反逆!王の騎行
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私は状況把握というのは得意な方だと思う。
個人主義に徹していた『Knights』を少しでもまとめるためにスケジュールの把握やみんなの多少の行動管理を行ってきた。
プロデュースにも役に立ったし、夏にやったライブではあんずちゃんとまた条約を結ぶのに少しでも負担が軽くなるように…と配慮するため、それらは大いに役に立った。
しかしそれはあくまで『Knights』のうちの4人のメンバーの話であって…、正直な話。その中で苦労するのは凛月だけ……、あとは暴走中の泉と司くんくらいで…基本は話せばわかるメンバーなのだが…私を担いでいるこの人は、何年たっても予測不可能だ…
『レオ…私教室いかないと…どこに向かってるの…?』
月永「教室だぞっ!たぶんな…☆」
『たぶんって…んんー…遅刻は控えたいのだけど』
月永「大丈夫だっ☆俺が紡を導いてやるよっ☆」
『いや…学院内で迷子になるやつに導かれたくないのだけど…あと下ろしてほしい』
月永「だっておりたら紡逃げるだろ!俺にはわかるぞ!」
『逃げるんじゃなくて、教室に帰るの…あとお尻がスースーする…。人通りがないからいいけど、』
レオは、私の発言を聞くとスっと私をおろして手をしっかりと握って引っ張った。
周りを見回すと、確かに教室の近くではあるが私の教室を通り過ぎてさらに隣の教室へと向かう。
そこには鬼龍くんとナズがいて、他のB組メンバーがいる姿は見受けられなかった。
レオは私の手を握りしめながら教室の敷居を跨ぐ。鬼龍くんとナズがいる方へと向かいレオは「ぐぅてんもるげん☆」と声をあげた。2人は驚いた顔でレオを見た後に何故か一緒にいる私の方を見る。
仁兎「ビックリした!?あっれぇ、噂をすれば影だな〜?それに紡ちんまで連れてっ!レオちん、ほんとに復帰してたんだな!久しぶり〜♪」
月永「紡、こいつ誰だ!」
仁兎「忘れられてる!?ひっどいなぁ、クラスメイトだろ〜?」
『レオ、クラスメイトの名前は覚えておきなよ…えっとね?』
月永「待って、それ以上は言わないでっ、俺に情報を与えないで!」
『って言うと思った…。』
月永「推測するから、妄想するからっ!俺の脳内で無限の物語が、オペラが産声をあげるから!わははははは☆紡もしっかりと見てろよ〜☆」
『いや…教室に戻らないと』
月永「『クラスメイト』ってことは、ここは三年B組の教室だな!よかった!紡を正しく導いたぞっ☆ちょっと迷子になってたんだよな〜、この学校は広くて複雑怪奇でわけがわからん!」
『私の教室ココじゃない…』
月永「えっ…」
レオはその瞬間持っていたペンを手からこぼし床に落ちたペンはコロコロと転がった。
落ちたペンを見ていると、レオが勢いよく私の肩を掴む。
月永「聞いてないぞっ!!!!紡が違うクラスなんてっ!聞いてない!」
『聞かなかったし、居なかったじゃんレオ…』
月永「…あわわわ…紡は俺じゃなくセナと同じクラスってことなのか!?セナのやつ!報告なしか!」
『いや…泉は悪くないし会いに行ってないのは君だよ月永くん…』
月永「出たな〜!呆れ果ててでてくる月永くん!
その呼び方は霊感(インスピレーション)が消えるからやめてくれ〜!」
『そろそろ戻りたいんだけど…?』
そういうとレオはとぼとぼと窓際の席に歩いていったのでナズと鬼龍くんに別れを告げてB組の教室をあとにした。
出たはずのB組はそれはそれはうるさかったし遠くから「紡〜!!」と叫ぶ幼馴染の声が聞こえた気がした。
教室に戻れば、泉が近寄ってきてため息を吐く。
『私に向かってのため息?それとも王さま?』
瀬名「王さまに決まってんでしょ!?コレ見なよ…」
『あれ…スケジュール…?これウチのだよね?…おかしいな組んでたライブより増えてない??』
瀬名「何考えてんのか知らないけどさぁ…あんたじゃなければ」
『レオだよねぇ…』
泉が渡してきた『Knights』のスケジュールにはもともと組んでいたライブより倍の量のライブ予定が組み込まれていた。
連日連夜ライブをさせるハードスケジュールが組まれていて……さすがに……
『まぁ…いいんじゃない?』
瀬名「はぁ?本気で言ってんのぉ…俺はいいけどかさくんとかさぁ〜文句言うんじゃない?」
『その時は私が組んだって言っていいよ。そしたら多少は我慢できるでしょ…?』
瀬名「まぁ…紡がそう言うならいいけど…」
『大丈夫だよ…、その分『武器』はつくるからさ』
瀬名「ただの丸腰ではないわけねぇ…わかったぁ…ったく…」
泉はゴニョニョ言いながら自分の席へ戻っていった。私も自分の席に戻りつつ、先程渡されたスケジュールを確認する。一通り見たが、とりあえずメンバーが体調を崩すほどつめつめでは無いにしろ…、この分新曲を作る必要がある。きっとレオが楽譜を渡しにやってくるだろう…それはいいにしろ、それを毎回覚えて客前で完璧なパフォーマンスにしなければならない…。メンバーが可哀想だ。このやり方に慣れてる凛月や泉はまだしも王さまのやり方をハッキリわかっていないナルちゃん、何も知らない司くんには厳しい時間となるかもしれない。
そして、あんなに憧れていた王さまの暴挙に司くんがどう反応していくのか…まったく予想できない…
どうして、こういうやり方しかできないのかなぁ彼は…昔はもっと素直な子だったのに…なんて…
違うクラス
『作詞も頑張らないと…』
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