第二章 私の未練の話
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*瀬名said
そっか!と閃いた顔をする陽菜に無性に腹が立ってそのあほヅラを小突く。
瀬名「ばかか」
『ひゃん!ひどいです…』
瀬名「時間外に仕事のため単身、会社に乗り込む奴がいると思う?」
『プロジェクトをアイドルご本人が聞きに来るなんて聞いたことありません』
瀬名「へぇ〜言うようになったじゃん。チョ〜うざぁい」
あの頃のようなやりとりに自分の口元が緩んでしまうのを感じる。よかった、あの頃と変わらず話せてる。
『それで?先輩たちに用事じゃなければどうされたんですか?』
瀬名「…本当にわからないわけ?」
『…?』
瀬名「俺はあんたに会いにきたんだけど」
きた理由を伝えると彼女はさっきとは違い暗い顔で下を向く。そんな顔をされると思わなかった。どうして…悲しそうに顔を歪めるわけ…。やっぱり夢みたいに上手くいってくれないの
『あまり…そう言うことを言わない方がいいですよ…瀬名さん有名人なんですから、勘違いさせるような物言いは控えた方が…』
瀬名「…勘違い?どんな勘違いをするって言うの?」
『そんな…今の発言だと瀬名さんが私のこと好きみたいに聞こえっ…っ!』
ムカムカするのはこれが原因だったんだ。他人行儀なのは、ただ久しぶりに会ったからとか一方的に別れたからだと思っていた。でも違うコイツは俺と付き合っていたという事実すらもなかったことにするから、その声で『瀬名さん』と呼ばれることも俺が陽菜のことをもう好きじゃないと思っていることも…俺をイライラさせる原因。
だから、それを黙らせるように抱きしめた。すると、陽菜は少しの間固まってから離れようと身じろぎを始める。
『瀬名さん…っ!離してっ…!』
瀬名「…どうして?やっと見つけたのに」
『私と瀬名さんはもう他人なんですっ!』
瀬名「勝手に別れを告げて、久しぶりに会ったらもう知らない人?良いご身分だよねぇ…」
『瀬名さんはアイドルなんです…一般人にこんなことしないでください』
瀬名「俺はあんたをただの一般人と思ったことないけど」
『私は…もう瀬名さんのことをあの頃と同じように見れません』
彼女の寂しい言葉に俺は動きを止めてしまい、その隙に彼女は俺から離れて少し睨む。
『…もし、本当に私に会いにきてくれたならハッキリ言わせてください。』
瀬名「……」
『別れてください。私と貴方じゃ、立場が違いすぎます。貴方はアイドルで芸能人…もっと貴方に相応しい人がいるはずです。あの時は一方的に言ってごめんなさい。直接言ったらわかってくださいますよね?』
瀬名「わからない」
『…っへ?』
瀬名「わからないって言ってるのぉ!勝手に別れて連絡切って、久しぶりに会ったらもう他人ぶって…あんた本当にチョ〜うざぁい!」
『だって…あの…』
瀬名「俺は…俺はあんたを諦めてやらないから…」
『……』
陽菜は気まずそうに下を向いて黙る。あんたは本当にあの頃から真面目ちゃん…カップルが別れるとか一方的であれ、なんであれ別れるって言われれば別れることになるのに、今でもそうやって悩むなんて…未練があるかただ馬鹿正直なだけか…だと思うけどねぇ…
瀬名「とにかく、他人のフリはやめてよねぇ…れおくんとか紡が悲しむからさぁ…」
『…はい』
瀬名「あと連絡先教えて」
『お断りします』
瀬名「………」
『………』
やっぱこいつに未練はないらしい、ただ馬鹿正直なだけだわ。普通さぁ…未練があったらこっちに気があるって知って別れ話やめるとか連絡先交換するとかあるのに…こいつは容赦なくそれを断った。ムカつきすぎてその小さな頭を鷲掴みする。
