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何気ない日常の中に舞い降りた奇跡。
それが僕の妻だ。
妻の機嫌が良い。
それだけで僕は嬉しくて仕方ない 。
商社に勤める僕は最近はずっと残業続きで、ろくすっぽ彼女を相手にできないでいた。
だが、大きな仕事がやっと片付き、今夜は久しぶりに休みが取れてゆっくり寛いでいた。
久しぶりに2人でゆっくりと過ごす時間に僕は頬を緩ませた。
何故なら僕達は新婚であるから。
「
「こらこら
「あ、ごめんね。
そう言いながらビールを開けてくれる茜はにっこりと微笑んで素直に謝った。
僕と茜は二回りの年の差夫婦である。
彼女は今年24。
当然の事ながら僕はその二倍歳を重ねている。
この歳まで女の人の影が無かった訳じゃないが、仕事が激務なのと元来奥手なのが相まって昨年まで一人であった。
若い頃ならいざ知らず、50を目前にして婚姻歴の無い男とは如何。
もはや高齢となった親への示しに向かった結婚相談所では逆に信用ならんなどと言われる。
体裁のために赴いた先で出会う女性連中にまで袖にされ「あぁ俺は一生一人者か」なんて溜息をつく日々。
だからこそ仕事に打ち込めたわけではあるが、僕がこうやって結婚出来た事が未だにただ不思議でしょうがない。
だからまさに奇跡である。
彼女と知り合ったのは馴染みの店の客と店員という間である。
新しく入った新人店員が彼女で、今も元気に働いている。
夜も遅い時があり、たまたま彼女の上がり時間とこちらの退店が重なって話すようになったのがきっかけだ。
僕は元来女性が苦手であるから、どちらかと言うと話しかけて貰った、の方が正しい。
寒い夜であったのに帽子もマフラーも忘れて帰る男を彼女は忙しそうに追いかけてきた。
「お客さん、待ってください! マフラー、忘れてってますよ」
「え、あら、ほんと」
「あぁ、良かった。間に合って」
声をかけられてはたと気がついた。
店にいる時は酒や食い物に熱を作って貰っていたが今言われて、ぶるりと寒気が襲った。
と、同時に彼女の笑顔にほわんと胸が暖かくなる。
「ありがとう、助かりました」
「いえいえ、帰りがけですから。では失礼します」
礼儀正しくお辞儀をする彼女。
その颯爽とした後ろ姿を私は眺め、そして見送った。
手渡された自分の小物をじっと眺める。
我ながら鈍臭いものだ。声を掛けられなければこの寒空の中帰っていたことだろう。
だが、良かったのだろう。
職場の女性陣とは違い、新鮮な気持ちにさせて貰ったのだ。
この店には世話になっているのだから近い内にまた会えるだろう。
その時にまた改めてお礼を言おうと思った。
後日また店に顔を出すと彼女はいた。
が、特に話をするきっかけも゙掴めず勘定となる日が続いた。
その内お礼をしようなんてことも日々の業務に相殺され忘れてしまった。
そんな時だ。
飲み屋街の真ん中で男女が数人が揉めている。
その中心ではカップルと思われる2人が激しく口論していた。
「もう、触んないでよ! この浮気野郎!」
「こいつはただの友達なんだって言ってんだろ!」
「ただの友達とラブホ入るとかありえないんだけど! 私言ったよね! 他の女とエッチしたチンコで彼女抱くとかマジ引くんですけど。性病移されるのとかマジ勘弁。しかもバレなきゃいいと思って言い訳するとか、やってることが私の事舐めてるとしか思えない。 マジキモい! さよなら」
「おいちょっと待て!」
どうやら察するに男が隣の女とホテルから出てきたところに、たまたま友人連中といた時に彼女が居合わせてしまったというところだろうか。
男には悪いが浮気をする側が圧倒的に悪いのだから女に捨てられても文句は言えないと僕は思う。
とはいえ彼女の方もなかなかの暴言ではあるが、浮気現場に居合わせたならさもありなんというところだろうか。
泣きながら僕の隣を過ぎ去る女性。
その顔には見覚えがあった。
あの店の子だ。
僕は思わず目で追った。
と、同時に駆け抜けて来た彼女の
このような暴挙に連れ合いの女性連中は悲鳴を上げ、そして彼女も突然の痛みに激しく困惑していた。
男が鬼の形相になり手を挙げた。
「調子に乗りやがって! このクソアマ!」
なんて短慮で自分勝手な男だろうか。
僕は無意識のうちに彼と彼女の間に入り、その腕を掴む。
彼女の目が痛みから解放され、少し和らぐのを見た。
