第二章 カルミア
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*凛月said
セッちゃんと二人で会話していれば、『Knights』のみんなが集まってきて、気づけば『Knights』が勢揃いしていた。ほとんどがES内の関係者だけの参加だからか、珍しく女王様もいてみんなで話始める。セッちゃんのプレゼントを取り出し、俺からセッちゃんにプレゼントを差し出す。
凛月「少し遅れたけど、はい誕生日プレゼント」
瀬名「はい、ありがとぉ〜」
鳴上「アタシからも、プレゼントよォ!」
瀬名「はい、ど〜も」
朱桜「私からも、瀬名先輩への”present”をご用意いたしました!」
瀬名「ありがとねぇ〜」
月永「俺からもセナに名曲のプレゼントだ!」
瀬名「予想通りのプレゼントありがとうねぇ〜れおくん」
女王「…私からのプレゼントだ!」
瀬名「ブフっ!はぁああああ?なにこれ、チョ〜うざぁい!」
勢いのある女王様の一言、一瞬にしてセッちゃんの顔面がクリームだらけになっていた。女王様がセッちゃんに向かってクリームの乗った紙皿をぶつけて、みんなが大爆笑する。あぁ、面白いなこの人たちは…
女王「おっ、凛月が笑ったよ!レオ!ほらね、泉をイジメたら笑うって言ったでしょ?」
月永「ほんとだなぁ〜!セナは尊い犠牲だ!」
瀬名「ちょっとぉ〜あんたらふざけんな!」
凛月「あははっ!セッちゃんの顔クリームまみれで面白い!」
怒るセッちゃんから月ぴ〜と女王様は逃げる。それに呆れるナッちゃんとス〜ちゃん…。今まで、暗くなっていた自分の心が少し晴れていくのがわかる。
『Knights』のみんなといると心が楽なる。深く考えていた自分がアホらしくなる…。
セッちゃんが月ぴ〜を捕まえていじめているのを、女王様が笑う。すると、予備で隠してあったクリームの皿をナッちゃんが持ってきてセッちゃんに渡す。それをセッちゃんは女王様にぶつけて今度は女王様の顔面がクリームまみれになる。
女王「っぴぃやああ!ふざけんな!泉のばかばか!」
瀬名「っは!俺だけにクリームぶつけようなんて百年早いわ!」
月永「ぎゃあああ!セナ!おれの女王様になんてことするんだ!謀反だぞ!」
朱桜「そうです瀬名先輩!お姉様になんてことを…!」
瀬名「うるさい!俺の顔をクリームまみれにした罪は重い!」
凛月「あっははは!最高!」
すると、女王様がふらりと立ち上がって自分の頬についたクリームを月ぴ〜の右頬に塗って、さらに掬ってス〜ちゃんの鼻に塗る、それからナッちゃんの左頬に塗る。そして、俺に向き直り眉間にクリームをつけた。みんな驚いた顔をして女王様を見つめていると女王様はクツクツと肩を揺らして笑い始める。
女王「みんなが笑ってくれて何より!じゃあ私はこの顔面で仕事に行けないので退散します。お疲れ〜!あっ、泉のプレゼント、レオから貰って〜!じゃあね!あはは☆」
女王様はそういって会場からクリームまみれの顔面で去っていった。呆然と彼女が去っていった場所をみんなが見つめる。すると、月ぴ〜が笑い出す。
月永「あははは☆あいつらしいなぁ!面白かったぁ!」
瀬名「俺は面白くないんだけどぉ…はぁ…どっと疲れた。」
鳴上「女王様もフィレンツェから戻ってから自由度が増したわよねェ…もう!お化粧なおさないと!」
みんなそれぞれ文句を言っていたけど、その顔は幸せそうに笑っていて、本当に怒っている様子の人は一人としていなかった。俺もため息つきつつも、あの子らしいなぁと笑っていると、後ろから焦った感じのあんずが現れる。
あんず「凛月くん!天崎さんがいなくなっちゃった…!ど、どうしよう…!」
凛月「…!落ち着いて、あんず。俺が探すから、大丈夫。あんずのせいじゃないから」
あんず「…で、でも…!もし他社のタレントさんに何かあったら…」
凛月「落ち着いてってば…、とにかく会場にいる人に話聞きながら会場内を探して俺が外を確認するから」
瀬名「ちょっとぉ…人の誕生日会で何事…?」
凛月「美羽子が会場からいなくなったみたいで…。」
朱桜「なんと…!それは総出で捜索を…!」
凛月「大丈夫だよ、大ごとにしたらそれこそあの子が落ち込むから…俺とあんずで探す」
みんなは心配そうに見るけど、美羽子の性格を多少知ってるから強くは言ってこなかった。真面目で純粋なあの子は主役も含めてアイドル総出で捜索したことを知ったら、きっと申し訳なさで逃げてしまうに違いない。みんなでどうするどうすると話していると、あんずは「大丈夫です!絶対見つけるので!」と走り去ってしまい、俺もみんなに「大丈夫だから」と念を押して外に出ようとすると、月ぴ〜が近寄ってくる。
凛月「なに?月ぴ〜俺早く探しにいかないと」
月永「少ししてからここに行け」
凛月「…?休憩スペース…?なんで…」
月永「お前のお姫様がここにいるから」
凛月「…?なんで知ってるの」
月永「あいつが見つけて話聞いてる。さっき悲しい顔で出て行ったのに気づいて追いかけていったから」
月ぴ〜はそういって女王様からきたSNSの連絡を俺に見せる。そこには、「天崎さんと話すから少ししたら凛月に教えてあげて」と書かれていた。話すってなんだよと思いながら、女同士の方がわかることもきっとあるんだろ思って月ぴ〜に感謝を伝えて、会場を後にする。
悲しい顔ってなんだよ…俺は気づかなかったのに、なんで女王様はすぐに気づいてしまうんだろう。近くにいたあんずでもなくて…なんで、あいつが気づくのか不思議でしょうがないけど、どこか理解できてしまうのが女王様だから不思議で仕方ない。
俺は、女王様が解決してくれると信じてゆっくりと彼女が待っている休憩スペースへと向かった。
第三話
凛月「っていうか、クリームまみれで話してるのかな…女王様」
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