追憶*壊れたオルゴール
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『そんな昔の話だよ…?さっきの人たちは出禁になってた『Knights』のファン…』
衣更「そんなことが…」
凛月「女王様は、ファンのこと大切にしてるから自分に何かあっても言ってくれないの…」
衣更「でも…悪いことは悪いって…」
『いいの…今日は特別。最後にレオが手を出したからそのお詫びの分…次からはちゃんと抵抗するよ。…できるかわかんないけど』
震える手を凛月が握る。私は握られた手を見てから凛月の顔を見る。
『大丈夫。ちゃんとできるよ…今はファンより『Knights』が大切だから仲間が悲しむことはしない。もちろんファンも傷つけない。』
凛月「うん、女王様ならできるよっ♪」
『私たちは『Knights』だからね…そのイメージを崩しはしない…』
凛月「困ったら俺を呼んでね?」
『凛月は呼ばなくてもくるじゃん…』
凛月「テレパシーかなっ…紡が呼んでる気がして」
凛月がくつくつと笑うと後ろで見てた真緒くんが苦笑いをする。すると、真緒くんの携帯がなる。どうやら呼び戻しの連絡のようで、真緒くんが心配そうな顔でこちらを見る
『いいよ、戻って…私は大丈夫だから凛月と一緒にのんびり戻るよ』
衣更「…すんません。じゃあお先に…紡先輩、あんまり力になれないかもですけど、困ったら俺でもいいんで相談してください」
『ありがとう真緒くん、じゃあドリフェス頑張ってね?』
衣更「はいっ!それじゃあ!」
真緒くんは教室の外に向かって走っていった。
私と凛月は音楽室に2人っきりになってしまう。凛月はしゃがんでた体を立ち上がらせて、椅子に座ってた私の腕を引っ張り私も立ち上がらせる。
少しだけ高い凛月の目が私の目をじっと見つめる。
『なに?凛月』
凛月「いや…、紡は変わらないなって」
『そうかな?変わったと思いたいけど…、』
凛月「いや、出会った時からずっと変わらない。強いて言えば胸がっっ」
『凛月って空気壊すの得意なタイプ?』
凛月「……俺アイドルなんだけど…暴力いくない…」
『…アイドルである前に『友達』でしょ?…月の下でしか生きられない。可哀想な2人だけの友達』
凛月「…そうだね…」
音楽室の窓辺に2人で並んで外に設営された『七夕祭』のステージを眺める。
夜開催と言うこともあってそのステージは何よりも煌めいていた。
『凛月は今の『Knights』はどうかな…。
前みたいに個人主義じゃ無くなってる?メンバーになってよかった?『Knights』は楽しい?…『Knights』はアイドルになってるのかな…?』
凛月「…俺は『Knights』嫌いじゃないよ…。まだ仲良しこよしって言われると謎だけど、それでもス〜ちゃんが入ってからいい方向に変わってる気がする。
それに紡がいて、セッちゃんがいて、ナッちゃんがいて、ス〜ちゃんがいる『Knights』は居心地がいい…と思う。
それから『Knights』をアイドルにするのは紡でしょ…?頑張れ女王様♪」
『なんと他人任せな…』
凛月「『Knights』を世界一のアイドルにしてね…?」
『…世界一のアイドル…』
凛月「それまでにきっと戻ってくるよ、俺たちには眩しい太陽みたいな人もさ…」
『うん…』
凛月は私の腕を引いて音楽室をあとにした。
私はあの『オルゴール』を大切に抱きしめていた。まだ、これが正しい『アイドル』かはわからない。それでも、過去の出来事を繰り返さないように一歩一歩確実に前を向いて歩いてきた。
その道を間違わないようにずっと一緒に前を向いて歩いてくれた泉、迷いそうになれば助言してくれた凛月、正解だった時は一緒に喜んでくれるナルちゃん、私たちの知らない道を教えてくれた司くん。
私たち『Knights』はまだまだ道半ばーーー。
これから、もっともっと『アイドル』になろう。彼が帰ってきたときに本当の『アイドル』を教えてあげられるように。
エピローグ
『一歩ずつ確実に進んでいこう』
追憶*壊れたオルゴール end.
……To be continued