第二章 私の未練の話
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*瀬名said
紡「久しぶりに会って嫉妬って泉は何様なの?」
鳴上「ほんとよねェ…大人っぽく「久しぶり」とかいってニヒルな笑みを浮かべられないものかしら」
瀬名「何それ、俺の真似?チョ〜うざぁい」
エレベーターを乗った瞬間、ひどい言われようだ。別れたとはいえ、あんな一方的に別れたのだ。向こうはどうか知らないがこっちは未練があるし、未だに好きなのだから仕方ない。好きな相手が知らない男と仲良さげにしていたのだから「どんな関係か」とか「付き合っているのか」とかを聞いてしまうのも本能的なものだから仕方ない。本当は何故そんなこと聞くのかって言われた時に「ソイツのことが好きだから」くらい言ってやりたかったほどだ。
流石に初対面ぶってたから言わなかったけど…
凛月「あ〜じゃあやっぱあの子が彼女ちゃんかぁ〜、確かに可愛かったねぇ〜」
朱桜「そうなのですか⁉︎早く言ってくださればご挨拶したのに…」
月永「画家ちゃん相変わらずだったなぁ!年上に愛されるキャラしてるよな!あはは☆」
凛月「画家ちゃんっていうか姫さんって感じだったねぇ」
瀬名「あれのどの辺が姫なの」
凛月「先輩に守られてて、あの人セッちゃんより百倍騎士っぽかったよ」
瀬名「はぁ?何それ嫌味?」
凛月「え〜セッちゃんこわぁい」
月永「姫さんはいいなぁ!『Knights』っぽいし、呼びやすいぞ!」
鳴上「嫉妬する男はダサいわよォ、泉ちゃん」
…これ以上言っては、揶揄われるネタを増やすだけだと思って大きなため息を吐いて、口を開くのをやめた。みんなもそれを察したのかニヤニヤと笑って、それ以上は何も言わなかった。
ただ1人を除いては…
紡「ほんとに…初対面って感じだったから合わせたけど…もうちょっと仲良くお話しできると思ったのになぁ…」
瀬名「当然でしょ、他人なんだから」
俺の発言にニヤニヤとした嫌な雰囲気から凍るような嫌な雰囲気に変わった。その雰囲気で初めて思い出す…そういえば別れたって言ってなかったかも…
月永「他人って…別れたのか…?いつ?」
凛月「嘘…じゃあ姫さんは彼女じゃなくて元カノってこと?」
瀬名「そうだけど…」
みんながドン引きって顔して俺を見つめる。勘違いさせたのは申し訳ないけどそんな恋愛関係をベラベラしゃべるようなキャラに見えるのかなぁ…。俺はそういうキャラじゃないってあんたらが一番知ってるでしょ…
鳴上「なのに、付き合ってるのかとか聞いたのォ?未練がましいわァ」
朱桜「そうですね…それに社内恋愛のドラマのオファーが瀬名先輩に入っているとは聞いていません」
凛月「じゃあ無駄な誤魔化ししたわけだ。カッコ悪いねぇセッちゃん」
各々がぐちぐちと文句言うのを俺はスルーして開いたエレベーターから一番に降りる。
降りようとしないみんなにイラッとして少し声を荒げる。
瀬名「…うるさいなぁ!ほら早く次の仕事行くよぉ!」
スタスタと足を進め、下に待たせていた車に乗り込む。みんなもゾロゾロと車に乗り込んでいき、全員乗ってから扉が閉められる。俺は窓から会社を眺める。
今まで何してたのか気にはなっていたけれど…、ちゃんといい会社に入れたんだねぇ、安心したよ…。あんたはあの時見つけた夢をちゃんと追えてるのかな…、結局どんな夢かは聞けてなかったけど頑張っているのは伝わったよぉ…
それから、出会った時より綺麗になってた。少し気まずそうにしてたし真っ直ぐこっちを見てくれなかったけどオフィスカジュアルと言われる服装も様になってたし、あの頃とは違って少し色の抜けた髪色が似合っていた。肌も意識が高くなったのかなぁ…肌荒れもなかったし健康そうな色が彼女らしかった。
瀬名「…って…見過ぎだよねぇ」
月永「何か言ったか、セナ?」
