第二章 私の未練の話
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*鳴上said
凛月ちゃんと美羽子ちゃんの結婚祝いを買いに入った店で偶然泉ちゃんと噂のお姫様に出会った。
四十崎陽菜ちゃん、紡ちゃんに聞いた通りごく普通の女の子みたい…、出会った時は涙目でいったい何があったのかと思ったけど、落ち着いて話せばしっかりした口調だし、笑った顔もとっても可愛かったわァ…泉ちゃんの初恋があれだったから顔面重視なのかと思ってた…なんて言ったら、姫ちゃんに失礼よね…
でも、あんなに心が綺麗で素直に笑える子を好きになるなんて泉ちゃんも見る目があるじゃない。
お店でのやり取りもカップルそのものだったし、とっても絵になってたわァ…どうして別れたのかしら泉ちゃんに聞いてみるよりもその真意は陽菜ちゃんに聞いた方が良さそうね…
鳴上「もしも〜し、今から来れない?んふふっ、いいことがあったの♪そしたら、アタシもデートしたくなったのよォ。え?迎えにいく?待ってるわァ……『王子様』っ♪」
まぁそれは置いといて、今は自分の楽しいことを考えましょう。あと、凛月ちゃんたちのお祝いよねェ…ほぉんと何がいいのかしら……陽菜ちゃんを失ったのはちょっと痛手だったかしら?あの子的確に意見を言ってくるし、泉ちゃんと付き合ってただけあって最初こそあれだったけど物怖じしないし……ってアタシったらまた陽菜ちゃんのこと考えて!…… 不思議な魅力の持ち主ね……でもまた会いたいわァ…今度は紡ちゃんも一緒に女子会でもしたいわねっ!
鳴上「ほんと…恋って素敵よねェ」
あの泉ちゃんをあんな素敵な顔にするなんて、やっぱり恋はするものよねっ!
鳴上「あっ!王子〜♪」
??「ちょっと嵐くん…王子って呼ばないでよ…。」
アタシが考えごとをしている間に、迎えにきてくれた彼に手を振ると彼は恥ずかしそうに変装用の帽子を深くさげた。それが可愛らしくって手を取ってまた街へと歩き出した。
レオくんも、紡ちゃんも…凛月ちゃんも泉ちゃんも…幸せそうで羨ましいったらないわ…でもアタシも負けないくらい幸せよ…
鳴上「まったく…幸せって世界の宝よねっ♪」
そういったアタシに彼は目を丸くしてから「俺もそう思うよ」と笑った。あぁ…なんだか今日はいい日になりそうね…
*瀬名said
なるくんに言われて陽菜の手を引いて走る。いつまでプレゼント選びをしていたのだろうか、明るかった空は暗くなりかけていて目的の場所へ向かうのが遅くなってしまった。
それもこれも、なるくんの無駄話のせい…でも陽菜との買い物楽しかったし喧嘩になりそうなのを止めてくれた…。今度お礼くらいしてあげてもいいかもねぇ…
『泉さんっ…はぁっ…ま…まって…』
瀬名「ちょっとタイムロスしてるから…もう少し我慢して…」
『早いっ……』
瀬名「がんばれ運動不足!」
陽菜は文句を言いながらも早足の俺に必死について走った。数分走り続けると、目的の場所に到着して俺も陽菜も肩で息をする。
瀬名「…ついた…」
*陽菜said
「ついた」と零した泉さんにやっとの思いで呼吸を整え手顔をあげる。そして…視界に映ったのは
『綺麗な……夕日……』
綺麗な夕日と…、綺麗に微笑む泉さんの姿だった。その綺麗さに眩暈を起こしそうになった。あの時…あの絵を描いた、あの時と一緒だ。貴方はあの時と変わらない…、その綺麗なアイスブルーを一際綺麗に輝かせるためにあるかのような真朱に心を奪われる。
瀬名「前にフィレンツェで有名な広場に夕陽を見に行ったことがあるでしょ?ここがあそこと似てたから連れてきたかったんだけど…もう陽が暮れ始めちゃったねぇ…」
『………』
瀬名「どう?綺麗でしょ」
