MainStory〜第一部〜
NameChange
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
決勝戦ーーー。
『fine』の曲順は準決勝と同じで、真緒くんの相手は日々樹くん…
三奇人のひとりである日々樹くんは、学院向きの評価より一般の観客向きの評価は高い。才能は、三奇人と言われるだけある…『fine』の中でもずば抜けている。本気、を出すらしいが…、仮面の話は初知りだ。外した時に負けるのと…死ぬ、のか…
『演劇部はそんな業を背負ってるのか…』
零「そんなわけなかろ…そんなことじゃ死なんよ…」
日々樹「ふはは、解放感!お待ちかねのフルパワーです!Amazing☆けれど、私はまだ変身を二回残しています!この意味がわかりますか?」
『変身を…二回も…まじか…』
零「なんで紡ちゃんはそんな素直に受け止めるんじゃ…我輩ツッコミ疲れしちゃうんじゃけども…」
衣更「あんたが二回変身しても、こっちは百回でも一万回でも変身して追い抜いてやる!」
『すごいな真緒くん…!!ライブ中に成長する…‼︎』
零「紡ちゃん…、爺を労っておくれ…」
零さんがぼやいているが、私は真緒くんと日々樹くんの戦いに釘付けだ。もちろん、ふざけて見ている部分もあるが、本気で闘う日々樹くんは頻繁に見れるものではない。よく見ておこう…
北斗くんの相手は伏見くんだ。『fine』の中では、目立たない。もちろん、いい意味で…バランサーの役割を担っている。丁寧な物腰にその雰囲気もあって、本気を出すというイメージがこれまたわからない人物だ…どんなパフォーマンスをして、どうやって相手を、観客を魅了する人なのだろう…
伏見「身を粉にして、あなたを封殺します。主人がのびやかに活躍するために、邪魔になるものは…わたくしの責任で、きれいに排除しましょう♪
試しましょう、この対決で。どちらの忠誠心が、より強固なのか」
氷鷹「あぁ、そうだな。俺も、これまで放ったらかしにしていた自分の主人に、俺自身の心に……めいっぱい奉仕する、やりたいことに全力を尽くす
絶対に負けない。おまえも、観客たちもまとめて、楽しませてやる。それが俺のしたいことだ、やるべきことだ!自分自身の心に対する、最大の奉仕だ!」
『おぉ…気迫が凄まじい…大きな成長だね……おぉ』
零「紡ちゃん、メモ帳を取り出す…んじゃ…ないぞ…あぁ…」
私はメモ帳とペンを取り出して書き始める。零さんは頭を抱えてしまう。しかし、止まらない…歌詞はしゃがまなくても歩きながらでも舞台を見ながらでも書くことができる…
姫宮「こら奴隷〜、引き立て役が目立つんじゃないよ?おまえは、引っこんでろ。ボクが会長の出る幕もなくなるぐらい、圧倒的にこいつらを消しとばしてやる☆」
恐ろしい口調で話し出すのは姫宮桃李くん。
真くんの相手だ、真くんをボロクソに貶す。…ひどい物言いだけど、真くんは笑っている…。自信があるとは違うけど、いつもみたいに怯んでない…しゃんと立って真っ直ぐ前を見れている。姫宮くんの実力は1年生だからあまり詳しくないけど、天祥院くんのユニットにいる時点で実力または才能があるのは間違いない…
姫宮「何があっても、ぜんぶひっくり返してくれるに決まってるっ☆下品な山猿どもに、我ら生徒会の盤石なる帝国は決して覆せないよ〜っ!」
天祥院「ふふ。そのとおりだよ、かわいい桃李
さて。こうして今でもすこし不思議だよ、『Trickstar』の諸君。君たちと、こうしてステージで向き合っていることがね」
天祥院くんは『Trickstar』に向き合いながら話し出す。本当はいつか『Trickstar』をステージの上で迎える日が来ることを予想していた、とあの日『紅月』との勝負に勝利したのを見たときに、特別だと感じた。彼らの希望を、夢を取り込めれば自分は強くなれる…そう考えたらしい…。
『零さんよりよっぽど魔物だよね。天祥院くんって』
零「ひどい事を言うのう…、まぁ間違ってはおらんのう」
『でも、『Trickstar』の夢は飲み込めないよ…彼らの夢は天祥院くんには大きすぎるよ…ずっと1人の…孤独な皇帝陛下には、ね』
明星「あんたに勝って、証明する!そのために、ここまできたんだ!」
『あとは歌って踊って…いっぱい『Trickstar』の光を浴びるといいよ…皇帝陛下…』
天祥院「いいだろう、もはや言葉は無用だね。どちらの理想が正しいか……どちらの信念が強いのかは、神のみぞ知る
決着をつけよう、『Trickstar』
始めようか、僕たちのステージを
響かせよう、僕たちのアンサンブルを」
決戦の火蓋
『聞かせて、君たちのアンサンブルを』
→