瀬名「今日は日差しが強くて最悪だなぁって」
月永「…そっか、あはは☆でもこの後は室内だからよかったな!」
瀬名「室内でも紫外線は入ってくるのぉ…」
れおくんは俺に笑いかけてからまた作曲に集中し始めた。車内では、くまくんが寝ていて、かさくんも珍しく眠っていた。そんな2人に肩を貸してるなるくんはSNSを更新していて、紡はれおくんと同じように創作活動に精を出していた。
俺は久しぶりに見た彼女の顔を思い出すようにゆっくり目を閉じた。
あの会社なら、たまに仕事でよく見るから行くことはなくても現場にくる可能性はあるってことだよねぇ…。今回は、たまたま目を通した企画書に陽菜の名前があったから詳しく聞きたいなんて女王様に我儘を言って会えたけど毎回毎回会うことができるとは限らないよねぇ
あの頃みたいに気軽に会える関係ではないから自分から行動を起こす他ないよね…。とにかく、今回の企画であいつがいることはわかったから…また会えるといいな。それであわよくば…なんて思考を巡らせているうちに日頃の疲れからなのか俺の意識は夢の世界へと沈んでいった…
『泉さん、私貴方に会いたくて…』
瀬名「陽菜!もう…もう絶対に離してやらないからぁっ!俺の傍を離れないでよねぇ」
『はい!絶対もう泉さんから離れません!』
瀬名「それでいいの…大好きだよ」
『私も泉さんのことがっ!』
月永「セナ〜!朝だぞ〜!」
凛月「ふふふっ、セッちゃんがいい顔してる。いい夢見てるんだろうねぇ〜」
鳴上「ほんとねェ、幸せそうに笑ってるわァ♪」
朱桜「ですが、このままにしておくわけにはいきませんね…お姉様」
紡「ギリギリまで寝かせてあげたいけど…ナルちゃん運んでもらえる?」
瀬名「起きてるから…ほっといてよ」
せっかくいい夢を見ていたのに、どうしてこう…いい夢の時に限ってすぐ現実に引き戻されてしまうのだろうか。本当にそれが現実だったらよかったのに…
第四話
ふあぁ…もう少し夢の中にいたかった
→
紡「久しぶりに会って嫉妬って泉は何様なの?」
鳴上「ほんとよねェ…大人っぽく「久しぶり」とかいってニヒルな笑みを浮かべられないものかしら」
瀬名「何それ、俺の真似?チョ〜うざぁい」
エレベーターを乗った瞬間、ひどい言われようだ。別れたとはいえ、あんな一方的に別れたのだ。向こうはどうか知らないがこっちは未練があるし、未だに好きなのだから仕方ない。好きな相手が知らない男と仲良さげにしていたのだから「どんな関係か」とか「付き合っているのか」とかを聞いてしまうのも本能的なものだから仕方ない。本当は何故そんなこと聞くのかって言われた時に「ソイツのことが好きだから」くらい言ってやりたかったほどだ。
流石に初対面ぶってたから言わなかったけど…
凛月「あ〜じゃあやっぱあの子が彼女ちゃんかぁ〜、確かに可愛かったねぇ〜」
朱桜「そうなのですか⁉︎早く言ってくださればご挨拶したのに…」
月永「画家ちゃん相変わらずだったなぁ!年上に愛されるキャラしてるよな!あはは☆」
凛月「画家ちゃんっていうか姫さんって感じだったねぇ」
瀬名「あれのどの辺が姫なの」
凛月「先輩に守られてて、あの人セッちゃんより百倍騎士っぽかったよ」
瀬名「はぁ?何それ嫌味?」
凛月「え〜セッちゃんこわぁい」
月永「姫さんはいいなぁ!『Knights』っぽいし、呼びやすいぞ!」
鳴上「嫉妬する男はダサいわよォ、泉ちゃん」
…これ以上言っては、揶揄われるネタを増やすだけだと思って大きなため息を吐いて、口を開くのをやめた。みんなもそれを察したのかニヤニヤと笑って、それ以上は何も言わなかった。
ただ1人を除いては…
紡「ほんとに…初対面って感じだったから合わせたけど…もうちょっと仲良くお話しできると思ったのになぁ…」
瀬名「当然でしょ、他人なんだから」
俺の発言にニヤニヤとした嫌な雰囲気から凍るような嫌な雰囲気に変わった。その雰囲気で初めて思い出す…そういえば別れたって言ってなかったかも…