楽しそうな声で泉さんが振り返る。その顔が楽しそうな顔から急に驚いた顔になって、離れた手が私の肩に置かれる。
そこで初めて、自分の頬が濡れていることに気づく。どうして…、何も悲しいことなんてない…自分で決めて私はここにいる。何も辛いことなんてない…だって彼がこんなに嬉しそうに笑っているんだから、私は……
『泉さん…今日はとても楽しかったです。』
瀬名「俺のデープランだし、当然でしょ?」
『泉さんから美術館に誘われるなんて』
瀬名「いつもアンタからだしねぇ」
『泉さんと誰かのプレゼントを選べる日が来るなんて』
瀬名「くまくんが喜んでくれるといいけど…報告してあげるねぇ?」
『泉さんのお友達と知り合いになれる日が来るなんて』
瀬名「れおくんと紡も知り合いだけど…?」
『泉さん……』
瀬名「なんなのさっきから…別れの挨拶みたいに…」
本当に楽しかった、彼と出会えて…付き合って…別れて…また出会って……こうやって話して遊んで、私は未練タラタラだし…きっと彼もそう…だからお互い惹かれあってしまった。磁石みたいにくっつこうとしてしまった…
でもそれは間違えだ
あってはならないだから…だから泉さんごめんなさい
残酷な私を許してください。
『私とこれからも『友達』でいてくださいねっ!』
瀬名「…えっ」
この時もし私に世間体とか…自分の夢とか…そんなことを捨ててでも彼と寄り添い合う心があれば…
でもそんな私をきっと貴方は許してくれない。夢を叶える努力も貴方と連れ添う努力も…そのどちらもをすることを望むだろうから…
『泉さんは我が儘です!ほ〜んと迷惑です!そんな人とずっと一緒にいられる人の気が知れません』
瀬名「……何が言いたいの」
『幸せになってください』
今の私にそれはできないから、だから過去を見返すのも今を悔やむのも…仮定の話をするのももうやめよう。
私は私のために生きる、だから…だから今泉さんと一緒になることはできない。
瀬名「それはどういう意味で言ってんのかわかってる?」
『……はい、ちゃんと言わなければならないと思っていました。
ずっと、手紙で別れを告げたことを謝罪したいと思ってました。それから…
ちゃんとお別れしないといけないって』
第十六話
瀬名「何言ってんの」
→
凛月ちゃんと美羽子ちゃんの結婚祝いを買いに入った店で偶然泉ちゃんと噂のお姫様に出会った。
四十崎陽菜ちゃん、紡ちゃんに聞いた通りごく普通の女の子みたい…、出会った時は涙目でいったい何があったのかと思ったけど、落ち着いて話せばしっかりした口調だし、笑った顔もとっても可愛かったわァ…泉ちゃんの初恋があれだったから顔面重視なのかと思ってた…なんて言ったら、姫ちゃんに失礼よね…
でも、あんなに心が綺麗で素直に笑える子を好きになるなんて泉ちゃんも見る目があるじゃない。
お店でのやり取りもカップルそのものだったし、とっても絵になってたわァ…どうして別れたのかしら泉ちゃんに聞いてみるよりもその真意は陽菜ちゃんに聞いた方が良さそうね…
鳴上「もしも〜し、今から来れない?んふふっ、いいことがあったの♪そしたら、アタシもデートしたくなったのよォ。え?迎えにいく?待ってるわァ……『王子様』っ♪」
まぁそれは置いといて、今は自分の楽しいことを考えましょう。あと、凛月ちゃんたちのお祝いよねェ…ほぉんと何がいいのかしら……陽菜ちゃんを失ったのはちょっと痛手だったかしら?あの子的確に意見を言ってくるし、泉ちゃんと付き合ってただけあって最初こそあれだったけど物怖じしないし……ってアタシったらまた陽菜ちゃんのこと考えて!…… 不思議な魅力の持ち主ね……でもまた会いたいわァ…今度は紡ちゃんも一緒に女子会でもしたいわねっ!
鳴上「ほんと…恋って素敵よねェ」
あの泉ちゃんをあんな素敵な顔にするなんて、やっぱり恋はするものよねっ!
