愛おしい君の手
名前変換
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※ストーリー第3部(最終話)と異伝5のネタバレあり。
__ス……
誰だ……?
声が、聞こえる…
___ア……ンス……
どこか温かくて、愛おしい…
いつもその声で、僕を…呼んでいる……
「アルフォンス!」
僕は大きな声で名前を呼ばれた事に気が付きハッとする。
目を向ければそこには少し心配そうに僕の顔を覗き込む彼女…ナマエがいた。
「あ…ナマエ……」
「もう、大丈夫?何度も呼んでるのに全然反応してくれないし…」
「ごっごめん、少しボーッとしてたよ…」
謝罪の意を込めてその頬を撫でれば彼女は嬉しそうに目を閉じる。
僕達が出会ってからもうどのくらい経っただろうか。
出会った当初からに比べると、ナマエは髪が伸びて大人っぽくなった。
それに僕も…髪も少し伸びて心身共に成長したと思う。
「ほら、今日はあそこに行くんでしょう?」
「ああ、そうだったね」
「じゃあ早く行こうっ」
ナマエは僕の手を引いて歩き出す。
彼女はどこか楽しそうで…その笑顔がきらきらと眩しく見えた。
ナマエは召喚士としてこの世界にやってきてから共に戦ってきた戦友であり、今ではかけがえのない恋人だ。
いつも仲間の事を思い、みんなを支えてくれる。
笑顔がよく似合う、とても可愛らしい人。
そんな素敵な人と僕は明日…結婚するんだ。
「着いた」
お城を出て少し歩いた所にある小高い丘。
そこには一つの墓が佇んでいる。
「父上…」
そう呟きながら墓の前まで来ると墓石にそっと手を触れた。
「グスタフ様、ご無沙汰しております。お元気でしたでしょうか」
「今日は改めて父上にご報告があって参りました」
僕は一度ナマエと目を合わせる。
そしてお互い頷き合うと口を開いた。
「僕は…明日、ナマエと結婚します。これからは二人でアスクを守っていきます」
そう告げた言葉に返事が返ってくる事はない。
分かりきってはいるが、そのまま言葉を続けていく。
「あの日…父上がヘルの攻撃から僕を庇い、命を落とされた後…僕がここまで立ち直れたのはみんなと…ナマエのお陰です。それ以前からも彼女は僕の傍でずっと支えてきてくれた…今の僕がここにいるのは、間違いなくナマエが居たからなんです」
その時、僕の手がきゅっと握り締められる感覚が。
横を見るとナマエが微笑みながら僕を見ていた。
「私も…アルフォンスが居たからここまで来れた。私にとって貴方はなくてはならない存在……そんな人のお嫁さんになれるなんて、これ以上の幸せはないわ」
「ナマエ…」
彼女はもう片方の手を僕の手の上に重ねる。
そして女神のような笑顔で言ったのだ。
「だから、ね。また貴方が私に会いに来てくれるのを待ってる。あの日のように…照れ臭そうに、でも真剣な表情で結婚しようって…もう一度言ってくれるのを、私は待ってる」
「?ナマエ…?」
視界が、段々と白くなる。
次第にナマエの顔がボヤけて、手が離れていく。
”また、すぐに会えるから…だからそれまで……またね。“
待って、待ってくれ…行かないでくれ、ナマエ…!
僕を、もう…一人にしないで……
__ス……
誰だ……?
声が、聞こえる…
___ア……ンス……
どこか温かくて、愛おしい…
いつもその声で、僕を…呼んでいる……
「アルフォンス!」
僕は大きな声で名前を呼ばれた事に気が付きハッとする。
目を向ければそこには少し心配そうに僕の顔を覗き込む彼女…ナマエがいた。
「あ…ナマエ……」
「もう、大丈夫?何度も呼んでるのに全然反応してくれないし…」
「ごっごめん、少しボーッとしてたよ…」
謝罪の意を込めてその頬を撫でれば彼女は嬉しそうに目を閉じる。
僕達が出会ってからもうどのくらい経っただろうか。
出会った当初からに比べると、ナマエは髪が伸びて大人っぽくなった。
それに僕も…髪も少し伸びて心身共に成長したと思う。
「ほら、今日はあそこに行くんでしょう?」
「ああ、そうだったね」
「じゃあ早く行こうっ」
ナマエは僕の手を引いて歩き出す。
彼女はどこか楽しそうで…その笑顔がきらきらと眩しく見えた。
ナマエは召喚士としてこの世界にやってきてから共に戦ってきた戦友であり、今ではかけがえのない恋人だ。
いつも仲間の事を思い、みんなを支えてくれる。
笑顔がよく似合う、とても可愛らしい人。
そんな素敵な人と僕は明日…結婚するんだ。
「着いた」
お城を出て少し歩いた所にある小高い丘。
そこには一つの墓が佇んでいる。
「父上…」
そう呟きながら墓の前まで来ると墓石にそっと手を触れた。
「グスタフ様、ご無沙汰しております。お元気でしたでしょうか」
「今日は改めて父上にご報告があって参りました」
僕は一度ナマエと目を合わせる。
そしてお互い頷き合うと口を開いた。
「僕は…明日、ナマエと結婚します。これからは二人でアスクを守っていきます」
そう告げた言葉に返事が返ってくる事はない。
分かりきってはいるが、そのまま言葉を続けていく。
「あの日…父上がヘルの攻撃から僕を庇い、命を落とされた後…僕がここまで立ち直れたのはみんなと…ナマエのお陰です。それ以前からも彼女は僕の傍でずっと支えてきてくれた…今の僕がここにいるのは、間違いなくナマエが居たからなんです」
その時、僕の手がきゅっと握り締められる感覚が。
横を見るとナマエが微笑みながら僕を見ていた。
「私も…アルフォンスが居たからここまで来れた。私にとって貴方はなくてはならない存在……そんな人のお嫁さんになれるなんて、これ以上の幸せはないわ」
「ナマエ…」
彼女はもう片方の手を僕の手の上に重ねる。
そして女神のような笑顔で言ったのだ。
「だから、ね。また貴方が私に会いに来てくれるのを待ってる。あの日のように…照れ臭そうに、でも真剣な表情で結婚しようって…もう一度言ってくれるのを、私は待ってる」
「?ナマエ…?」
視界が、段々と白くなる。
次第にナマエの顔がボヤけて、手が離れていく。
”また、すぐに会えるから…だからそれまで……またね。“
待って、待ってくれ…行かないでくれ、ナマエ…!
僕を、もう…一人にしないで……
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