ジャッジ!白と黒のデュエル
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『デュエル』の詳細はいたってシンプル
『Knights』が指名した一つの『ユニット』との真っ向勝負。
今回は『Knights』と『Trickstar』ということになる。
まず最初にそれぞれの『ユニット』で顔見せとしてパフォーマンスを行う。
そのあとが本当の対決、それぞれの『ユニット』がそれぞれの戦略で何人かずつ代表者を舞台にあげていく。その代表者同士で、パフォーマンスを行い決闘する。
勝敗はドリフェスと同じく、観客のサイリウムの点灯数で決まる。
投票結果によって、勝者は舞台に残り敗者は舞台を去る。そして、勝者は次の代表者と戦い、また勝敗を決める。この繰り返しで最終的に最後のメンバー『王』を打ち倒した方の『ユニット』が勝利となる。
つまり、対決の際に誰をどのタイミングで何人出すのかが鍵となる…
もちろん、たった一人のパターンもあれば『王』以外を残して全員のパターンもある…『Trickstar』の出方をこちらは知らないし逆も然りだ…。
遊木「『デュエル』スタート!僕たち『Trickstar』と宿敵『Knights』のどっちが優れた『ユニット』なのか、白黒つけましょうっ♪」
『真くん…言うねぇ♪』
考えを遮るように真くんの開催宣言が行われる。
ここ数週間、ずっと考えていたのだが、彼が居なくなってから強豪の名をそのままにしていた『Knights』はなんとなく利害と言う言葉だけで繋ぎとめていた。それでも、こうやって肩を並べて笑い合って歌い…踊れているのは、私なんかじゃなくて…きっとあんずちゃんのおかげなのかもしれない…。
利害の一致に甘んじていた私に正しい『Knights』の姿を見せてくれたのはあんずちゃんとワガママな新入りのおかげ…
そう思って笑っていると袖にいたはずの司くんがこちらに声をかける
朱桜「お姉様!見ていてください!
この『デュエル』で……。私たちは輝きを、夢を取り戻すことができそうです!目的のために手をとりあい、宿敵を打倒する…
この結束を…いいえ、"idol"として開花した『Knights』を…!
我らは、再び『Knights』となる姿を見届けてください!」
『…へ…ぁ』
鳴上「ご機嫌ねェ、司ちゃん。でも、あなたの出番はまだ先だから引っこんで?」
『ナルちゃん…』
鳴上「大丈夫よっ♪作戦通り、最初にアタシが敵戦力を削ってあげる♪アタシたち『Knights』には最高の女王陛下がいるけど。けど、この『デュエル』においては、『Knights』の女王はアタシ……鳴上嵐よォ♪
跪きなさい!歓喜の声をあげなさい!アタシが女王よ、ひれ伏しなさい!あはははは☆」
『ナルちゃんのテンション感が…すごい…』
鳴上「アタシを『女王』の役に任じてくれるなんてね、さすが女王様わかってるわァ、ステキな采配をしてくれるじゃない!
欲を言えば、ほんとに『女王』っぽいゴージャス&ラブリーなデザインの衣装で登場したかったんだけどねェ?」
『『ユニット』衣装の統一感は鉄則でしょ?そこに大きく差を出すことはできません…あぁ、でも司くん杖あるっけ?』
朱桜「はい♪あんずお姉さまが”stick”を用意してくださいましたので、これで我慢してください。」
『少しはそれっぽくなるでしょ?』
ナルちゃんは少し唸ってから納得して杖を受け取った。『Knights』は独断専行…と言うよりは自由気ままな人間が私含めて多い…。ひとりひとりに高い能力があって、それぞれが優秀。ナルちゃんも泉も凛月も…。その個人の力で勝利をおさめてきた。それでも、これからは結束についても学んでいった方がいいのかもしれない…。
彼が不在の間、私は指揮をとるわけでもなく自由にさせてきてしまったけれど、本物の強敵を倒すためには誰かが舵を取らないといけない…、ここ数ヶ月に本当に感じていたことだった。
それはナルちゃんも同じ気持ちだったようで…同じようなことを話して彼はステージへと上がっていく…、上がる際に私の頭に触って「女王様の名前借りてくわよォ♪」といって今度こそ上がっていった。
鳴上「さぁさぁ、アタシの相手は誰かしら?かわいがってあげる……☆」
遊木「よぉし、ここまでは想定どおり!」
明星「こっちも、作戦どおり行くぞっ☆」
衣更「はいよ〜。『Knights』の特性が個々人の圧倒的実力なら、俺たち『Trickstar』の特性は結束力だ!」
氷鷹「そのとおりだ。最初から、全員で、全力で仕掛けるぞ!」
『…へ?』
あんず「紡先輩!驚きました?これが『Trickstar』です!」
『…あっはは…やられたなぁ…全員か…』
あんず「どうですか…!」
『『Trickstar』らしいいい戦法だと思う』
売り子から戻ってきたあんずちゃんが私の横にやってきて微笑む。本当にこの転校生はすごい采配を持っている…。
ナルちゃんは笑って挑発しているけど、そこに泉も割り込む。
一人じゃ無理…と入ってくるが…普段はそんなことしないのに真くんがいるからか…それとも…
瀬名「俺も出る。二対四なら、まぁ勝ち目もあるでしょ。その程度の実力差はあるからねぇ、ちょうどいいハンデだし
俺の足を引っぱらないでよねぇ、なるくん?」
『あんずちゃん…?』
あんず「はい?」
『うちの騎士達、負けず嫌いだからさぁ…負けたくないって…』
あんず「頼もしい…ですね」
『うん…頼もしくっておいていかれた気分…』
日差しがあるから、凛月はパスしたけれど…それでも『Knights』のいつもやらない『デュエル』の形式に見ていると霊感(インスピレーション)が溢れてくる…ウズウズしているとあんずちゃんがメモ帳とペンを持ってきて渡してくれる…
『ありがと…でも、書いていいのかな…ずっと見ていたい…』
あんず「…紡先輩…」
『『デュエル』なんて最初は…嫌だったけど、やってよかった…』
あんず「ほんと…ですか?」
『うん…よかった…ありがとうあんずちゃん…
一緒に『デュエル』を作れてよかった…。相手が『Trickstar』でよかった…。
『Knights』のみんなが、メンバーでよかった…。私やっぱり『Knights』が大好きだっ☆』
あんず「私も!先輩と一緒にライブが作れて嬉しかったです!」
あんずちゃんは横に座る私のことをひしっと抱き締めてくれた。その力は強くて暖かくてきっとその見えない顔は嬉しさと感動の混じった可愛い顔していることだろう…。
それでも私は『デュエル』のステージから目を話すことは出来なかった。
Checkmate Knights
『勝敗なんてつけなくてもいいーー』
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