「女性に乱暴を働くのはやめなさい!」
僕は自分でも驚くほど早くその手を掴み上げキリキリと力いっぱいひねり揚げた。
僕という第三者の登場に誰もが驚いて目を見開いていた。
しかしそれは一瞬のことで、この暴挙の首謀者は更に怒りを加速させた。
「なにすんだ! てめぇには関係ねぇだろ」
「あります。あなたが手をあげようとしている人は僕の姪です。あなたとの関係は知りませんが身内が被害にあっているのに見過ごすことは出来ません」
身内と聞いて彼は少し動揺していた。
が、すぐに気を取り直して浅はかにも唾をかかりそうなほどの大声でまくし立てる。
「おっさんの姪だと? だったらあんたをぶっ飛ばしてやるよォ!」
とても言葉では言い難いが、小物感が溢れる青年であった。
彼はまだ掴まれているにも関わらず抵抗し、こちらを害そうとする。僕は心中、溜息を吐いて暴れる青年の手首を返した。
するとどうだろう。彼は綺麗に宙を一回転し背中を叩きつけた。
彼は目を白黒させている。
辺りどころが急所に入ったのか呼吸がおぼつかないようだが仕方あるまい。
周りで拍手が起こったが、やられた本人はキツく僕を睨んだまま呼吸を求めている。
あまりにも世間を知らなさすぎる彼が不憫で冷ややかな言葉しか出てこなかった。
「君が人を傷つけるということは傷つけられても構わないということだろう? 僕は今から警察に通報するけど、そこでしっかり反省することだよ。それと浮気相手の君も、こんな男を寝取ってうちの姪っ子を傷つけてまで付き合おうなんて恥ずかしくないのかい? 」
思わぬ矛先が自分に向けられ、かつ大勢の視線が刺さった浮気相手の彼女はかぁっと頬を赤らめたあと「そんなクズ知らない! 帰る!」とさっさと行ってしまった。
浮気相手にまで見放された男はガックリと項垂れたあと、僕以外の誰かが呼んだ警察の人間に暴行の容疑で連行された。
僕はと言うと事情聴取という拘束時間が鬱陶しかったためさっさと退散した。
しかし翌日の事だ。
退社後、いつもの通りを歩いていたら「おじさん」と声をかけられた。
彼女がいた。
勝手に姪っ子、という設定にしたがゆえその呼び名なのだろうか。
「はい。なんですか」
「あ。やっぱり昨日の。昨日はありがとうございました。私のこと分かりますか?」
「はい。昨日は大変でしたね」
「あのあとずっと探してたんです。あの……お礼を言いたくて」
「そうですか。でも気にしなくていいんですよ」
「いいえ、気にします! 私は田辺茜です。あとあなたのお名前は……」
「谷崎涼介と申します」
「谷崎さん……あの……」
その後彼女はモジモジと恥じらいながら私の目を見た。
このような態度の女性、まるで高校生が好きな男の子に告白するみたいじゃないか。
もしそうだとしたらなんて甘酸っぱいだろう。
僕には縁など無い話であるが、茜さんは続けた。
「あの、奥さんとか彼女さんっていませんか…? 私、谷崎さんのこと好きになっちゃったみたいで……」
「え……?」
「良かったら付き合いたいな、なんて……」
「えぇ……!?」
まさに晴天の霹靂。
齢48にしてこのような驚きは久々であった。
僕は目が飛び出るほど驚いたあと小さい声で「いません」とだけ発した。
彼女の嬉しそうな顔は今でも忘れられない。
「あぁ、良かったぁ! あの、お返事を貰えませんか? 出来れば良いお返事を」
「断る理由は無いのですが、こんなおじさんで良いんでしょうか。逆に申し訳ないのですが……」
「何歳でも良いんです!私 昨日のあなたがずっと忘れられなくて……、それにあなたがいなければきっと私、心も体もアイツに傷つけられてたから」
ふっと目を伏せた茜さん。
そしてそっと僕の腕に寄り添った。
こんなに近くで女性と触れ合うのは何年ぶりであろうか。
しかも若い女性なんて僕には勿体なくて思わず目を背ける。
そんな僕に彼女は言った。
「あの、もしハニートラップか何かだと思ってるなら違いますからね。谷崎さんが良ければ私、抱いて欲しいなって」
「……ホントに僕でいいんですか?」
「もちろんです」
彼女のかたちの良い唇がにっこり微笑んだ。
その晩、僕は彼女をめちゃくちゃ抱いた。
こんなこと高校生以来だった。
「涼介さん?」
だからどうしてこの子が僕を選んでくれたか分からない。
まぁ、元彼の暴行から彼女を救ったヒーローになれたというのが大きいがそれでも結婚まで出来るなんて狐につままれているみたいだ。
