第三章 月と畏れ
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「三日月さん!!!!」
ナオトは、上半身だけ起こす。
「はあ…はあっ…はあ……」
肩で息をしながら、目を見開く。視線の先には……月明かりで照らされている障子……。
障子が見えるのを確認すると、段々と呼吸が整ってきたのか、ゆっくりと周囲を見渡す。
「ココは…、僕の……部屋……?」
ここがナオト自身の部屋であるのが、理解できた。
ふと、自分自身を見ると。
全身、汗でびっしょりだった……。額から吹き出した汗が、頬へと流れ落ちる。
「……夢だった……?」
そう確信出来ると、両手で顔を覆う。
「はあーーーーー……」
ナオトは、安堵の深い溜息を付く。
―良かった……。何て夢、見ちゃったんだろ……―
夢は余り憶えていない……と言うが。
ナオトは目が覚めた今でも、鮮明に思い出す事が出来た。
―嫌な夢だったな……―
思い出して、ゾッとする。
夢の中のアレは、いつもの三日月宗近では無かったから……。
「あれ? …それにしても……。どうして僕、ここで寝てたんだろ?」
ふと、顔を上げる。
―確か、三日月さんと三日月さんの自室で……。水菓子をご馳走になっていて……―
「……思い出せない」
いくら考えてもそれからの記憶が……無い。
「僕、どうしたんだろう……」
ナオトは、酷く動揺した。
ココにいるという事は、誰かが運んで来てくれたという事だ。
「…………」
―そうだ! 三日月さん!! 僕がここにいるって事は、三日月さんを独りにしちゃった!?―
ナオトは、急いで立ち上がると勢い良く障子を開け放ち、外廊下へと飛び出して行った。
《続く……》