マイヒーロー
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「ディミトリ ー、どこー?」
私はフォドラの士官学校から来た級長の一人であるディミトリを探してお城を歩き回っていた。
どこにもいない彼を少し心配になってきた時…
「ナマエ?」
そこへ声を掛けてきてくれたのはベレス先生だ。
「あ、先生。こんにちは」
「こんにちは。どうかしたの?」
「えっと…実はディミトリを探してるんですけど、どこにも姿が見当たらなくて……」
すると先生はどこか考えるような素振りを見せる。
?どうしたんだろう…
「先生?」
「…ナマエにならいいかな。彼の元に案内するよ。ついて来て」
何だか事情があるみたいな感じだけど、取り敢えず先生の後をついていく事に。
そして連れて来られたのは人気のないお城の裏側だった。
「ディミトリ、君に会いたい人を連れて来たよ」
すると物陰から出て来たのはディミトリ …ではなく……
「え……ライオン…?」
そう、大きなライオンだったのだ。
「先生…?このライオンは……」
「ディミトリだよ」
「え?え??」
疑問符が浮かびまくりな私に先生は苦笑いで説明をしてくれる。
「混乱するのも無理はないか…実はアンナから睡眠薬だと思ってもらった薬を飲んだらこうなってしまったらしくてね。たまたま私が一番に見つけたから、取り敢えず人目につかないここに連れて来たわけなんだけど…」
アンナさん……また何か変なもので商売しようとしてるのかな…
その説明ならディミトリがこうなってしまったのも不思議ではない。
私は恐る恐るディミトリであるライオンに近付いた。
「ディミトリ…なんだよね?」
「グルルル……」
言葉は話せないためか、代わりに喉を鳴らして頷いてくれた。
よく見ると、目はあの綺麗な青色で体には級長のマントも付いている。
「ナマエ。これから私は用があってここを離れなきゃいけないんだ。申し訳ないけれど、しばらくの間ここで彼を見ていてくれないかな?」
「え、私がですか?」
思わず聞き返すと先生はうん、と頷く。
「さすがにこの姿のままでみんなの前に出られないだろうから…アンナが言うには数時間で効き目が切れるみたいなんだ。その間だけ君にお願いしたくてね。…きっと君達はお互いその方が良いと思うから」
…よく分からないけど、元に戻るまで私がディミトリを見ていればいいのね。
幸い今日は戦闘や軍議がない日だから良かったな。
「はい、分かりました。私が彼を見ておきますね」
「ありがとう、助かるよ。…もしこれが私じゃなくベレトだったら、間違いなくナマエには頼まなかっただろうな……」
「?先生?」
何か一人で呟いた気がして声を掛けるも、彼女はううん、と首を横に振る。
「ごめん、こっちの話。じゃあディミトリの事、頼んだよ」
手を振ってこの場を離れる先生を見送ると、私は改めてライオン…ディミトリを見る。
彼は何だか申し訳なさそうに私の目を見つめていて…
「貴方の事だから付き合わせて申し訳ない、とか思ってるんだろうけど…気にしなくていいからね。一番大変なのはディミトリなんだから」
「グル……」
私がそう言うと、彼は私に頬擦りをしてきた。
「あはは、大丈夫だよ。それにしても…すごいふわふわ~!」
彼を見た瞬間から湧き上がる衝動を抑えていたけれど、もう限界がきて思い切り彼の体に抱き付いた。
「!?」
「ふわふわ~もふもふ~…なんて気持ちが良いの……」
この上質な毛並み…さすが高貴な王子様といったところだろうか。
私はしばらくの間気の済むまでもふもふさせてもらった。
「はぁ~幸せ…ごめんね、揉みくちゃにしちゃって……」
「ガウッ」
首を横に振ってくれたけど、散々触られたせいか少し疲れているような様子…
ちょっと触りすぎたかな……
「そういえば薬の効果って後どのくらいなんだろう。多分まだかかりそうだよね…」
特にする事もないし…うーん……
「…あ。じゃあ、お昼寝でもしちゃう?」
「?」
「本当はディミトリのもふもふで寝てみたいだけなんだけど……ダメかな?」
様子を伺うようにお願いしてみたら、ディミトリはため息をついてからその場で横になる。
そして来いと言わんばかりに空いているお腹辺りに目を向けた。
「!ありがとう~!」
彼の好意に甘えてさっそくそのお腹に横になる。
やはりふわふわでずっともふもふしていたい…
「まさかディミトリがライオンになるなんて…こんなに優しいライオンは貴方以外いないかもしれないね」
「グルル…」
そう言って撫でれば気持ち良さそうに喉を鳴らす。
「ふぁ…こうしてるとすぐに眠くなってきちゃうな……」
あまりの心地よさに目を閉じればすぐに眠気が襲ってくる。
意識が遠のく中、彼が体を丸めて温かくしてくれているのが分かった。
私はそんな優しさを感じながら眠りに落ちていくのだった。
「これは……ふふ、目を覚ました後が楽しみだな」
数時間後、用事を済ませ戻ってきたベレスが見た光景…
それはライオンではなく元の姿のディミトリとナマエが寄り添いながら幸せそうに眠っているところだった。
~end~
リクエストで、ライオンになったディミトリとほのぼのするお話でした!
如何でしたでしょうか?
自分で言うのもなんですが、めっちゃほのぼのしてる!と思ってます笑
もしお気に召されませんでしたら、遠慮なくお申し付けくださいませ。
では、この度は本当にありがとうございました!!