ならば肩書きに釣られて、なんて詮無いことを言う輩もいるだろうが、それにしたってそればっかりじゃないと思う。
そうだとしたら全国の管理職の連中はみんな結婚出来ているはずなのだから。
「ビールは?」
「ん? あぁ、ごめんね。君が可愛くてつい見とれちゃった」
「毎日見てるのに? でもありがとう」
頬を赤くし、伏し目がちにして照れている様子も可愛い。
この子のこういう仕草を見ていると、年甲斐もなくきゅうんと胸が詰まる。
疲れているはずなのに、美味しい晩ご飯と少しのアルコールが活力となって行く。
自制が利かず彼女を押し倒す。
「疲れてるんじゃないの?」
「食べたら元気になった」
「でもお風呂……」
「後で良いよ」
それとも僕の匂いは臭いのだろうか、と一応控えめに聞くと彼女は首を振った。
彼女は僕にぎゅうと抱きつくとまたキスをした。
ゆっくりとお互いを味わった。そしてまた離したら愛おしい妻がいる。
「むしろ好き」
彼女は最も匂いのするであろう首筋や脇に鼻を近づけて、スンスンと鼻を鳴らした。
これはこれで恥ずかしいものではあるが、好きな女性から同じように好きと言われてただ幸せを感じる。
やもめが長いと些細なことでじぃんとつっかえるような切なさを感じる。
私は彼女を抱きしめキスをする。キスしながら服を脱がせると美しい若い体がそこにある。
輝くような白い肌にしばらく見とれ、息を飲み、その肌に頬ずりした。
温かな肌に密着すると茜が僕の髪を優しく撫でてくれる。
僕は更に子供のように妻に甘えた。
「茜ちゃん、なんで僕なんかと一緒になってくれたんだい。僕は君にもうメロメロだよ。なんでこんなに可愛い人が僕の奥さんなんだい? 」
「涼介さん、そんな引っ付いたら倒れちゃう。ベットに連れてって」
「いいよ。僕がちゃんと責任を持って連れてってあげる」
そしてベットの上である。
この美しい体に見とれて「綺麗だな」と呟く。
若さがはちきれんばかりに僕を魅了する。
この子を占有したいと言う思いは日に日に強くなるばかりである。
「茜ちゃん……良いかな?」
彼女の頬をそっと撫でる。
はだけた胸元が僕を誘う。
茜の胸を優しく撫で、その柔らかさとすべやかさを掌で確かめる。
彼女は恥ずかしそうにゆっくりと頷く。
「もう……聞かないで。あなたの好きにして下さい」
そして顔を背ける。ぞくり、と腹のうちに支配欲が一気に蔓延った。
頭に一気に血が上る。だが僕は愛撫に余念がない。
彼女の淫らな姿が見たくて見たくてしょうがない。
舌と指でしつこい程の陰部を虐めると、くぱぁ、と言う音と共に愛液が溢れてと糸を引いた。
舌を埋め、掻き出し、掬い取るも、なかなか止まらない彼女の糸を引く粘液。
音を立ててほじくり返すと茜は「恥ずかしい」と言って顔を背ける。
それがまた可愛くて仕方がない。
赤く熟れた小粒は僕が触ると「ここにいるよ」と主張する。
執拗なまでに舐め尽くし、弄ぶとビクンビクンと魚のように茜の背は跳ねた。
ついには入れる前に目をチカチカさせて勢い良くイッた。
ヘナヘナと倒れ込む茜は荒い息のまま僕に言った。
「涼介さん……お願い、入れてぇっ」
ひくつくあそこを両手で広げ、我慢ならないと懇願する茜。
僕はまた目眩がするほど欲情し彼女に覆い被さる。
一度挿入してしまうともう腰が止まらない。
夢中になって茜を抱き、前からも後ろからも責め立てた。
彼女は獣のように咆哮し、目を見ればまどろみと快楽の中で意識も朦朧としている。
その姿のなんてエッチで可愛らしいんだろうか。
僕は自らゆらゆらと揺れる腰を抱き、更に強く打ち付けた。
「いやっ……あん! 涼介さん! 好きっ、好きぃ……!」
「ダメだよ、そんな風に締め付けちゃ……」
「だって、気持ちよすぎて……やぁんっ」
「そんなにされたらもう、もっといじめたくなっちゃうだろう」
全くこの妻と来たら抱く度に淫らで色っぽくなるから困る。
そんな妻を愛せない夫がこの世のどこにいるだろうか。
それにおねだりまで上手と来たら僕は持っているもの全部を差し出しても構わないと思えてしまう。
「涼介さぁん……! 良いの、いじめて。たくさんいじめてください……!」
「茜ちゃん……君って子は何処まで僕好みになるんだい……? いいよ、いっぱい気持ちよくしてあげるね」
「うれしいよぉ……」
