永遠に…

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雲ひとつ無い青空。

今日も大切な時間が過ぎていく……



「お母さ~ん!おはよ~!」
「あ、さきにだきついてずるい!」


「こらこら二人とも、喧嘩しないの」


朝から二人の子供が迎えてくれる。

それから…



「おはよう、ナマエ。体調は大丈夫か?」



私の最愛なる夫、アイクも迎えてくれる。


「アイク、おはよう。うん、特に異常なしだよ!」
「そうか…」

そう言ってアイクは微笑む。

私たちはあの長い戦争を乗り越えてやっと平和になったクリミアで、私とアイクとアルスメイルの家族四人で幸せに暮らしている。


ずっとずっと幸せな日が訪れると信じて疑わなかった…


そんなある日私は絶望に落とされた時があった。



「余命…一ヶ月だと…?」
「……」



私は急に不治の病に侵されてしまった。

それにあと余命一ヶ月ということまで突き付けられた。


ナマエ…」
「…いいの、アイク。これから私が死ぬまで幸せな時間を過ごしたいから…だから今を思いきり楽しむことにしたんだ!」


アイクはただ何も言わず私を抱き締めてくれた。

私は涙を流さないように必死だった。


このことはアルスメイルには言わないでおくことにした。

まだ二人とも幼いし何よりも心配をかけたくなかったから…


そして余命宣告された日から二週間が経った。


ナマエ、今日傭兵団の皆と集まる事になったんだ。一緒に行くか?」
「皆に会えるの!?行く行く!あ、アルスメイルも一緒にね!」
「ああ」


私は久々に皆に会えるのが嬉しかった。

そして時間になり皆と合流した。


「皆久しぶり!」
ナマエちゃん~!!会いたかった~!!!」
「ミスト!私もだよ~!!」
アルスメイル!!ボーレお兄様だぞ!」
「わあ、ボーレだ!」
「逃げろ~!」
「あ、おい待てっ!!」
「相変わらずだな」


