マイヒーロー
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「まずは野菜を切って、その後は……」
私は飛空城にある設備の一つの食堂で慌ただしく動いていた。
理由は今日のお昼ご飯をみんなに振る舞おうと思ったから。
戦闘もない休日…そんな日だからこそ、英雄のみんなには何かしてあげたい。
「やっぱりお肉系がいいかな…でも女性にはヘルシーなものの方がいいかもしれない」
時間は結構あるから色々と作ってみよう。
最近戦闘続きで料理なんて中々出来ないからね…
そう思いながら私は料理の手を進めていく。
「ナマエ?」
すると食堂に誰か入ってきた。
「あ、フリーズさん!」
「何だかいい匂いがしてきたと思ってね。君が料理を作っていたとは」
中に入ってきたのはニフル王国第一王子であるフリーズさんだ。
彼とは少し前からお付き合いをさせていただいている仲でもある。
彼はカウンター越しに私の事をじっと見つめてきた。
「どうかしましたか?」
「いや…エプロン姿の君が新鮮に見えたものでな……つい魅入ってしまった」
「!またまた…」
嬉しいけど、ストレートに言われるとやはり恥ずかしくもある。
赤い顔を隠すように私は料理へと意識を集中させた。
「私も何か手伝う事はないだろうか?」
「あ…大丈夫ですよ!せっかくの休日なんですから、フリーズさんは休んで…」
「それは君だって同じだろう」
いつのまにかキッチン側へと回り込んでいた彼がすぐ後ろに来ている。
そして背後からお腹に腕を回されぎゅっと抱き締められた。
「っ…フリーズさん…」
「ナマエ……」
後ろを見上げるように顔を向けると、そのまま彼の顔がゆっくりと近付いてくる。
私はそっと目を閉じて受け入れようとした……その時。
「あー!兄さまとナマエさんがいちゃいちゃしてるー!」
突如食堂内に響いた可愛らしい声に二人して驚き反射的に体が離れた。
入り口に目を向ければ、そこにはユルグ王女にスリーズ王女、フィヨルム王女といったフリーズさんの妹君達がこちらを笑顔で見守っているではないか。
「!?みっみんないつからそこに…!」
「あ、私達の事はどうかお気になさらず続けてください」
「姉様、さすがにそれは難しいかと思います…」
恥ずかしさから固まっていると、ユルグ王女が私達の元に走ってきて口を開く。
「二人で何してるのー?いちゃいちゃするために食堂で隠れてたの?」
「そっそんなんじゃないよ…!私がお昼ご飯を作っていたら、フリーズさんが手伝ってくれる事になっただけで……」
「ふぅ~ん?」
明らかに納得がいっていない目で見られて思わず目を逸らす。
相変わらず鋭い…!
「ほら、ユルグも皿を並べるのを手伝ってくれ」
「はぁーい!」
そんな時にフリーズさんが上手い事話を逸らしてくれた。
「なら、私達もお手伝いしましょうか」
「そうですね」
スリーズ王女とフィヨルム王女も手伝いを買って出てくれたため少し戸惑ってしまう。
「え、そんな…皆さんどうかお座りになって……」
「あら、フリーズ兄様だけにお手伝いさせるなんて出来ませんので」
「ふふ、そういう事なのでみんなで一緒に準備しましょう」
そんな彼女達に私は何も言えず、結局お言葉に甘える事になった。
みんな優し過ぎるよ…
今度また何かお礼を考えなきゃな……
そんな私の様子にフリーズさんが笑って見つめていた事には気付かなかった。
それから料理は着々と進んでいき無事に完成する事が出来た。
「かんせーい!!」
「上手く出来ましたね」
食卓に並べられた料理を見てユルグ王女が嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねる。
その様子が可愛くてつい笑ってしまう。
「それにしても…ナマエ様はお料理がお上手なのですね」
「私も思っていました。手際の良さや見事な包丁さばき…どこかで学ばれたのですか?」
まさか褒められるとは思っていなかったため少し照れ臭い。
「そっそんな褒められるような事では…元の世界ではよく自分で料理をしていたので、その名残ですかね」
「まあ…」
「それは…」
「へぇ~」
王女達は何故か私とフリーズさんを見ながら嬉しそうな様子。
その事を不思議に思う私と彼はお互いに顔を合わせて首を傾げた。
