ジャッジ!白と黒のデュエル
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明星「お〜い、サリ〜☆紡ちゃん先輩!見て見てっ、『デュエル』専用衣装の第一号が完成したぞ!さっそく着てみたっ、どうどう?似合ってる〜?」
鳴上「あん、動かないでスバルちゃん。まだ縫製が甘いんだから、生地が破けてバラバラになっちゃうわよォ?」
そういって現われたのは、『デュエル』の専用衣装を身に纏ったスバルくんと裁縫セットを持ったナルちゃんだった。『デュエル』開戦まであと少しついに専用衣装の第一号が完成したようだ。
『いいじゃんナルちゃん…もっと見せて?いいねぇ…似合ってるよ!スバルくん!』
明星「あははっ☆ありがとう紡ちゃん先輩!あんずは衣装を頑丈につくってくれるから、ちょっと動いても……おわっ?ビリっていった⁉︎」
鳴上「ほらもう、言わんこっちゃない……。新衣装が嬉しいのはわかるけど、その元気は『デュエル』本番まで取っておきなさいねェ?」
衣更「ほんとっ、スバルと嵐は、誰に対しても屈託がないよな〜。ほんと、他の連中は協調性がなくて困るよ」
『私も協調性ないメンバーの一人か…』
衣更「先輩とあんずはまた別枠ですよっ!あっはは…」
衣更くんが苦笑いしているなかで、スバルくんの衣装の破れた部分をナルちゃんがとめなおしていく。「手伝う?」というとナルちゃんが苦笑いして「紡ちゃんは針触っちゃダメよォ」と言うので固まってしまった…
苦手だけど、全く出来ないわけでは…いやこれ以上はいわないでおこう…
明星「おや?サリ〜、この『Knights』のえっと………オカマさんと知りあいだっけ?」
衣更「オカマさんて……。いや同じクラスだもん、俺」
鳴上「うふふ。どっちかっていうと、真緒ちゃんは『Knights』のほうにクラスメイトがおおいわよねェ〜♪」
『たしかに、凛月もB組だよね?』
衣更「そうなんですよ♪っていうか、嵐は『ちゃん』付けで呼ぶなよ、子供あつかいされてるみたいで変な感じだ。それと、衣装合わせ…スバルは暴れるから、服着せるの大変だっただろ〜」
鳴上「そうねェ、スバルちゃんは『お子ちゃま』っぽいわよねェ。でもアタシは嫌いじゃないわよ、元気な男の子は世界の宝だわァ♪」
明星「えっと、あんまりベタベタ触んないで〜?」
ナルちゃんがクネクネしながらスバルくんを触っているとスバルくんは嫌がって着替えて北斗くんと練習します〜と言って逃げていってしまった。
会場の設営にポスターに宣伝関連…専用衣装の作成…下準備はほとんど完了といったところだろう。
『衣装もねぇ…私が手伝ってあげれればいいんだけど…足手まといになってしまうし…』
鳴上「そうねェ♪女王様は縫製に関しては本当足手まといだから…♪」
『ぐぬぬ…』
鳴上「でも『デュエル』って久しく開催されてなかったから、昔の衣装を使い回すこともできなくって…新しいの、つくらなくっちゃいけないのが手間だけど
いちおうアタシたち『Knights』は、通常の『ユニット』専用衣装もチェスの駒をイメージして仕立てられてるし
さいあく、『デュエル』専用衣装は『Trickstar』のぶんだけ仕上がればいいんだけどねェ?」
『え〜せっかくデザインしたんだから『Knights』の衣装も見たいよ〜』
鳴上「手伝えない子はワガママ言わないのっ!とりあえず、あんずちゃんが『Trickstar』のぶんだけ衣装の縫製をしてくれてるわァ
余裕があれば、アタシたちのぶんも用意してくれるみたい」
あんず「紡先輩のデザイン通りの完璧な衣装を仕上げてみせますっ!」