久々に見た皆は大人びていたものの、あの頃と変わっていなかった。


何だかあの頃に戻ったみたい…


そんな皆との時間は楽しくもあっという間に過ぎていき解散となった。



「皆、変わってなかったね」
「ああ、そうだな」
アルスメイルははしゃぎ疲れて眠っているためそれぞれ抱きながら帰り道を歩いていた。

「…次はいつ会えるのかな…」

ナマエ…」

私は不安気にそう呟いていた。


ナマエ、お前は俺が守る。だから前だけ見ていればいいんだ」
「アイク…うん、そうだね」


その時のアイクの言葉に少し勇気づけられた気がしたんだ。


時間は容赦なく過ぎていき…余命一ヶ月まであと一週間を切った。


私は日に日に弱っていき歩くのも困難になっていた。

ナマエ!無理をするな」
「アイク…ごめんね…」

立ち上がった瞬間足がふらいたところをアイクがとっさに支えてくれた。


「お母さん、だいじょうぶ?」
「うん、ちょっと疲れてるだけだから…」
「早く元気になっていっぱいあそぼうね!」
「うん…」


子供たちは笑顔で言った。

私は罪悪感しか沸かなかった。


いっぱい遊んであげられるのかな…


答えられないことに悔しさを覚える。


「アイク…私、行きたいところがあるの…」
「行きたいところ…?」
「二人だけで行きたいの…お願い」
「…わかった」

アイクは了承してくれて子供たちはミストに預けて、夕方頃に私たちはある場所に向かった。








「ここ…覚えてる?」


私が行きたかった場所…そこはとある海岸だった。


「当たり前だ。忘れる訳がない」


ここは私たちの始まりの場所。

ここでアイクと結ばれて、そして彼ににプロポーズされた場所…

今でも色褪せずにその頃の記憶が刻まれている。


「私ね、死んじゃう前にもう一度アイクと二人だけで来たかったの」
「……」

私は裸足でゆっくりと浜辺に歩いていく。

海の水が足に浸かってきもちいい。


それに続いてアイクもゆっくりと歩いてくる。


「…アイク」
「何だ?」



「私…やっぱり死ぬのが怖い…」



歩くのをやめて私は静かにそう呟いた。

ナマエ…」
「死ぬのが怖くないなんて嘘…本当はいつも死に怯えてた。でも何よりも怖いのは…アイクたちと会えなくなる事かな…」

私は震える声で後ろにいるアイクに言った。


「アイク…私、頑張れたよね…?」


私は振り返ってアイクに言った。

きっと私の目には涙がたまっているに違いない。



でも…泣かないって決めたんだ…



「私、アイクに出会えて本当によかった…っ!!」

その瞬間私はアイクに思いきり抱き締められた。

「それ以上言うな…!!言わなくていい…」
「アイク…」


アイクの声も震えていた。


「もう無理するな…泣きたいときぐらい泣け…俺がいるから…だから泣けばいい…」
「アイ…クっ…うっ…死にたくないっ…!!死にたくないないよぉ…!」

私は余命宣告されてから初めて人前で泣いた。


「ずっと…っ…ずっとアイク達と一緒に…いたいっ…」


アイクはそんな私をただこれでもかってほど抱き締めてくれた。

抱き締められてて顔は見えないけど、アイクも泣いているように思えた。


私は涙が枯れるまでアイクの腕の中で泣き続けた。



「ふあぁ…あれ?わあ、初めてお母さんより早く起きれたよ!」
「ほんとだね!…お父さん?」


今日は二人の子供達が母より早く起き、その父は未だに眠っている母の隣で彼女を抱き締めていた。

「お父さんどうしたの?」
「……いや、何でもない。二人とも早く支度をしろ」

アイクが優しく言うと二人は疑問符を浮かべながらも支度をし始めた。


アイクは一度眠っているかのように思われるナマエを離し、自分も身支度を始めた。


「今から俺はちょっと用事があるから二人とも母さん起こさないようにな」
「うん…」

アイクはそう言って出ていった。

「お母さんどうしたんだろう?今までこんなことなかったのに…」
「きっとつかれてるんだよ。そっとしておこう…」

穏やかな顔をしている母は子供達の思いやりを感じられたのら…幸せに思っていただろう。




しばらくしてアイクが帰ってきた。

「…アルスメイル。二人は遊んでこい。…母さんに行ってきます忘れずにな?」
「うん…?」

アイクは少し悲しそうな瞳で微笑んだ。

二人は母の元に駆け寄った。


「お母さん、行ってくるね!」


二人は口々に言うと何故だか名残惜しそうに家を出ていった。



アイクとナマエだけになった部屋は悲しくも穏やかな空気が漂っている。

アイクが再びナマエの元に寄り添った。


穏やかに微笑んでいるその顔は今にも目を開けてくれそうで…


その妻の頬に一粒の水が落ちた。



ナマエっ…!!!」



アイクはこれでもかという程、もう二度と目が覚めることのない最愛なる妻を抱き締めた。





 

―ねえ、アイク

―何だ?

―私と出会えて…アイクは幸せ?

―当たり前だ

―そっか…私も幸せ

―…いきなりどうした?

―……私ね、病気になって気付いた事があるんだ

―………

―それはね、アルスメイル、アイクが居てくれるだけで私はこんなにも幸せなんだなって気付いたの

ナマエ……

―私が居なくなっても時は過ぎていくけど…私が居た時間は消えないよね?

―当たり前だ。消えるわけないだろう…

―ふふっ…ありがとうアイク…

―…ナマエ

―ん?

―愛してる…

―…私も…ずっとずっと愛してるよ…




たとえ死しか待っていなかったとしても

幸せだった日々は決して消えることはないから

私が居なくなってもあなたたちを愛している限り

私は何度だって生まれ変わって会いに行くよ


「ただいま」


そう微笑んで…













永遠に…
一緒に過ごした日々は消える事の無い宝物…







~end~
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