追憶*壊れたオルゴール
NameChange
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『Knights』のプロデューサーになって数週間ー。
私なりにプロデュースについて学ぶ日々が続いている。『Knights』は優美かつ華麗な騎士道を重んじたユニットをコンセプトに、その高い個々人の力を行使してファンの望むパフォーマンスを届ける…、をもとにステージや衣装もこだわりにこだわり抜いたものを提供していく。
その高い志はレオの『チェス』への愛を物語っていると言っても遜色はない。私たちもそれを乱さないように従う。王様に忠実な騎士のように…。
斎宮「夜永、『Valkyrie』の曲をおいて他のユニットのデザイン画を作成なんていい御身分だね。さすが、女王陛下ってところかね?」
『うげっ…宗くん…だってレオが…今度のドリフェスの衣装デザインしてこいって…持ってたら泉がズタボロにダメ出しして悔しくて…』
斎宮「……はぁ…見せてみろ…」
『うぅ〜…お師さん〜〜…』
斎宮「その呼び方はやめろ、影片を思い出す…これが終わったら『Valkyrie』の打ち合わせだからな。」
『曲はね!出来てるんだよ!詞は宗くんとの打ち合わせで修正するだけ!』
斎宮「…ならいいが…、ここおかしいぞ。直せ」
『直せって…ヒントとかないのっ?』
そう言って、私が書いたデザイン画を指差して指摘している彼は、斎宮宗。現在学院のトップユニット『Valkyrie』のリーダーで1年の頃から依頼で関わることも多く仲のいい友人…?の1人だ。最近では『五奇人』と持て囃されている人物の1人でもある…。
彼は、『五奇人』に関して何も触れはしないが『五奇人』はなんだかその関連で仲良くしているようで…、たまに朔間さん担がれて関わることもあるわけだがそれもあって宗くんとは関わりが多い…宗くんは泉にも負けるとも劣らないツンデレさんで…今も文句を言いつつデザイン画にアドバイスをくれるし、手芸部の部室にこんなことで入り浸っても文句は言わない。
『不思議だね…、宗くんと関わること増えて…?迷惑じゃない…⁇』
斎宮「迷惑だな」
『えぇ〜とか言ってぇ〜素直じゃないなぁ〜』
斎宮「…うるさいぞ…まぁ、お前が曲を作れば文句言わん。ついでに話しに来た月永を持ち帰ってくれる。ある意味助かってはいるのだよ」
『持ち帰るって…』
斎宮「それに、僕の芸術を理解してその楽曲をかけるのはお前くらいだ…」
宗くんは「ふん」と鼻で笑うと、修正したデザイン画を見てそれで大丈夫と言う顔で紙を返して来た。それを、『Knights』用のファイルに入れて代わりに『Valkyrie』の新曲の楽譜と打ち合わせのノートを取り出す。
『じゃあやりますかっ!』
斎宮「まったく…時間がかかりすぎなのだよ」
『宗くんがなんだかんだ甘やかし上手なのが悪い』
斎宮「なんだと?…曲が適当だったら許さんぞ」
冗談を言い合って2人で笑い合った夕暮れの出来事だった。
打ち合わせは順調に進み、あとは歌詞の合わないところや一部分の音の調整を行えば、問題ないというお言葉を頂いたので一度持ち帰って次は完成形を持っていくことを約束して学校を後にした。
あれから数日、『Knights』が出演するドリフェスの手伝いをするために夢ノ咲学院に休日出勤をしていた。
朝からレオを引っ張って来るのに一苦労して、泉に曲のことで打ち合わせがあって、合わせするつもりが凛月が不在でそれを探し回る事になってしまった。
3人をやっと揃えて一息つくと椅子に座っていた泉が話しかける
瀬名「まさか、女王様が縫製めっきりだとは思わなかったぁ〜…斎宮がれおくんの知り合いで助かったよねぇ」
月永「あははっ☆紡は縫い物まったくだもんな!衣装はこんなにいいのにシュウのおかげで形になってよかったなっ!」
『ひどい言われよう…だいたい宗くんには私が頼んだの…すごい呆れられた…』
凛月「でもいいデザインだよっ♪着心地もいいし…さすが女王様だね?」
『凛月〜!ありがとう〜!よしよししてあげよう〜!』
凛月「よしよし、より血をくれるとこれから頑張れるんだけど?」
月永「リッツ!ダメだダメだ!よしよしもダメだ!」
レオは私と凛月の間に割って入る。ガルルルと凛月に威嚇してると泉が大きくため息をつく。私は椅子から立ち上がって楽屋の扉へ向かう。
瀬名「売り子…だっけ?本当にするのぉ?」
『一応、プロデューサー?だからさ。あと手伝えるのこのくらいだしさ…』
瀬名「そう…なにかったらすぐ呼ぶんだよぉ?」
『うんっ!ありがとう!じゃあ行ってくるね!』
そう言って楽屋から飛び出して会場の周りに出ている物販や売店の手伝いをする。
手伝っている間に朔間さんや英智くん…斑に敬人などアイドル科の友人が挨拶してくれたし、『Knights』のファンの人を真近で見ることが出来た。
ファンの人達はこれから始まるライブに心踊らせて目を輝かせていたーーー。
これがレオの言っていたアイドルなんだ…私もその夢に近づけたことに心を躍らせていた。
プロデューサーとしてできること
『ハマっちゃいそう…』
→