『ひぃにゃあ!痛い痛い!痛いです!瀬名さん』
瀬名「…あとその瀬名さんって言うのもやめてよ。チョ〜きもい」
『ついにウザいからキモいに⁉︎ひどい!』
瀬名「次の現場あんたも来るでしょ」
『無視ですか!行きませんよ…私下っ端ですし』
瀬名「ふ〜ん、じゃあ今日はいつ終わるの?」
『あと少しですけど…』
瀬名「……送るから」
『…必要ないです』
瀬名「…年上には甘えなよ」
『…瀬名さんに送られたら変な人増えそうで逆に不安です』
瀬名「あんたねぇ⁉︎」
『もう二度と職場には来ないでください。』
瀬名「なっ…」
『自分の立場は考えてください。もう良い大人でしょ…』
瀬名「…あんたは…なんとも思わないわけ」
俺と付き合ってて…俺が久しぶりに会いにきて、陽菜は何も思わないの?どういう感情なのか俺には理解できないでいる。拒否されるか、受け入れてくれるかのどちらかだと思っていたのになんでその中間を狙ってくるのかなぁ。好かれてるのか嫌われているのかも理解できない。
『私は、瀬名さんとそういう意味では一緒にいれません。今は仕事相手だから…だから無碍にできないだけです。』
瀬名「…そう…じゃあ今日は諦めてあげる。けど、俺がいつどこであんたに会おうとあんたに指図する権利はないから」
『……そんな』
瀬名「俺は俺の為に行動する。後悔はしたくないから」
『自分の為に…』
瀬名「だから、覚悟しなよねぇ…陽菜」
そう言って俺はまた深々と帽子をかぶってマスクをつける。ボケッとする陽菜の頭をひと撫でして非常階段を後にした。
俺は諦めが悪い方なんだよ。それはきっとあんたも知ってるでしょ…また会いに行く、あんたがちゃんと本音で話せるようになるまでは…
あんたがまた俺とちゃんと向き合ってくれるまで俺は絶対に諦めない
第六話
ていうか、俺がストーカーみたいじゃん…
→
そっか!と閃いた顔をする陽菜に無性に腹が立ってそのあほヅラを小突く。
瀬名「ばかか」
『ひゃん!ひどいです…』
瀬名「時間外に仕事のため単身、会社に乗り込む奴がいると思う?」
『プロジェクトをアイドルご本人が聞きに来るなんて聞いたことありません』
瀬名「へぇ〜言うようになったじゃん。チョ〜うざぁい」
あの頃のようなやりとりに自分の口元が緩んでしまうのを感じる。よかった、あの頃と変わらず話せてる。
『それで?先輩たちに用事じゃなければどうされたんですか?』
瀬名「…本当にわからないわけ?」
『…?』
瀬名「俺はあんたに会いにきたんだけど」
きた理由を伝えると彼女はさっきとは違い暗い顔で下を向く。そんな顔をされると思わなかった。どうして…悲しそうに顔を歪めるわけ…。やっぱり夢みたいに上手くいってくれないの
『あまり…そう言うことを言わない方がいいですよ…瀬名さん有名人なんですから、勘違いさせるような物言いは控えた方が…』
瀬名「…勘違い?どんな勘違いをするって言うの?」
『そんな…今の発言だと瀬名さんが私のこと好きみたいに聞こえっ…っ!』
ムカムカするのはこれが原因だったんだ。他人行儀なのは、ただ久しぶりに会ったからとか一方的に別れたからだと思っていた。でも違うコイツは俺と付き合っていたという事実すらもなかったことにするから、その声で『瀬名さん』と呼ばれることも俺が陽菜のことをもう好きじゃないと思っていることも…俺をイライラさせる原因。
だから、それを黙らせるように抱きしめた。すると、陽菜は少しの間固まってから離れようと身じろぎを始める。
『瀬名さん…っ!離してっ…!』
瀬名「…どうして?やっと見つけたのに」
『私と瀬名さんはもう他人なんですっ!』
瀬名「勝手に別れを告げて、久しぶりに会ったらもう知らない人?良いご身分だよねぇ…」