月永「他人って…別れたのか…?いつ?」
凛月「嘘…じゃあ姫さんは彼女じゃなくて元カノってこと?」
瀬名「そうだけど…」
みんながドン引きって顔して俺を見つめる。勘違いさせたのは申し訳ないけどそんな恋愛関係をベラベラしゃべるようなキャラに見えるのかなぁ…。俺はそういうキャラじゃないってあんたらが一番知ってるでしょ…
鳴上「なのに、付き合ってるのかとか聞いたのォ?未練がましいわァ」
朱桜「そうですね…それに社内恋愛のドラマのオファーが瀬名先輩に入っているとは聞いていません」
凛月「じゃあ無駄な誤魔化ししたわけだ。カッコ悪いねぇセッちゃん」
各々がぐちぐちと文句言うのを俺はスルーして開いたエレベーターから一番に降りる。
降りようとしないみんなにイラッとして少し声を荒げる。
瀬名「…うるさいなぁ!ほら早く次の仕事行くよぉ!」
スタスタと足を進め、下に待たせていた車に乗り込む。みんなもゾロゾロと車に乗り込んでいき、全員乗ってから扉が閉められる。俺は窓から会社を眺める。
今まで何してたのか気にはなっていたけれど…、ちゃんといい会社に入れたんだねぇ、安心したよ…。あんたはあの時見つけた夢をちゃんと追えてるのかな…、結局どんな夢かは聞けてなかったけど頑張っているのは伝わったよぉ…
それから、出会った時より綺麗になってた。少し気まずそうにしてたし真っ直ぐこっちを見てくれなかったけどオフィスカジュアルと言われる服装も様になってたし、あの頃とは違って少し色の抜けた髪色が似合っていた。肌も意識が高くなったのかなぁ…肌荒れもなかったし健康そうな色が彼女らしかった。
瀬名「…って…見過ぎだよねぇ」
月永「何か言ったか、セナ?」
瀬名「今日は日差しが強くて最悪だなぁって」
月永「…そっか、あはは☆でもこの後は室内だからよかったな!」
瀬名「室内でも紫外線は入ってくるのぉ…」
れおくんは俺に笑いかけてからまた作曲に集中し始めた。車内では、くまくんが寝ていて、かさくんも珍しく眠っていた。そんな2人に肩を貸してるなるくんはSNSを更新していて、紡はれおくんと同じように創作活動に精を出していた。
俺は久しぶりに見た彼女の顔を思い出すようにゆっくり目を閉じた。
あの会社なら、たまに仕事でよく見るから行くことはなくても現場にくる可能性はあるってことだよねぇ…。今回は、たまたま目を通した企画書に陽菜の名前があったから詳しく聞きたいなんて女王様に我儘を言って会えたけど毎回毎回会うことができるとは限らないよねぇ
あの頃みたいに気軽に会える関係ではないから自分から行動を起こす他ないよね…。とにかく、今回の企画であいつがいることはわかったから…また会えるといいな。それであわよくば…なんて思考を巡らせているうちに日頃の疲れからなのか俺の意識は夢の世界へと沈んでいった…
『泉さん、私貴方に会いたくて…』
瀬名「陽菜!もう…もう絶対に離してやらないからぁっ!俺の傍を離れないでよねぇ」
『はい!絶対もう泉さんから離れません!』
瀬名「それでいいの…大好きだよ」
『私も泉さんのことがっ!』
月永「セナ〜!朝だぞ〜!」
凛月「ふふふっ、セッちゃんがいい顔してる。いい夢見てるんだろうねぇ〜」
鳴上「ほんとねェ、幸せそうに笑ってるわァ♪」
朱桜「ですが、このままにしておくわけにはいきませんね…お姉様」
紡「ギリギリまで寝かせてあげたいけど…ナルちゃん運んでもらえる?」
瀬名「起きてるから…ほっといてよ」
せっかくいい夢を見ていたのに、どうしてこう…いい夢の時に限ってすぐ現実に引き戻されてしまうのだろうか。本当にそれが現実だったらよかったのに…
第四話
ふあぁ…もう少し夢の中にいたかった
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