私はフォドラの士官学校から来た級長の一人であるディミトリを探してお城を歩き回っていた。
どこにもいない彼を少し心配になってきた時…
「ナマエ?」
そこへ声を掛けてきてくれたのはベレス先生だ。
「あ、先生。こんにちは」
「こんにちは。どうかしたの?」
「えっと…実はディミトリを探してるんですけど、どこにも姿が見当たらなくて……」
すると先生はどこか考えるような素振りを見せる。
?どうしたんだろう…
「先生?」
「…ナマエにならいいかな。彼の元に案内するよ。ついて来て」
何だか事情があるみたいな感じだけど、取り敢えず先生の後をついていく事に。
そして連れて来られたのは人気のないお城の裏側だった。
「ディミトリ、君に会いたい人を連れて来たよ」
すると物陰から出て来たのはディミトリ …ではなく……
「え……ライオン…?」
そう、大きなライオンだったのだ。
「先生…?このライオンは……」
「ディミトリだよ」
「え?え??」
疑問符が浮かびまくりな私に先生は苦笑いで説明をしてくれる。
「混乱するのも無理はないか…実はアンナから睡眠薬だと思ってもらった薬を飲んだらこうなってしまったらしくてね。たまたま私が一番に見つけたから、取り敢えず人目につかないここに連れて来たわけなんだけど…」
アンナさん……また何か変なもので商売しようとしてるのかな…
その説明ならディミトリがこうなってしまったのも不思議ではない。
私は恐る恐るディミトリであるライオンに近付いた。
「ディミトリ…なんだよね?」
「グルルル……」
言葉は話せないためか、代わりに喉を鳴らして頷いてくれた。
よく見ると、目はあの綺麗な青色で体には級長のマントも付いている。
「ナマエ。これから私は用があってここを離れなきゃいけないんだ。申し訳ないけれど、しばらくの間ここで彼を見ていてくれないかな?」
「え、私がですか?」
思わず聞き返すと先生はうん、と頷く。
「さすがにこの姿のままでみんなの前に出られないだろうから…アンナが言うには数時間で効き目が切れるみたいなんだ。その間だけ君にお願いしたくてね。…きっと君達はお互いその方が良いと思うから」
…よく分からないけど、元に戻るまで私がディミトリを見ていればいいのね。
幸い今日は戦闘や軍議がない日だから良かったな。
「はい、分かりました。私が彼を見ておきますね」
「ありがとう、助かるよ。…もしこれが私じゃなくベレトだったら、間違いなくナマエには頼まなかっただろうな……」
「?先生?」
何か一人で呟いた気がして声を掛けるも、彼女はううん、と首を横に振る。
「ごめん、こっちの話。じゃあディミトリの事、頼んだよ」
手を振ってこの場を離れる先生を見送ると、私は改めてライオン…ディミトリを見る。
彼は何だか申し訳なさそうに私の目を見つめていて…
「貴方の事だから付き合わせて申し訳ない、とか思ってるんだろうけど…気にしなくていいからね。一番大変なのはディミトリなんだから」
「グル……」
私がそう言うと、彼は私に頬擦りをしてきた。
「あはは、大丈夫だよ。それにしても…すごいふわふわ~!」
彼を見た瞬間から湧き上がる衝動を抑えていたけれど、もう限界がきて思い切り彼の体に抱き付いた。
「!?」
「ふわふわ~もふもふ~…なんて気持ちが良いの……」
この上質な毛並み…さすが高貴な王子様といったところだろうか。
私はしばらくの間気の済むまでもふもふさせてもらった。
「はぁ~幸せ…ごめんね、揉みくちゃにしちゃって……」
「ガウッ」
首を横に振ってくれたけど、散々触られたせいか少し疲れているような様子…
ちょっと触りすぎたかな……
「そういえば薬の効果って後どのくらいなんだろう。多分まだかかりそうだよね…」
特にする事もないし…うーん……
「…あ。じゃあ、お昼寝でもしちゃう?」
「?」
「本当はディミトリのもふもふで寝てみたいだけなんだけど……ダメかな?」
様子を伺うようにお願いしてみたら、ディミトリはため息をついてからその場で横になる。
そして来いと言わんばかりに空いているお腹辺りに目を向けた。
「!ありがとう~!」
彼の好意に甘えてさっそくそのお腹に横になる。
やはりふわふわでずっともふもふしていたい…
「まさかディミトリがライオンになるなんて…こんなに優しいライオンは貴方以外いないかもしれないね」
「グルル…」
そう言って撫でれば気持ち良さそうに喉を鳴らす。
「ふぁ…こうしてるとすぐに眠くなってきちゃうな……」
あまりの心地よさに目を閉じればすぐに眠気が襲ってくる。
意識が遠のく中、彼が体を丸めて温かくしてくれているのが分かった。
私はそんな優しさを感じながら眠りに落ちていくのだった。
「これは……ふふ、目を覚ました後が楽しみだな」
数時間後、用事を済ませ戻ってきたベレスが見た光景…
それはライオンではなく元の姿のディミトリとナマエが寄り添いながら幸せそうに眠っているところだった。
~end~
リクエストで、ライオンになったディミトリとほのぼのするお話でした!
如何でしたでしょうか?
自分で言うのもなんですが、めっちゃほのぼのしてる!と思ってます笑
もしお気に召されませんでしたら、遠慮なくお申し付けくださいませ。
では、この度は本当にありがとうございました!!
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