第九章 -異変-
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翌日………
「…みんな集まったな。よし、セネリオ、始めてくれ」
「はい」
着々と軍議は進められていき、セネリオ君の戦略で今回はピネル砦でティバーン達と落ち合うことになった。
そしてその日の夜…
「もう、出発するのか?」
「ああ。偵察がてら、デインの奴等と遊んでやるぜ」
ティバーンが出発するというので、私とお兄ちゃんとアイクで見送ることに。
「頼む」
「任せておけ」
「ティバーン…」
「すまんな、リュシオン、リルア…リアーネのことは、完全に俺の失態だ」
ティバーンはそう言うと、酷く申し訳なさそうな顔をした。
「ううん、ティバーンのせいじゃないよ…だから謝らないで…それに、お姉ちゃんはきっと大丈夫な気がするんだ」
「…リルアの言う通り、リアーネはきっと大丈夫。【負】の気に満たされた戦場でも…ほんの微かにですが……リアーネの気配を感じます」
お兄ちゃんも強い意志を込めてそう言った。
「それなら尚更…一刻も早く助けてやらんとな。別の手も打ってはいるが…デインをぶっ潰せば確実だ」
「うん…」
「ええ」
ティバーンの言葉に私とお兄ちゃんは頷いた。
「…リルアやリュシオンのリアーネの気配が感じるっていう、その不思議な力は…鷺の民特有のものなのか?」
アイクが疑問に思ったのか、不思議そうな顔をしながら尋ねてきた。
「少なくとも、俺たち鷹の民には無いようだがな」
「ティバーン。種族による差があるだけで…ラグズになら誰でも少なからず持っているはずの能力です」
ティバーンのその言葉に対してお兄ちゃんはすかさず訂正した。
「…じゃ、俺が鈍いだけか」
「強い力を持つのは……鳥翼族ならでは、私達鷺の民。獣牙族なら…鷺ほどではないにしろ、猫の民が長けていると聞きます。そして竜鱗族は…恐らく私達同等、もしくはそれ以上の能力を持つという話です」
「ひとくくりにラグズといっても、思った以上に、差があるんだな」
「見たまんまってことだ。化身した姿は、どの種族も似てないだろ?」
「なるほど…」
アイクは納得したように頷いた。
「じゃあ、俺の部隊はもう行くぜ」
「ああ、また後でな」
「ティバーン、武運を祈っています」
「ティバーンのこと、信じてるよ。だから…必ずまた戻ってきてね」
「そっちもな。無理はすんなよ」
最後にティバーンは大きな手で、私の頭をくしゃくしゃと撫でて飛び立って行った。
「…………」
「………っ…」
「…リルア、リュシオン」
アイクがそっと私達の名前を呼んだ。
「すまない、アイク。これからという時に……こんなことに…なって……」
「私も……ごめんなさい……っ…」
私は抑えていたものがまた溢れ出しそうだった。
「あんた達が謝ることじゃない。…………無理をするな」
「………ああ…」
「………うん…っ…」
「…………」
「…みんな集まったな。よし、セネリオ、始めてくれ」
「はい」
着々と軍議は進められていき、セネリオ君の戦略で今回はピネル砦でティバーン達と落ち合うことになった。
そしてその日の夜…
「もう、出発するのか?」
「ああ。偵察がてら、デインの奴等と遊んでやるぜ」
ティバーンが出発するというので、私とお兄ちゃんとアイクで見送ることに。
「頼む」
「任せておけ」
「ティバーン…」
「すまんな、リュシオン、リルア…リアーネのことは、完全に俺の失態だ」
ティバーンはそう言うと、酷く申し訳なさそうな顔をした。
「ううん、ティバーンのせいじゃないよ…だから謝らないで…それに、お姉ちゃんはきっと大丈夫な気がするんだ」
「…リルアの言う通り、リアーネはきっと大丈夫。【負】の気に満たされた戦場でも…ほんの微かにですが……リアーネの気配を感じます」
お兄ちゃんも強い意志を込めてそう言った。
「それなら尚更…一刻も早く助けてやらんとな。別の手も打ってはいるが…デインをぶっ潰せば確実だ」
「うん…」
「ええ」
ティバーンの言葉に私とお兄ちゃんは頷いた。
「…リルアやリュシオンのリアーネの気配が感じるっていう、その不思議な力は…鷺の民特有のものなのか?」
アイクが疑問に思ったのか、不思議そうな顔をしながら尋ねてきた。
「少なくとも、俺たち鷹の民には無いようだがな」
「ティバーン。種族による差があるだけで…ラグズになら誰でも少なからず持っているはずの能力です」
ティバーンのその言葉に対してお兄ちゃんはすかさず訂正した。
「…じゃ、俺が鈍いだけか」
「強い力を持つのは……鳥翼族ならでは、私達鷺の民。獣牙族なら…鷺ほどではないにしろ、猫の民が長けていると聞きます。そして竜鱗族は…恐らく私達同等、もしくはそれ以上の能力を持つという話です」
「ひとくくりにラグズといっても、思った以上に、差があるんだな」
「見たまんまってことだ。化身した姿は、どの種族も似てないだろ?」
「なるほど…」
アイクは納得したように頷いた。
「じゃあ、俺の部隊はもう行くぜ」
「ああ、また後でな」
「ティバーン、武運を祈っています」
「ティバーンのこと、信じてるよ。だから…必ずまた戻ってきてね」
「そっちもな。無理はすんなよ」
最後にティバーンは大きな手で、私の頭をくしゃくしゃと撫でて飛び立って行った。
「…………」
「………っ…」
「…リルア、リュシオン」
アイクがそっと私達の名前を呼んだ。
「すまない、アイク。これからという時に……こんなことに…なって……」
「私も……ごめんなさい……っ…」
私は抑えていたものがまた溢れ出しそうだった。
「あんた達が謝ることじゃない。…………無理をするな」
「………ああ…」
「………うん…っ…」
「…………」