キスをせがむ茜の腕が首に回された。
僕はすぐに応えたくさんの唾液を交換した。
息が上がると同じくして、彼女のあそこがきゅうんと僕を締め付ける。
「あぁ、良いねえ……」
その心地よい快感に身震いする。
負けないように彼女の弱い所をどんどん責め立てる。
あんなに求めていたのに妻は目をかっと見開いて、今度はいやだいやだと喘ぎながら涙を零している。
「もう、だめぇ……そこは、来ちゃうから…」
「だめなのかい? じゃあずーっと焦らしてあげようか?」
「いやぁ……! 意地悪しないでぇ」
「全く可愛い嘘つきだね。」
茜は苦しげに呼吸をし眉根に皺を寄せ、ぐっと唇を噛む。
そのままキスをして舌を絡める。
意識が唇に向いたところで、今度に叩き付けるように腰を打ち付けると茜の背が弓のように反り返った。
キュウキュウと更なる力で僕を咥えこんで離さない。
「なんて名器なんだ。こんな君を捨てた元彼には感謝しないとね」
「涼介さんっ……大好き。涼介さんとエッチ出来て嬉しいよ……」
「僕もだよ、茜ちゃん」
そして彼女は一層強く力を込めてしがみつく。
僕もこの子の全てを自分のものにしたくて獣になった。
「あ゛あ゛ぁぁ………!」
よがり声が響いた。
彼女もまた獣になって僕と対峙していた。
滝のように溢れ出す愛液がぽたぽたと滴っていた。
「もうだめぇ……」
「イっていいよ。僕もイク……!」
「んんー……!」
彼女は声を殺したがカラダはまるで鯉のようにビクビクと跳ねる。
僕も彼女がイッたその後に快感が爆発して射精した。
ほとばしる精液が彼女の中で弾けて、その後溢れた。
しかしこのまま抜きさろうとすると茜は「まだ」と言って離してくれなかった。
肉の壁は蠢き、きゅんと刺激されると僕の方が今度は手に負えない。
「涼介さん……もう一回」
「ちょっと待って、もう無理……」
「じゃあ寝てて」
にっこり微笑んだ茜。
まだまだ足りないとばかりに僕のヘタった一物を弄んで楽しんでいる。
口に咥えこんで優しい顔でなかなか酷なことをしてくれる妻。
僕は顔を覆ってしばらく快楽にのたうち回っていた。
***
「ねぇ、涼介さん」
「うん何?」
「あのさ、付き合う前に私、涼介さんと会ってたじゃない?」
ぼんやりと宙を眺めながら思考する。
彼女の言葉に「あぁ、そうだね」と呟く。
何となく詳細に思い出して言葉にする。
「君がマフラーと帽子をわざわざ届けてくれたんだ。君の笑顔がとっても可愛くてさ、人生に疲れたおじさんはそれだけで癒されたよ」
「ふふ。嬉しい」
「なんだい。それだけかい?」
「私ね、きっとあの時から涼介さんのこと好きだったんだと思うの。あなたのことお店でずっと見てたから」
ゆっくりと小さな声で話す茜。
少し恥ずかしそうだった。
僕はというと全く気がついていなかったのでちょっと照れくさかった。
「あら、それは初耳」
「そうよ。食べ方がとっても綺麗だなって。あと、手を合わせて頂きますとご馳走様って言うところ」
「それは……当たり前じゃないの?」
「違うわよ。違うから、良いなぁって思ったのよ」
茜は僕の腕を枕にしている。
スリスリと肌を寄せて温かさを分け合うように密着した。
脚が絡みついてくる。
「ずっと見てたから忘れ物もすぐ気付いたし、助けて貰った時運命だって思った。だからあの時涼介さんを追いかけて行ったみたいに、すぐ声を掛けようって思えたの」
「君は行動派だなぁ。そのおかげで僕は今幸せだよ」
僕の腕の中の妻を抱きしめる。
柔らかくて、温かい。
その温かさが心地よくて僕は今にも眠ってしまいそうだ。
意識が遠ざかる。
やっとアルコールが効いてきたみたいだ。
「茜ちゃん、一生大切にするよ」
「うん」
ついこの前まで誰かと一緒にいる自分なんか想像出来なかった。
けれど今は君がいて、僕を必要として愛してくれる。
それがすごく嬉しい。
残りの半生はもはや君のためにあると言っても良い。
彼女の髪をサラサラと撫でると、隣でも早々に寝息が聞こえた。
僕は苦笑する。
「おやすみ、眠り姫」
電気をカチリと消す。
明日も仕事だ。
暗闇が視界を覆うと、僕はすっかり夢の中に溶け込んで行くのだった。
2023/10/13
久々の一次創作。
やはりエッチは愛があってこそですね。
ストイックな男メーカー
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