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「じゃあ、次の作戦での部隊編成はこれでいきましょうか」
「ああ、よろしく頼む」
私はエルトシャン様と次の戦闘での部隊編成を決めていた。
彼は私がこの世界に来て最初の頃に召喚させていただいて、それからはずっと共に戦場に立ち戦ってくれている。
今回の編成は、私が指揮する第一部隊にエルトシャン様をはじめとした騎馬部隊、第二部隊には最近召喚で出会った彼の息子であるアレスやリーン…全部隊なるべく偏りがない編成にした。
「ナマエ、父上…!」
部隊を発表しようとエントランスへと向かう途中、後ろから走って来たのかアレスが私達を呼び止めた。
「アレス?」
「どうかしたのか?」
アレスは黙ったまま私の手に持っている部隊表に目を向けた後口を開いた。
「…次の部隊編成が決まったのですか」
「ああ。今から公表しにいくところだ」
「そうでしたか…っ、無理を承知で言います。俺を…第一部隊に加えてくれないでしょうか」
急な頼みに私とエルトシャン様は思わず目を合わせた。
「俺は…到底父上には及ばない……だが、俺も最前線でこの力を発揮したいんだ…!」
「アレス…」
「…ナマエ、どうする?アレスを第一部隊に加えるとなれば、再度組み直す必要があるが…」
「……分かった。じゃあ、次の作戦はアレスは第一部隊でお願いね」
私の言葉に彼らは少し驚いた表情になった。
「いいのか…?」
「うん。再調整は私がやっておくから」
「ナマエ…ありがとう」
その後、私は再度部隊を組み直すため部屋に戻ろうとした。
「ナマエ!」
部屋に向かう途中、先程別れたはずのアレスがこちらに向かってきていた。
「その…本当にいいのか?」
「?当たり前じゃない。それに…ごめんなさい、アレスは最近来てくれたばかりだったから第一部隊に入るのはまだ早いと思ってて……貴方は十分に強いのに、貴方自身から申し出させてしまった…」
私がそう言うと、アレスは私に近付き腕を掴んだ。
「何を言ってる!お前は俺の我が儘を受け入れてくれたんだ…お前が謝る事なんて何も無いだろう」
「アレス……」
「それに…第一部隊に入れば、俺がお前を……」
アレスはその言葉の先を言わず、何故か一瞬黙ってしまった。
「アレス?」
「…いや、何でもない。再編成するんだろう?俺も手伝おう」
「え、いいよ。私の仕事だし…」
「父上には手伝わせて、俺には手伝わせてくれないのか?」
「そっそれは…」
確かに彼の言う通りだ。
エルトシャン様はずっと第一部隊入りだったから、部隊編成をする時はいつも一緒なのが当たり前のようになっていた。
「…じゃあ、お願いしようかな」
「!ああ、よろしく頼む」
その後私達は部隊を組み直し、それをみんなに発表した。
第一部隊は騎馬部隊という事は変わらず、エルトシャン様とアレスを同じ部隊で組ませた。
元の世界で彼らは共闘する事が出来なかったから…変な言い方だけど、ここなら一緒に戦える。
私は内心もう少し早く彼らを同じ部隊に組ませてあげれば良かったと少し後悔した。
けど…私の中のある感情が、アレスの第一部隊入りを邪魔しているのも………
ああ、私情を挟むなんて最低だ私…
そして作戦実行当日…
英雄達は発表した部隊に分かれ、私は第一部隊を率いて敵地に向かった。
私達は再度作戦を確認し合い、進撃準備が整ったところで私は号令を掛けた。
「全員、進撃開始!」
私の合図で第一部隊の英雄達は敵軍に突撃していった。
「エルトシャン様は左側の敵兵を、アレスは右側の敵兵をお願い!それから__」
なるべくこちら側の兵力が削られないように、私は作戦通りに指示を出していく。
そして作戦が効いてきたのか、敵軍のバランスが崩れてきたのが分かった。
「よし…このままいけばもう少しで……」
「ナマエ、危ない!!」
「え__」
エルトシャン様の叫び声が聞こえたと同時に、いつの間にか私の背後からは敵兵が剣を振りかざそうとしていたのだ。
うっ嘘…いつの間に……!?