鳴上「あっ!王子〜♪」
??「ちょっと嵐くん…王子って呼ばないでよ…。」
アタシが考えごとをしている間に、迎えにきてくれた彼に手を振ると彼は恥ずかしそうに変装用の帽子を深くさげた。それが可愛らしくって手を取ってまた街へと歩き出した。
レオくんも、紡ちゃんも…凛月ちゃんも泉ちゃんも…幸せそうで羨ましいったらないわ…でもアタシも負けないくらい幸せよ…
鳴上「まったく…幸せって世界の宝よねっ♪」
そういったアタシに彼は目を丸くしてから「俺もそう思うよ」と笑った。あぁ…なんだか今日はいい日になりそうね…
*瀬名said
なるくんに言われて陽菜の手を引いて走る。いつまでプレゼント選びをしていたのだろうか、明るかった空は暗くなりかけていて目的の場所へ向かうのが遅くなってしまった。
それもこれも、なるくんの無駄話のせい…でも陽菜との買い物楽しかったし喧嘩になりそうなのを止めてくれた…。今度お礼くらいしてあげてもいいかもねぇ…
『泉さんっ…はぁっ…ま…まって…』
瀬名「ちょっとタイムロスしてるから…もう少し我慢して…」
『早いっ……』
瀬名「がんばれ運動不足!」
陽菜は文句を言いながらも早足の俺に必死について走った。数分走り続けると、目的の場所に到着して俺も陽菜も肩で息をする。
瀬名「…ついた…」
*陽菜said
「ついた」と零した泉さんにやっとの思いで呼吸を整え手顔をあげる。そして…視界に映ったのは
『綺麗な……夕日……』
綺麗な夕日と…、綺麗に微笑む泉さんの姿だった。その綺麗さに眩暈を起こしそうになった。あの時…あの絵を描いた、あの時と一緒だ。貴方はあの時と変わらない…、その綺麗なアイスブルーを一際綺麗に輝かせるためにあるかのような真朱に心を奪われる。
瀬名「前にフィレンツェで有名な広場に夕陽を見に行ったことがあるでしょ?ここがあそこと似てたから連れてきたかったんだけど…もう陽が暮れ始めちゃったねぇ…」
『………』
瀬名「どう?綺麗でしょ」
楽しそうな声で泉さんが振り返る。その顔が楽しそうな顔から急に驚いた顔になって、離れた手が私の肩に置かれる。
そこで初めて、自分の頬が濡れていることに気づく。どうして…、何も悲しいことなんてない…自分で決めて私はここにいる。何も辛いことなんてない…だって彼がこんなに嬉しそうに笑っているんだから、私は……
『泉さん…今日はとても楽しかったです。』
瀬名「俺のデープランだし、当然でしょ?」
『泉さんから美術館に誘われるなんて』
瀬名「いつもアンタからだしねぇ」
『泉さんと誰かのプレゼントを選べる日が来るなんて』
瀬名「くまくんが喜んでくれるといいけど…報告してあげるねぇ?」
『泉さんのお友達と知り合いになれる日が来るなんて』
瀬名「れおくんと紡も知り合いだけど…?」
『泉さん……』
瀬名「なんなのさっきから…別れの挨拶みたいに…」
本当に楽しかった、彼と出会えて…付き合って…別れて…また出会って……こうやって話して遊んで、私は未練タラタラだし…きっと彼もそう…だからお互い惹かれあってしまった。磁石みたいにくっつこうとしてしまった…
でもそれは間違えだ
あってはならないだから…だから泉さんごめんなさい
残酷な私を許してください。
『私とこれからも『友達』でいてくださいねっ!』
瀬名「…えっ」
この時もし私に世間体とか…自分の夢とか…そんなことを捨ててでも彼と寄り添い合う心があれば…
でもそんな私をきっと貴方は許してくれない。夢を叶える努力も貴方と連れ添う努力も…そのどちらもをすることを望むだろうから…
『泉さんは我が儘です!ほ〜んと迷惑です!そんな人とずっと一緒にいられる人の気が知れません』
瀬名「……何が言いたいの」
『幸せになってください』
今の私にそれはできないから、だから過去を見返すのも今を悔やむのも…仮定の話をするのももうやめよう。
私は私のために生きる、だから…だから今泉さんと一緒になることはできない。
瀬名「それはどういう意味で言ってんのかわかってる?」
『……はい、ちゃんと言わなければならないと思っていました。
ずっと、手紙で別れを告げたことを謝罪したいと思ってました。それから…
ちゃんとお別れしないといけないって』
第十六話
瀬名「何言ってんの」
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