『瀬名さんはアイドルなんです…一般人にこんなことしないでください』
瀬名「俺はあんたをただの一般人と思ったことないけど」
『私は…もう瀬名さんのことをあの頃と同じように見れません』
彼女の寂しい言葉に俺は動きを止めてしまい、その隙に彼女は俺から離れて少し睨む。
『…もし、本当に私に会いにきてくれたならハッキリ言わせてください。』
瀬名「……」
『別れてください。私と貴方じゃ、立場が違いすぎます。貴方はアイドルで芸能人…もっと貴方に相応しい人がいるはずです。あの時は一方的に言ってごめんなさい。直接言ったらわかってくださいますよね?』
瀬名「わからない」
『…っへ?』
瀬名「わからないって言ってるのぉ!勝手に別れて連絡切って、久しぶりに会ったらもう他人ぶって…あんた本当にチョ〜うざぁい!」
『だって…あの…』
瀬名「俺は…俺はあんたを諦めてやらないから…」
『……』
陽菜は気まずそうに下を向いて黙る。あんたは本当にあの頃から真面目ちゃん…カップルが別れるとか一方的であれ、なんであれ別れるって言われれば別れることになるのに、今でもそうやって悩むなんて…未練があるかただ馬鹿正直なだけか…だと思うけどねぇ…
瀬名「とにかく、他人のフリはやめてよねぇ…れおくんとか紡が悲しむからさぁ…」
『…はい』
瀬名「あと連絡先教えて」
『お断りします』
瀬名「………」
『………』
やっぱこいつに未練はないらしい、ただ馬鹿正直なだけだわ。普通さぁ…未練があったらこっちに気があるって知って別れ話やめるとか連絡先交換するとかあるのに…こいつは容赦なくそれを断った。ムカつきすぎてその小さな頭を鷲掴みする。
『ひぃにゃあ!痛い痛い!痛いです!瀬名さん』
瀬名「…あとその瀬名さんって言うのもやめてよ。チョ〜きもい」
『ついにウザいからキモいに⁉︎ひどい!』
瀬名「次の現場あんたも来るでしょ」
『無視ですか!行きませんよ…私下っ端ですし』
瀬名「ふ〜ん、じゃあ今日はいつ終わるの?」
『あと少しですけど…』
瀬名「……送るから」
『…必要ないです』
瀬名「…年上には甘えなよ」
『…瀬名さんに送られたら変な人増えそうで逆に不安です』
瀬名「あんたねぇ⁉︎」
『もう二度と職場には来ないでください。』
瀬名「なっ…」
『自分の立場は考えてください。もう良い大人でしょ…』
瀬名「…あんたは…なんとも思わないわけ」
俺と付き合ってて…俺が久しぶりに会いにきて、陽菜は何も思わないの?どういう感情なのか俺には理解できないでいる。拒否されるか、受け入れてくれるかのどちらかだと思っていたのになんでその中間を狙ってくるのかなぁ。好かれてるのか嫌われているのかも理解できない。
『私は、瀬名さんとそういう意味では一緒にいれません。今は仕事相手だから…だから無碍にできないだけです。』
瀬名「…そう…じゃあ今日は諦めてあげる。けど、俺がいつどこであんたに会おうとあんたに指図する権利はないから」
『……そんな』
瀬名「俺は俺の為に行動する。後悔はしたくないから」
『自分の為に…』
瀬名「だから、覚悟しなよねぇ…陽菜」
そう言って俺はまた深々と帽子をかぶってマスクをつける。ボケッとする陽菜の頭をひと撫でして非常階段を後にした。
俺は諦めが悪い方なんだよ。それはきっとあんたも知ってるでしょ…また会いに行く、あんたがちゃんと本音で話せるようになるまでは…
あんたがまた俺とちゃんと向き合ってくれるまで俺は絶対に諦めない
第六話
ていうか、俺がストーカーみたいじゃん…
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