私は突然の事に身動きが取れず、負傷を覚悟した時…
「はあぁっ!!」
突然、真っ黒な馬が目の前に現れ私は咄嗟に上を見上げた。
「!アレス!!」
そう、その馬に乗っていたのはアレスだった。
彼は咄嗟に駆けつけて来て敵の攻撃から私を守ってくれたのだ。
「無事か、ナマエ!?」
「うっうん…アレスのおかげで…!」
「そうか…早く次の指示を!」
「あ…わっ分かった!」
その後は駆けつけて来てくれたアレスが私の事を守りながら戦い、私は気を取り直して指示を出していき無事に勝利する事が出来た。
戦闘後、お城に戻り私とエルトシャン様とアレスで話していた。
「ナマエ…さっきはお前を守れずにすまなかった。完全に油断していた…」
「いえ、お気になさらないでください。アレスが守ってくれましたから…」
「………」
「!アっアレス…!?」
急に私はアレスに抱き寄せられ、私の顔に熱が集中した。
「今までは、父上がナマエを常に守られていたが…今度からは俺が彼女を守らせてください。いや…俺がナマエを守ります」
「!!」
アレスは静かに、でも力強くそうエルトシャン様に告げたのだ。
エルトシャン様も一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐにフッと笑って口を開いた。
「そうか…お前も一人の男として守りたい者が出来たのだな。いいだろう…だが、そう誓ったのなら何があっても必ず彼女を守るんだ」
「父上…!はい、必ず……」
エルトシャン様はアレスの返事を聞くとこの場から去っていった。
「えっと…アレス……?」
「…俺は、父上に嫉妬していた」
「え…」
静かに話し出した彼の言葉に心臓が高鳴った。
「最初は父上がこの世界において忠誠を誓うまでの相手であるお前に興味を持つ程度だった。…だが、お前と共に過ごすうちに興味以上の…抱いた事の無い感情が出てきた」
彼が額同士を合わせてきて、吐息が間近に感じる程の距離になりますます心臓の鼓動が速くなる。
「毎日忙しく動き回るお前を…いつの間にか目で追っていた。いつからだろうな、戦場や話し合いの場でナマエの傍に父上が常におられる事が気に食わなくなったのは…」
「……」
「そう思うのは…紛れもなく俺がお前を好きになったからだ。父上にあんな宣言をする程、この気持ちが抑えられなくなっているみたいだ…」
アレスの顔も少し赤くなっている気がして、私は高鳴る胸を抑えながら口を開く。
「アレス…私が貴方を第一部隊に加えようとしなかった理由、他にもあるんだ」
「え?」
「最近来てくれたばかりっていうのももちろんそうだけど…私が貴方を意識し過ぎて上手く指示を出せなくなってしまうかもしれないと思ったのが……もう一つの理由なんだ…こんなの、軍師失格になっちゃうね……」
私がそう言うと、アレスは目を少し見開いた後再度私を抱きしめて来た。
「まさかそんな理由があったとは…それにもしそうなったとしても、お前はそんな理由で戦場で絶対にミスなどしないはずだ」
「そ、そう…かな?」
「ああ、ずっと見ていたから分かる」
ずっと……
その言葉ひとつで舞い上がってしまうくらい、私はアレスに惹かれてしまっているのだろう。
「俺は父上に宣言した事を撤回するつもりはない。これからは俺がナマエの騎士として…そして恋人としてお前を守ると約束する」
「アレス…うん、お願いします…!」
~end~
リクエストのアレス夢でした!
書いてしまった後ですが、アレス君はエルトシャンに対して敬語を使って話すのでしょうか…?
そこが調べてもよく分からず、勝手に敬語で喋らせてしまいましたが…もし違っていたら全力で書き直させていただきますのでご指摘くださると幸いです泣(あとは口調なども…)
それと夢主がリーンに対して嫉妬する描写を入れたかったのですが…入れるタイミングを完全に見失いました((
では、この度は本当にありがとうございました!!