「ふふ、ニフルの将来は安泰ですね」
「改めて兄様の事、よろしくお願いします。ナマエさん」
「ナマエさんなら絶対に良いお嫁さんになれるよー!」
お嫁さん…そんなワードが飛び出してきて思わずむせてしまう。
「そうだな。こんな良い妻を迎えられる私は本当に幸せ者だ」
「フっフリーズさんまで…!」
私の肩を抱き寄せて笑顔でそう言うものだから、私はただ顔を赤くさせる事しか出来ない。
はっ恥ずかしい…けど……
フリーズさんのお嫁さん…なれたらどんなに素敵な事だろう。
「では、私達は他の皆さんも呼んできますね」
「それまでいちゃいちゃして待っててねー!」
そう言って王女達は他の英雄達を呼びに外へと出て行った。
「…さすがに困らせてしまっただろうか?ふっ、顔が真っ赤だ」
彼はクスクスと笑いながら私の頬に手を添える。
「たっ確かに恥ずかしかったですけど…!」
「けど?」
優しい瞳で見つめられて、言葉の先を待つような彼の様子に心臓の鼓動が速くなっていく。
「っ…、私だって…本当は__」
そう言いかけた時、食堂にお腹を空かせた英雄達がぞろぞろと入ってきた。
私は出かけた言葉を呑み込むと小さく溜息をつく。
「またお預けを食らってしまったみたいだな…」
「そうみたいですね。続きはまた…貴方の部屋にでもお邪魔した時に…ですか?」
「ああ、そうさせてもらおう」
私達はお互い笑い合うと、賑やかな食卓へと向かって行ったのだった。
~end~
リクエストのニフル兄妹夢でした!
フリーズと結婚したらめちゃくちゃ大事にしてもらえそう…_:(´ཀ`」 ∠):
ちゃんとご希望通りに書けていますでしょうか…?
もしお気に召しませんでしたら、遠慮なくお申し付けくださいm(_ _)m
私は飛空城にある設備の一つの食堂で慌ただしく動いていた。
理由は今日のお昼ご飯をみんなに振る舞おうと思ったから。
戦闘もない休日…そんな日だからこそ、英雄のみんなには何かしてあげたい。
「やっぱりお肉系がいいかな…でも女性にはヘルシーなものの方がいいかもしれない」
時間は結構あるから色々と作ってみよう。
最近戦闘続きで料理なんて中々出来ないからね…
そう思いながら私は料理の手を進めていく。
「ナマエ?」
すると食堂に誰か入ってきた。
「あ、フリーズさん!」
「何だかいい匂いがしてきたと思ってね。君が料理を作っていたとは」
中に入ってきたのはニフル王国第一王子であるフリーズさんだ。
彼とは少し前からお付き合いをさせていただいている仲でもある。
彼はカウンター越しに私の事をじっと見つめてきた。
「どうかしましたか?」
「いや…エプロン姿の君が新鮮に見えたものでな……つい魅入ってしまった」
「!またまた…」
嬉しいけど、ストレートに言われるとやはり恥ずかしくもある。
赤い顔を隠すように私は料理へと意識を集中させた。
「私も何か手伝う事はないだろうか?」
「あ…大丈夫ですよ!せっかくの休日なんですから、フリーズさんは休んで…」
「それは君だって同じだろう」
いつのまにかキッチン側へと回り込んでいた彼がすぐ後ろに来ている。
そして背後からお腹に腕を回されぎゅっと抱き締められた。
「っ…フリーズさん…」
「ナマエ……」
後ろを見上げるように顔を向けると、そのまま彼の顔がゆっくりと近付いてくる。
私はそっと目を閉じて受け入れようとした……その時。
「あー!兄さまとナマエさんがいちゃいちゃしてるー!」
突如食堂内に響いた可愛らしい声に二人して驚き反射的に体が離れた。
入り口に目を向ければ、そこにはユルグ王女にスリーズ王女、フィヨルム王女といったフリーズさんの妹君達がこちらを笑顔で見守っているではないか。
「!?みっみんないつからそこに…!」
「あ、私達の事はどうかお気になさらず続けてください」
「姉様、さすがにそれは難しいかと思います…」
恥ずかしさから固まっていると、ユルグ王女が私達の元に走ってきて口を開く。
「二人で何してるのー?いちゃいちゃするために食堂で隠れてたの?」
「そっそんなんじゃないよ…!私がお昼ご飯を作っていたら、フリーズさんが手伝ってくれる事になっただけで……」
「ふぅ~ん?」
明らかに納得がいっていない目で見られて思わず目を逸らす。
相変わらず鋭い…!
