第六章 -瞳に映るもの-
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……ん…」
翌朝…
俺は窓から差し込む朝日で目を覚ました。
「…リルア……?」
ふと隣で寝ていたはずのリルアがいなくなっている事に気が付き、俺は部屋の中を見渡した。
するとリルアは部屋にある小さな窓から外を眺めているのか、朝日に照らされながら窓際に立っていた。
…思わずその姿に見とれていたが……
彼女の表情がどこか悲しそうに見え、俺は居ても立っても居られなくなり思わず声を掛けた。
「リルア」
「あ…アイク。おはよう」
俺が名前を呼ぶとリルアはこちらに振り返り、ふんわりと笑いながら挨拶をしてくれた。
「よく、眠れたか?」
「うん、もうぐっすり。きっと…アイクがいてくれたから……ありがとう、アイク」
「いや、俺は何も……まあ、あんたがよく眠れたなら良かった」
リルアがそう言ってくれた事に対し、俺はそれだけで嬉しいと思えるようになっていた。
…好きな相手からそう思われていただけで、こんなにも気分が違うものなんだな……
そしてその後は各自支度を終えると、外に出てゼルギウス将軍に対面し俺達の結論を伝えた。
「心得た。……クリミア軍に武運を。もし、兵力が必要になったら伝令をよこしてくれ。全速力で追いつこう」
「当てにさせてもらう」
その日の夜………
俺はリルアと一緒に外に出ていた。
「…次はオルリベス大橋なんだよね」
「ああ…そこを抜ければクリミアだ……」
リルアも今の状況でクリミアの事が気になるらしい。
「あの…折角のところをお邪魔して申し訳ありませんが……アイク様、少しよろしいですか?」
そこへエリンシア姫が訪ねてきた。
「構わない。どうかしたのか?」
「…兵達が明日の朝にはオルリベス大橋が見えると教えてくれました。橋を渡れば…そこは、もうクリミアだと………」
エリンシア姫がどこか悲しげな瞳をして言った。
「そうらしいな」
「……もう何年も離れていたような気がします。私の生まれ育った国クリミア……こんなに…遠く感じるなんて」
それからエリンシア姫と少し話してクリミアに必ず帰ることを約束した。
「えと……何か私、お邪魔みたいだね。私はあっち行ってるね…!」
突然リルアがその場から離れようとした。
「何故だ?別に邪魔なんかじゃない」
俺は行こうとするリルアの腕を掴んだ。
好きなやつだからこそ、近くにいてほしいものだ。
「でっでも…」
「なんだ、いい雰囲気じゃないか。声かけにくいぜ…」
「…?」
後ろから聞いたことのある声が聞こえた。
「!その声は…」
「よぉ、アイク!生きて再会できてお互いめでたいことだ!」
「ライ!」
現れたのはトハで別れたライだった。
「あの……?」
リルアが不思議そうにライを見つめる。
「おおっと、これは失礼。話は聞いてます。俺はライ。ガリアの戦士です」
「あ、はい…初めまして、私はリルアです。えと、私の事は呼び捨てでお願いします」
「しかし…」
「あと敬語もやめです!気軽に接してくれれば私も嬉しいので!」
「……分かった。よろしくな、リルア!」
「うん!」
リルアとライが仲良さげに話している。
…はっきり言って気に入らないな……
それからライはやっとお偉い方の意見が一致し、ガリアは王都奪還を全面的に支援することを教えてくれた。
「カイネギス様は………いつもクリミアのことを考えてくださっているのですね……どうしたらそのご恩に報いられるのでしょう?」
エリンシア姫が申し訳なさそうにそう言った。
「姫…国を取り戻しましょう。そして、ガリアと改めて友好を築いてください。それが我が王の恩に対する最高の礼となるでしょう」
「はい!」
一通り話したあと、俺たちは取り合えず解散した。
翌朝…
俺は窓から差し込む朝日で目を覚ました。
「…リルア……?」
ふと隣で寝ていたはずのリルアがいなくなっている事に気が付き、俺は部屋の中を見渡した。
するとリルアは部屋にある小さな窓から外を眺めているのか、朝日に照らされながら窓際に立っていた。
…思わずその姿に見とれていたが……
彼女の表情がどこか悲しそうに見え、俺は居ても立っても居られなくなり思わず声を掛けた。
「リルア」
「あ…アイク。おはよう」
俺が名前を呼ぶとリルアはこちらに振り返り、ふんわりと笑いながら挨拶をしてくれた。
「よく、眠れたか?」
「うん、もうぐっすり。きっと…アイクがいてくれたから……ありがとう、アイク」
「いや、俺は何も……まあ、あんたがよく眠れたなら良かった」
リルアがそう言ってくれた事に対し、俺はそれだけで嬉しいと思えるようになっていた。
…好きな相手からそう思われていただけで、こんなにも気分が違うものなんだな……
そしてその後は各自支度を終えると、外に出てゼルギウス将軍に対面し俺達の結論を伝えた。
「心得た。……クリミア軍に武運を。もし、兵力が必要になったら伝令をよこしてくれ。全速力で追いつこう」
「当てにさせてもらう」
その日の夜………
俺はリルアと一緒に外に出ていた。
「…次はオルリベス大橋なんだよね」
「ああ…そこを抜ければクリミアだ……」
リルアも今の状況でクリミアの事が気になるらしい。
「あの…折角のところをお邪魔して申し訳ありませんが……アイク様、少しよろしいですか?」
そこへエリンシア姫が訪ねてきた。
「構わない。どうかしたのか?」
「…兵達が明日の朝にはオルリベス大橋が見えると教えてくれました。橋を渡れば…そこは、もうクリミアだと………」
エリンシア姫がどこか悲しげな瞳をして言った。
「そうらしいな」
「……もう何年も離れていたような気がします。私の生まれ育った国クリミア……こんなに…遠く感じるなんて」
それからエリンシア姫と少し話してクリミアに必ず帰ることを約束した。
「えと……何か私、お邪魔みたいだね。私はあっち行ってるね…!」
突然リルアがその場から離れようとした。
「何故だ?別に邪魔なんかじゃない」
俺は行こうとするリルアの腕を掴んだ。
好きなやつだからこそ、近くにいてほしいものだ。
「でっでも…」
「なんだ、いい雰囲気じゃないか。声かけにくいぜ…」
「…?」
後ろから聞いたことのある声が聞こえた。
「!その声は…」
「よぉ、アイク!生きて再会できてお互いめでたいことだ!」
「ライ!」
現れたのはトハで別れたライだった。
「あの……?」
リルアが不思議そうにライを見つめる。
「おおっと、これは失礼。話は聞いてます。俺はライ。ガリアの戦士です」
「あ、はい…初めまして、私はリルアです。えと、私の事は呼び捨てでお願いします」
「しかし…」
「あと敬語もやめです!気軽に接してくれれば私も嬉しいので!」
「……分かった。よろしくな、リルア!」
「うん!」
リルアとライが仲良さげに話している。
…はっきり言って気に入らないな……
それからライはやっとお偉い方の意見が一致し、ガリアは王都奪還を全面的に支援することを教えてくれた。
「カイネギス様は………いつもクリミアのことを考えてくださっているのですね……どうしたらそのご恩に報いられるのでしょう?」
エリンシア姫が申し訳なさそうにそう言った。
「姫…国を取り戻しましょう。そして、ガリアと改めて友好を築いてください。それが我が王の恩に対する最高の礼となるでしょう」
「はい!」
一通り話したあと、俺たちは取り合えず解散した。