追憶*壊れたオルゴール
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ドリフェスを終えて急に朔間さんに呼びつけられて、ガーデンテラスへとやってきた。
にも関わらず、ご本人の姿がどこにも見つからず、キョロキョロとあたりを見渡していると後ろから頭を押さえつけられるので、その重さに腰が折れそうになってしまう…
『うぁっ……巨人の襲来…‼︎』
零「ははっ…!紡からしたら、ここにいるやつだいたいそうだろ…?」
『朔間さん…どいてよ…急に呼び出したと思ったらなに?好きな子に意地悪しないといけない、小学生男子なの?』
零「俺がお前のこと好きぃ?…ねぇな」
『どこ見て言ってんの⁉︎最低!』
後ろから現れた朔間さんは向き合うと私の胸を見てから「ない」と言ってくるので頭に血がのぼる感覚が襲う。確かに、大きくはないけど、同世代にしては…と言ってもいいはず。いや、いいと思いたい。朔間さんはそのまま笑いながらガーデンテラスのソファーに座って私に前のソファーに座るように促してくるので、その指示に従って私も向かいのソファーに腰かける。
『凛月は無条件で褒めてくれるのに、朔間さんはいつもそうやって私をからかってバカにする!』
零「悪かったよっ、紡の反応が面白くてついな!
凛月と仲良くしてくれてんだな?アイツ、慣れ合いとか好きじゃない風にしてるが…紡には懐いてるみたいでよかった…これからもよろしく頼むわ」
『頼むわって…まぁ…凛月は”朔間凛月”で朔間さんは”朔間零”だしねぇ〜頼まれなくても2人が仲良くしてくれるならそれぞれと仲良くしますよ〜…』
零「俺とも仲良くしてくれんのか…はははっ☆紡の方が俺のこと好きなんじゃねぇの?」
『え〜…ないなぁ…それなら凛月の方がタイプ』
零「あ?聞き捨てならないなぁ…俺の方が付き合いなげぇだろ」
『…付き合いの長さで好き嫌い決めてない…っていうかそんな話をするために呼んだの…?じゃあレオたちのところに戻らないと…』
立ち上がろうとすると、朔間さんは「待て」とひところ声を発する。その声は魔法でもかかっていたかのように私の体の動きを止める。
「座れ」というとまた身体がその声に従ってしまう。
朔間さんは下をみていた頭を上げて私を真剣な目で見つめる。
『…な…に…?急に怖い顔して』
零「『Knights』だったか…?協力するのはいいけどなぁ…お前は表に出ない方がいいと思うぞ」
『え…?なにそれ』
零「ドリフェスの売り子してただろ?学院の生徒にも顔が知られる、学外もそうだ、特に『Knights』は学校の外にファンが多いって聞いた。学校内のファンなら多少何かあっても手が出せるが、外はちげぇぞ…」
『ちゃんと言ってよ…なにが言いたいの?外にファンがいるっていいことじゃないの?』
零「俺が言いたいのは、外からの攻撃だとお前を守ってやれないって話をしてんだ
女の嫉妬は陰湿だ、俺らが見えないところでお前を傷つける奴が出てくるかもしれない。学校内での出来事なら学院がどうにかするかもしれねぇが…、外は違う。だから、あまりお前は表仕事をするべきじゃないって言ってんだ」
朔間さんは真剣な目で私を見続けてくるので私は動くこともできずただ朔間さんの目を見つめ返すことしかできなかった…。
零「それに、なんて言ったか…瀬名?とかいう奴がいるだろ、元モデルで過激なファンも多いって聞いた。『Knights』のファンだけが敵じゃないぞ…」
『敵…?朔間さんは『Knights』のファンも、泉のファンも…私の敵だっていうの…?』
零「…悪いけど、そう思った方がいいって言ってんだ」
『……信じられない‼︎『Knights』は…『Knights』のファンはそんなのじゃない…!朔間さんのバカ!アホ!イケメン!美声!』
零「相変わらずお前悪口下手くそ」
『あああ〜〜うるさいな!バイバイ!そんな話聞きたくなかった!』
ソファーから立ち上がり、テラスの外へと駆け出していく。後ろにいる朔間さんがどんな表情をしているかなんてわからないけど…
私はただただ『Knights』をダメ出しされてしまった…そう感じて出てきてしまった…朔間さんのその言葉は私の心に重くのしかかってしまった。
それでも、私は『Knights』も『Knights』のファンの事も好きでいたい。そのどちらにも負の感情を持って関わる事はしたくない…、私は『Knights』の1人でありたい。だから、『Knights』の仲間も『Knights』のファンのことも好きでありたいし、笑顔にしたい…
レオが言っていた『アイドル』のようにーーー。
朔間さんの言葉が怖くて、朔間さんからひたすら離れていく……
目的の場所なんてなくて…ただひたすら学校の中を走り回っていた体力も底をつきそうな頃、足が絡まって中庭の低木に突っ込んでしまう…
私は、痛みと同時に柔らかさを感じたーー。
忠告
『痛くない…?柔らかい…?』
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