…そう見つめられると、さすがに照れてくるんだが」
ベレト先生がそう言った事により私は我に帰る。
どうやら照れさせてしまうほどに私は彼の顔を見つめていたみたいだ。
今度は私が恥ずかしくなりながらも慌てて謝った。
「すっすみません…!私ってばつい…」
「何か悩み事でもあるのか?」
両手を組んでその上に顎を乗せながら聞いてくる先生に、私は首を横に振る。
「悩み事ではないのですが…ふと思った事があって」
キリッとした目、それにまつ毛も長い。
整い過ぎている彼の顔を見ているといつも綺麗だなぁと感動してしまう。
だけど、今回はそれとは違う事を思っていた。
「それは何なのかを聞いても?」
「はい。…私の元いた世界では、先生と生徒が恋愛をするのは許されない事だというのを思い出してしまって…」
先生の目つきが興味をそそられる時のものに変わった。
彼と一緒に過ごすようになって僅かな変化でも段々と分かるようになってくる。
「へぇ…君の世界ではそんなルールがあるのか」
「まあ、生徒が卒業して成人した後なら大丈夫なんですけど」
いきなり何故こんな事を思ったのかというと…
私は先生とお付き合いさせていただいている。
士官学校の生徒ではないけれど、もしこれが私の元いた世界で生徒と教師という関係だったなら…
そんな考えがふと頭を過れば、無意識のうちに先生の顔をじっと見てしまっていたらしい。
「修道院では特にそんな規則はなかったと思うけど、一人の生徒に肩入れし過ぎるのは確かに良くないかもしれない。だが…好きになった相手がどんな立場であろうと、簡単には諦められないと思うな」
「先生…」
先生の言葉を聞いて強く共感する自分がいた。
もし私が本当に先生の生徒だったとしても、彼と同じようにこの想いは簡単に消せるものではないだろう。
そう断言出来る程、私は先生の事が好きだから…
「あの、もし私の世界で私達が先生と生徒だったら…先生はどうしますか?」
「そうだな。誰にもバレないように付き合うか、君が卒業するまで待つか…でも、きっと我慢出来ないだろうから前者を選ぶかもしれない」
「…先生って見かけによらず結構情熱的ですよね」
普段感情をあまり表に出さない分、こんな事を言うものだからちょっと驚いたりもする。
けど、それが先生なんだって分かってきて嬉しいけどね。
「そういえば…ナマエは俺の生徒ではないのに、ずっと先生と呼んでいるよな」
言われてみれば、彼と初めて会ってから今まで“先生”と呼ばせてもらっている。
エーデルガルトやディミトリ達の影響もあるかもしれない。
「え…それは出会ってからそう呼ばせてもらっている事や、戦略について教えてくれるというのもありますし…」
「俺はそろそろ名前で呼んでくれても構わないけれど?」
私の頬に優しく手で触れて笑ってみせる彼に、ますます心臓の鼓動が早まっていく。
いつもだけど…こんな綺麗な顔で微笑まれたら心臓が持たないよ…!
「あ…え、今…ですか?」
「呼んでくれないのか?」
「う…」
少しシュンとした様子でそう言われれば、私はもう何も言えなくなってしまう。
先生…そんな顔されたら私が断れないの分かってるくせに…
「……ベ…ベレ、ト…さん…っ」
「ふっ…呼び捨てではないんだな」
「いっ今はこれで勘弁してください…!」
さすがにいきなり呼び捨ては気が引ける。
私よりも先生の方が年上だし…さんを付けないと、何だか私が許せない。
「仕方ない。合格だ」
そう言うと先生は私の腕を引いてご褒美をくれる。
私の唇に、彼の唇を…
「ん…」
「本当はもっとしたいけど…続きは夜の特別授業で、だな」
「!先生…っ!」
「名前。今ので減点だ。覚悟しておくんだぞ」
~end~
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