「ほら、ユルグも皿を並べるのを手伝ってくれ」
「はぁーい!」
そんな時にフリーズさんが上手い事話を逸らしてくれた。
「なら、私達もお手伝いしましょうか」
「そうですね」
スリーズ王女とフィヨルム王女も手伝いを買って出てくれたため少し戸惑ってしまう。
「え、そんな…皆さんどうかお座りになって……」
「あら、フリーズ兄様だけにお手伝いさせるなんて出来ませんので」
「ふふ、そういう事なのでみんなで一緒に準備しましょう」
そんな彼女達に私は何も言えず、結局お言葉に甘える事になった。
みんな優し過ぎるよ…
今度また何かお礼を考えなきゃな……
そんな私の様子にフリーズさんが笑って見つめていた事には気付かなかった。
それから料理は着々と進んでいき無事に完成する事が出来た。
「かんせーい!!」
「上手く出来ましたね」
食卓に並べられた料理を見てユルグ王女が嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねる。
その様子が可愛くてつい笑ってしまう。
「それにしても…ナマエ様はお料理がお上手なのですね」
「私も思っていました。手際の良さや見事な包丁さばき…どこかで学ばれたのですか?」
まさか褒められるとは思っていなかったため少し照れ臭い。
「そっそんな褒められるような事では…元の世界ではよく自分で料理をしていたので、その名残ですかね」
「まあ…」
「それは…」
「へぇ~」
王女達は何故か私とフリーズさんを見ながら嬉しそうな様子。
その事を不思議に思う私と彼はお互いに顔を合わせて首を傾げた。
「ふふ、ニフルの将来は安泰ですね」
「改めて兄様の事、よろしくお願いします。ナマエさん」
「ナマエさんなら絶対に良いお嫁さんになれるよー!」
お嫁さん…そんなワードが飛び出してきて思わずむせてしまう。
「そうだな。こんな良い妻を迎えられる私は本当に幸せ者だ」
「フっフリーズさんまで…!」
私の肩を抱き寄せて笑顔でそう言うものだから、私はただ顔を赤くさせる事しか出来ない。
はっ恥ずかしい…けど……
フリーズさんのお嫁さん…なれたらどんなに素敵な事だろう。
「では、私達は他の皆さんも呼んできますね」
「それまでいちゃいちゃして待っててねー!」
そう言って王女達は他の英雄達を呼びに外へと出て行った。
「…さすがに困らせてしまっただろうか?ふっ、顔が真っ赤だ」
彼はクスクスと笑いながら私の頬に手を添える。
「たっ確かに恥ずかしかったですけど…!」
「けど?」
優しい瞳で見つめられて、言葉の先を待つような彼の様子に心臓の鼓動が速くなっていく。
「っ…、私だって…本当は__」
そう言いかけた時、食堂にお腹を空かせた英雄達がぞろぞろと入ってきた。
私は出かけた言葉を呑み込むと小さく溜息をつく。
「またお預けを食らってしまったみたいだな…」
「そうみたいですね。続きはまた…貴方の部屋にでもお邪魔した時に…ですか?」
「ああ、そうさせてもらおう」
私達はお互い笑い合うと、賑やかな食卓へと向かって行ったのだった。
~end~
リクエストのニフル兄妹夢でした!
フリーズと結婚したらめちゃくちゃ大事にしてもらえそう…_:(´ཀ`」 ∠):
ちゃんとご希望通りに書けていますでしょうか…?
もしお気に召しませんでしたら、遠慮なくお申し付けくださいm(_ _)m
105/129ページ