「ああ、よろしく頼む」
私はエルトシャン様と次の戦闘での部隊編成を決めていた。
彼は私がこの世界に来て最初の頃に召喚させていただいて、それからはずっと共に戦場に立ち戦ってくれている。
今回の編成は、私が指揮する第一部隊にエルトシャン様をはじめとした騎馬部隊、第二部隊には最近召喚で出会った彼の息子であるアレスやリーン…全部隊なるべく偏りがない編成にした。
「ナマエ、父上…!」
部隊を発表しようとエントランスへと向かう途中、後ろから走って来たのかアレスが私達を呼び止めた。
「アレス?」
「どうかしたのか?」
アレスは黙ったまま私の手に持っている部隊表に目を向けた後口を開いた。
「…次の部隊編成が決まったのですか」
「ああ。今から公表しにいくところだ」
「そうでしたか…っ、無理を承知で言います。俺を…第一部隊に加えてくれないでしょうか」
急な頼みに私とエルトシャン様は思わず目を合わせた。
「俺は…到底父上には及ばない……だが、俺も最前線でこの力を発揮したいんだ…!」
「アレス…」
「…ナマエ、どうする?アレスを第一部隊に加えるとなれば、再度組み直す必要があるが…」
「……分かった。じゃあ、次の作戦はアレスは第一部隊でお願いね」
私の言葉に彼らは少し驚いた表情になった。
「いいのか…?」
「うん。再調整は私がやっておくから」
「ナマエ…ありがとう」
その後、私は再度部隊を組み直すため部屋に戻ろうとした。
「ナマエ!」
部屋に向かう途中、先程別れたはずのアレスがこちらに向かってきていた。
「その…本当にいいのか?」
「?当たり前じゃない。それに…ごめんなさい、アレスは最近来てくれたばかりだったから第一部隊に入るのはまだ早いと思ってて……貴方は十分に強いのに、貴方自身から申し出させてしまった…」
私がそう言うと、アレスは私に近付き腕を掴んだ。
「何を言ってる!お前は俺の我が儘を受け入れてくれたんだ…お前が謝る事なんて何も無いだろう」
「アレス……」
「それに…第一部隊に入れば、俺がお前を……」
アレスはその言葉の先を言わず、何故か一瞬黙ってしまった。
「アレス?」
「…いや、何でもない。再編成するんだろう?俺も手伝おう」
「え、いいよ。私の仕事だし…」
「父上には手伝わせて、俺には手伝わせてくれないのか?」
「そっそれは…」
確かに彼の言う通りだ。
エルトシャン様はずっと第一部隊入りだったから、部隊編成をする時はいつも一緒なのが当たり前のようになっていた。
「…じゃあ、お願いしようかな」
「!ああ、よろしく頼む」
その後私達は部隊を組み直し、それをみんなに発表した。
第一部隊は騎馬部隊という事は変わらず、エルトシャン様とアレスを同じ部隊で組ませた。
元の世界で彼らは共闘する事が出来なかったから…変な言い方だけど、ここなら一緒に戦える。
私は内心もう少し早く彼らを同じ部隊に組ませてあげれば良かったと少し後悔した。
けど…私の中のある感情が、アレスの第一部隊入りを邪魔しているのも………
ああ、私情を挟むなんて最低だ私…
そして作戦実行当日…
英雄達は発表した部隊に分かれ、私は第一部隊を率いて敵地に向かった。
私達は再度作戦を確認し合い、進撃準備が整ったところで私は号令を掛けた。
「全員、進撃開始!」
私の合図で第一部隊の英雄達は敵軍に突撃していった。
「エルトシャン様は左側の敵兵を、アレスは右側の敵兵をお願い!それから__」
なるべくこちら側の兵力が削られないように、私は作戦通りに指示を出していく。
そして作戦が効いてきたのか、敵軍のバランスが崩れてきたのが分かった。
「よし…このままいけばもう少しで……」
「ナマエ、危ない!!」
「え__」
エルトシャン様の叫び声が聞こえたと同時に、いつの間にか私の背後からは敵兵が剣を振りかざそうとしていたのだ。
うっ嘘…いつの間に……!?
