ジャッジ!白と黒のデュエル
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昼休みを終えて、待ちに待っていない放課後が訪れた。
泉に言われて、席を立ち『Knights』の溜まり場…もとい、セナハウスに訪れた。
中には、凛月がスヤスヤと眠っており、泉と顔を合わせてため息をつく。ナルちゃんはまだ来ていないようでナルちゃんが来るまで…いや、問題児の新入りが来るまでは各々の時間を過ごすことになった。
瀬名「それにしても、本当にいいのぉ?『デュエル』やるなっていったの、女王様でしょぉ?」
『電話でも言ったけど、一度受けたものは断らないの…まぁ、新曲もできそうだし♪新入りのワガママをうまく利用していくのもいいんじゃないかなって♪』
瀬名「え…新曲できるの…?」
『はい?私、これでも作曲家だよ?ちゃんと『Knights』の曲も書いてますけど』
瀬名「そう…やるじゃん?じゃあま…受けてたってやるけどぉ〜♪」
『泉の場合は『ゆうくん』でしょ?迷惑かけたら…ほんとに顔面に紅葉つけてやるんだからね…』
瀬名「はぁ⁉︎モデルの顔に何しようと思ってんの?チョ〜うざぁい」
泉は心配してくれるみたいだけど、正直泉が思っているほど重くは受け止めていないのだ。当時『デュエル』を毎月のようにやっていたあの時と今の状況は違う。だからこそ、しぶしぶではあれど承諾はした。あんずちゃんの成長を見れるっていうのもまた楽しみの一つではある。
まぁ新入りの暴走に関しては良しとはできないけど…、それは泉もナルちゃんも同じだろう…とりあえずは、司くんの想いっていうのを聞いてみないことにはどうこうすることもない、と私は思う。
鳴上「あらあら、先輩方はお早いご到着ねェ〜」
『ナルちゃん、お疲れ〜♪凛月が一番乗りだったよ』
鳴上「あら!凛月ちゃんったらいないと思ったらもうここにいたのねェ…女王様の呼び出しだったら素直に来るのねェ…」
『状況を理解してるかはわからないけどねぇ…まぁ…主役はこれからご登場だから…』
ナルちゃんもパイプ椅子に座り、やっと新入りを残して『Knights』が勢揃いしたわけだが…、どうして新入りが一番遅いのか不明だがその理由はすぐわかることとなった。
朱桜「『Knights』の皆さま!Good Evening♪
遅くなって、申し訳ありません。あんずお姉さま……『Producer』を、おつれしましたよ
ふふ。紡お姉さまもいますし、これで『デュエル』は、我ら『Knights』の勝利で間違いありませんね♪」
『……………』
瀬名「………」
鳴上「………」
凛月「………」
元気に流暢な夕方の挨拶をかます新入りに無言の先輩たち。司くんの後ろにいるあんずちゃんの顔が引きつっているのが見える。
司くんは先輩たちの雰囲気を空気読めない性格を駆使して話し出す。
朱桜「おや、お返事がありませんね。どうしたのですか皆さん、『Producer』に対して失礼でしょう?
まったく、Mannerのよろしくない先輩がたです!」
鳴上「ん〜。ていうか司ちゃんさぁ……?」
『マナーがなってないのはどっちなのかな…?元気よく、かつ流暢な英語でご挨拶するのはいいけど…』
鳴上「その前に、何かアタシたちに言っておくべきことがあるんじゃないのォ?女王様はご立腹よォ」
朱桜「そうなのですか⁉︎紡お姉さま…司は何かお姉さまにご迷惑を…?」
『えぇえ…無自覚…』
朱桜「あぁ、申し訳ありません!差し入れのお茶など、用意するのを失念しておりましたねっ?」
鳴上「本気で言ってるとしたら、たいしたド天然よねェ………。あんたって、どこまで計算なのかしらァ?」
『いや…本物のド天然だと思うけど…』
司くんのド天然ぶりにナルちゃんと呆れて眺めていると、泉が私の肩に手を置いて前にでる。
瀬名「か〜さくん、こっちにおいで♪」
朱桜「おや、何でしょう瀬名先輩。しかし前々からお願いしておりますが、私のことは『かさくん』ではなく『司』とお呼びください
ともあれ。そのような無邪気な笑顔の瀬名先輩に近づくのは危険であると、私は経験則から理解しております。ゆえに、遠慮いたします♪」
『一応学習してるあたり、天然と頭いいの両立してる子なのはわかる…』
瀬名「いいから、おいでってば。べつに、いじめたりしないからさぁ♪」
朱桜「ふむ。では信じましょう、何か御用でしょうか瀬名先輩?」
瀬名「このクソガキ、余計なことをしやがって!」
そういうと、泉は司くんの細い首を絞める。司くんは苦しいにも関わらずしっかりと反論していた、泉の「いじめないよぉ」は「いびってあげるよぉ」の変換ミスだと思う…。しっかり引っかかるあたり司くんの素直さが見て取れる。あんずちゃんが心配そうにこちらを見るので「いつものことだよ」と口パクで返すと苦笑いされてしまった。
瀬名「かさくん、どうして勝手に俺たちの予定を決めちゃってんの?新入りの、一年坊主の分際でさぁ?
『デュエル』とかさ……。久しぶりに聞いたよ、その黴の生えたような古臭いライブの名前をさぁ
めっきり開催されなくなって、俺も女王様も清々してたのにねぇ?」
『めっきり開催されなくなって悪かったな…、でも本当に勝手に予定いれてくれちゃってさ…、今さら「ナシにしてください」なんて言えない状況にしてくれちゃったそうだね?お客さんもしっかり呼び込んじゃったらしいねぇ…』
瀬名「ほんっと!どういう了見なわけ、チョ〜うざぁい!」
鳴上「まぁまぁ、そのへんで勘弁してあげて。ほんとに死んじゃうわよォ、暴力反対〜♪」
首を絞める泉にナルちゃんは声をかける。泉はしぶしぶと言った様子で手を離し、司くんは私の後ろに隠れ泉の盾にされる。仮にも私も怒っている側なのだが、信頼されていることを喜ぶべきか否か…
そんな様子を眺めているあんずちゃんの方を向くと先ほどと同じく苦笑いされてしまい…為す術もなく、騎士達のやりとりを見ているしかなかったーーーー
新入りの天然に頭痛がします
『あと目の前にいる騎士にもーーー』
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