ジャッジ!白と黒のデュエル
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『デュエル』を目前にした昼休みーーー
朱桜司は憤りを感じていた。…というのも『Knights』の新曲を受けとったものの『合同練習』があり、新曲の練習に時間をあてていないのだ。本当ならば、歌は何回も合わせて完成度を高めておきたいところなのだが…、
『合同練習』の際、瀬名にそのことについて聞けば「いつも直前で合わせるからあんまり気にしないでいいんじゃない?」と言って遊木真の元へと走っていった。
それでも、新入りの朱桜司としては加入して初めてのライブで使用する新曲に心踊っていた。それは歌やダンスの練習を含めて披露するまでの過程を込みで楽しみにしていた…
朱桜「…なのに、ほぼぶっつけ本番と言われる状態なんて…、個人主義だから…なのでしょうか…」
『…というより。王さまがいた時からだからみんなそれで慣れてるんじゃないかな〜?』
朱桜「うわぁっ!お…お姉さま…!お、驚かせないでください…」
『いやぁ…、可愛い後輩の悲しみの声が聞こえた気がして…』
朱桜「…というよりガーデンテラスで作曲なさってたのですね?」
朱桜の視線にはガーデンテラスのソファーに白い紙が疎らに置かれており、『Knights』の溜まり場でもよく見る光景が広がっていた。
きっと、いつものように作曲をしていたところに偶然自分がいた…というだけなのだろう、と朱桜はため息をついた。
『それで?新入りは何がご不満なの?女王陛下にいってみなさい!』
朱桜「…えっと…せっかくお姉さまから素敵な曲をいただいたので、先輩方と練習をいっぱいして”performance”を磨いてから披露するもの…、と思ってたのですが…」
『ぶっつけ本番みたいで嫌だなって感じ?』
朱桜「はい…もっと皆さんと”lesson”をできると…」
紡はすこし考えるポーズをしてからポンっと手を叩くと、すぐに携帯を取り出し何かを打ち込んでいく。朱桜はそれはぼーっと眺めていると、終わったのか携帯をしまう。
『レッスンしよう!新入りの願いを叶えてあげる』
朱桜「ということは…」
『放課後にはなるけどね…?ナルちゃんと泉はくるから、凛月は一緒に探しに行こうか♪』
朱桜「…はいっ!」
『じゃあまた放課後にね』
朱桜「ありがとうございます!お姉様!」
朱桜はそういうと軽い足取りでガーデンテラスから離れていった。紡は朱桜の座っていたテーブルを見てからため息を零す。
『そりゃぁ…こんなにパフェ食べてたら声かけるよ…見つかったら泉に怒られるじゃん…』
そこには三つほど並んだパフェグラスが置いてあり、それをそのままにしておくわけにもいかず…いそいそと返却口に返しにいくのであった…
*放課後*
授業が終わると、司くんが息を切らして三年生の教室の扉を開ける。
朱桜「紡お姉さま!授業お疲れ様です…!お迎えにあがりました!」
瀬名「ちょっとぉ…俺にも挨拶でしょ?」
朱桜「…あぁっ!瀬名先輩!お疲れ様です!」
瀬名「はい、お疲れぇ〜♪ってか、あんたでしょ?放課後のレッスンなんて…しかも女王命令で全員集合なんてさぁ…」
『女王命令なんだから、私のせいでしょ?』
司くんに呼ばれ教室の扉のところへ向かえば司くんと泉が話していた。いつもはレッスンに関して文句は言わない泉なのだが今回は『合同練習』に並々ならぬ執着しているためご不満を私ではなく新入りである司くんに漏らしているようだ
瀬名「でも言い始めたのはこのクソガキでしょぉ〜?ほんとチョ〜うざぁい!」
朱桜「わわわっ!瀬名先輩やめてください!」
『はいはい、新入りをいじめないの!泉は先に行くでしょ?私は凛月探してくるけど』
瀬名「じゃあ、くまくんが来るまで『合同練習』に顔だして…♪」
『残念だけど、協議の結果『Trickstar』は『Trickstar』で練習があるから本日はお互い『ユニット』練習の日です』
瀬名「はぁ?ゆうくんに会えないなんて…」
そういうと、泉は自分の荷物を持ってトボトボと歩き出す。「先に行くの?」と聞くと片手をあげて去っていった。
司くんがこっちを見て不思議そうにしているので「先に行ってるって」と伝えるとぱぁっと明るくなる。
朱桜「では!瀬名先輩も”lesson”に参加してくださるのですね!」
『そうだよ、じゃあ凛月を探しに行こうか司くん』
朱桜「はい♪お姉さま!」
司くんと私は教室を出ていく。凛月がお昼寝しているであろう場所を教室から中庭,ガーデンテラスまで点々とまわったが、見つからないと思っていったら先ほどわかれた泉から電話がきていた。かけ直さなければ、と思って画面をひらくと着信画面に切り替わる
『…おわわっ!』
朱桜「お姉さま!…っと」
『ありがとう…も、もしもし泉?』
瀬名「”何してんの?お転婆”」
『びっくりしただけだよ!それで何かご用だった?』
瀬名「”あんたらが探してる人ここにいるよぉ?”」
『凛月、音楽室にいたの?…無駄足だったなぁ…了解。ナルちゃんもいる?』
瀬名「”うん、いるよぉ。くまくんを揺すって遊んでる”」
『遊んでるって…わかった、司くんと向かうね』
瀬名「”りょ〜かい”」
『じゃ、あとで』
そういって通話を切って、司くんに通話の内容を伝えると司くんは私の腕をとって「早く行きましょう!」と輝いた笑顔のまま私を引っ張る。その姿はいつもの紳士的な司くんではなく高校一年生の朱桜司くんだったーーー。
後輩のご希望
「急いでください!お姉さま!」
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