私は突然の事に身動きが取れず、負傷を覚悟した時…
「はあぁっ!!」
突然、真っ黒な馬が目の前に現れ私は咄嗟に上を見上げた。
「!アレス!!」
そう、その馬に乗っていたのはアレスだった。
彼は咄嗟に駆けつけて来て敵の攻撃から私を守ってくれたのだ。
「無事か、ナマエ!?」
「うっうん…アレスのおかげで…!」
「そうか…早く次の指示を!」
「あ…わっ分かった!」
その後は駆けつけて来てくれたアレスが私の事を守りながら戦い、私は気を取り直して指示を出していき無事に勝利する事が出来た。
戦闘後、お城に戻り私とエルトシャン様とアレスで話していた。
「ナマエ…さっきはお前を守れずにすまなかった。完全に油断していた…」
「いえ、お気になさらないでください。アレスが守ってくれましたから…」
「………」
「!アっアレス…!?」
急に私はアレスに抱き寄せられ、私の顔に熱が集中した。
「今までは、父上がナマエを常に守られていたが…今度からは俺が彼女を守らせてください。いや…俺がナマエを守ります」
「!!」
アレスは静かに、でも力強くそうエルトシャン様に告げたのだ。
エルトシャン様も一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐにフッと笑って口を開いた。
「そうか…お前も一人の男として守りたい者が出来たのだな。いいだろう…だが、そう誓ったのなら何があっても必ず彼女を守るんだ」
「父上…!はい、必ず……」
エルトシャン様はアレスの返事を聞くとこの場から去っていった。
「えっと…アレス……?」
「…俺は、父上に嫉妬していた」
「え…」
静かに話し出した彼の言葉に心臓が高鳴った。
「最初は父上がこの世界において忠誠を誓うまでの相手であるお前に興味を持つ程度だった。…だが、お前と共に過ごすうちに興味以上の…抱いた事の無い感情が出てきた」
彼が額同士を合わせてきて、吐息が間近に感じる程の距離になりますます心臓の鼓動が速くなる。
「毎日忙しく動き回るお前を…いつの間にか目で追っていた。いつからだろうな、戦場や話し合いの場でナマエの傍に父上が常におられる事が気に食わなくなったのは…」
「……」
「そう思うのは…紛れもなく俺がお前を好きになったからだ。父上にあんな宣言をする程、この気持ちが抑えられなくなっているみたいだ…」
アレスの顔も少し赤くなっている気がして、私は高鳴る胸を抑えながら口を開く。
「アレス…私が貴方を第一部隊に加えようとしなかった理由、他にもあるんだ」
「え?」
「最近来てくれたばかりっていうのももちろんそうだけど…私が貴方を意識し過ぎて上手く指示を出せなくなってしまうかもしれないと思ったのが……もう一つの理由なんだ…こんなの、軍師失格になっちゃうね……」
私がそう言うと、アレスは目を少し見開いた後再度私を抱きしめて来た。
「まさかそんな理由があったとは…それにもしそうなったとしても、お前はそんな理由で戦場で絶対にミスなどしないはずだ」
「そ、そう…かな?」
「ああ、ずっと見ていたから分かる」
ずっと……
その言葉ひとつで舞い上がってしまうくらい、私はアレスに惹かれてしまっているのだろう。
「俺は父上に宣言した事を撤回するつもりはない。これからは俺がナマエの騎士として…そして恋人としてお前を守ると約束する」
「アレス…うん、お願いします…!」
~end~
リクエストのアレス夢でした!
書いてしまった後ですが、アレス君はエルトシャンに対して敬語を使って話すのでしょうか…?
そこが調べてもよく分からず、勝手に敬語で喋らせてしまいましたが…もし違っていたら全力で書き直させていただきますのでご指摘くださると幸いです泣(あとは口調なども…)
それと夢主がリーンに対して嫉妬する描写を入れたかったのですが…入れるタイミングを完全に見失いました((
では、この度は本当にありがとうございました!!
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