あんずちゃんは私の両手を握りキラキラした目でこちらを見る。ナルちゃんがそれを遮るように私とあんずちゃんの間に入る。ナルちゃんが裁縫もできるから「手伝うわよォ」というとあんずちゃんは首を左右に振って「練習に集中して」といって断った。
『できた子だねっ…『Knights』にも見習わせたい…』
鳴上「紡ちゃんもこの裁縫能力をあげたいわぁ…」
『はい…』
鳴上「それじゃあ、お言葉に甘えて他のみんなと一緒にあらためて打合せしましょ。」
衣更「おう♪じゃあ衣装のほうは任せるぞ、あんず……と?」
凛月「すう、すう……♪」
『…え?』
真緒くんの視線の先には、私の膝の上に頭を置いてスヤスヤ寝ている凛月の姿だった。
真緒くんは眉間に少ししわ寄せて凛月の前にしゃがみこむ
衣更「おい凛月、なんで紡先輩の膝枕で寝てる?邪魔だろ、ていうか場合によってはセクハラだぞ……?」
『気にしないで?作業中のあんずちゃんにされるより全然マシだから』
鳴上「うふふ、あんずちゃんにもすっかり懐いちゃってねェ?女王様は邪魔にならないように配慮してるのよっ」
衣更「そっか、凛月が俺以外のやつに懐くのは珍しいな……。あんずの人徳だな…でも紡先輩、邪魔でしょ?ほら起きろ、打合せするぞ〜?」
真緒くんたちがそんな会話をしている間にあんずちゃんが声をかけてきて衣装のチェックをお願いされたので確認をする。ほつれている部分と縫い目の乱れを指摘していると会話を聞いていたあんずちゃんが動揺して、その拍子に仮止めされていた針が私の指を刺す。
『…って…あぁ…』
あんず「先輩!すみません…!絆創膏を…」
凛月「あ〜、いいにおいがすると思ったら……はんむ♪」
『…っひゃ…』
衣更「うわっ?やめろ凛月、紡先輩の指を舐めるな!」
凛月「んぐんぐ……。女王様の血だぁ♪痛いの嫌だって言って飲ませてくれないんだよねぇ…久しぶりに、おいしい血が吸えた♪」
凛月はあろうことか、血が出た私の指を加えてジュルっと血を吸った。その柔らかくも暖かい舌の感覚に鳥肌がおさえられなかった…。「離して」っと小さい声で訴えても凛月はニンマリと笑って無視する。
凛月「ふふふ、目が覚めてきたよ〜、ちょっとはレッスンがんばろっかな♪」
鳴上「その前に、女王様の手当よ!傷が残ったら大変だわァ、救急箱救急箱…」
『あぁ…あっちの棚に』
凛月「舐めときゃ大丈夫、唾液に殺菌作用がある…あ〜ん♪」
『やだぁ…!痛い!』
瀬名「遅いと思ったら何してんの?」
『助けて!泉!』
瀬名「……!こら、くまくん!女王様に迷惑かけないの!」
凛月「うげぇ…セッちゃん、さっきまで”ゆうくん”に夢中だったじゃん…」
泉がきて助けを求めると凛月を引き剥がしてくれて、すかさず救急箱を手に持ったナルちゃんが消毒と包帯を巻いてくれた。巻き終わった指を見てナルちゃんが「痛いの痛いの、飛んでけ〜♪」と魔法をかけてくれたので「ありがとう」と伝えるとにこりと笑いかけてくれた。
『デュエル』が決まった当初はどうなるか不安だったけれど、なんとなくアットホームな空間になっていると感じていた。それもこれも私を含め、みんなを自由にさせてくれているあんずちゃんのおかげ…?なのかな…
その張本人であるあんずちゃんが申し訳なさそうにこちらを見るので包帯の巻かれた手を見せて大丈夫とアピールすれば彼女は暖かい目で微笑んでくれた。
『ほら、みんな!『合同練習』再開するよ!』
アットホームな空間
『新曲も順調!向かうとこ敵なし!』
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