MainStory〜第一部〜
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=セナハウス=
『Trickstar』に敗北した『Knights』はセナハウスへと戻っていた。
あんなに歯車が噛み合わない、情けないステージを行ったあとだ。明るくおしゃべりとはいかないだろう。
しかし、みんながここで大人しく座っている状況も長く続くとは限らない。
それに真緒くんが言った監禁話が学院の教師や生徒会の人間が聞いていたら処罰は免ないだろう…
先が思いやられる…いや、すでにこの状況すら思いやられるの中に入っている…
司「お姉様…このあと、私たちは…『Knights』はどうなるのでしょうか?」
『生徒会が聞いていれば、生徒会次第だけど…どうだろうね、処分がないかもしれないし、はたまた解散させられるかもしれない。』
Knights「!?」
私の言葉に『Knights』のメンバーは一斉にこっちを向く。眠たげにしていた凛月さえも起き上がってこっちを見るほどだったのか…
『だって、そうでしょ。他のユニットの人間に手を出して、あまつさえ拉致監禁なんて…』
鳴上「嘘…よね?紡ちゃんは、それを受け入れるの…?」
『解散って言われたら、まぁそれだけのことをしたんだなって…思うけど?』
瀬名「…っ…、何か言いたいなら言えば?」
『何言ってもいいの?そんな泣きそうな顔してる人にひどいこと言える女じゃないよ私』
瀬名「っは、優しい女は男にパンチなんてしないよ」
そう言って泉はひどい顔をしてこっちを見る。そんなに傷つくなら最初からしないでほしい。と思うが泉は考えもなくこんなことをする子ではない。付き合いが長いんだ、そのくらいわかる。
こんな時、彼ならなんていうんだろうか。反省してほしい。けど傷つけたい訳ではない…
みんなも不安そうな顔で私と泉のことを見る。私は一度深呼吸すると口をゆっくりと開く。
『大丈夫…解散させたりしないし。そう言われる可能性も低い…
『Knights』は学院内でも実力があるから、多少のおいたは許される、と思う。
ただイメージダウンは否めない。騎士の名前をもつユニットがこんな卑怯な真似をしたって噂が広がればイメージは必然的に悪くなる。
それを挽回していく必要はある。
これから、忙しくなるからね…、しっかり真摯的に務めを果たしなさい。』
司「はい!お姉様!」
鳴上「イメージアップの仕事をしっかりしていかないとねェ♪」
凛月「俺も、ちょっとは頑張るよ♪」
そう言ってみんな安堵の表情が浮かぶ、個人主義とは言えみんな『Knights』が嫌いなわけではなく、むしろ好きな方だと思う。
私だって『Knights』のことが好きだ。それに彼がいない間にこの『Knights』をなくすわけにはいかない。壊すなら彼が壊すべきだ…
私が壊すわけにはいかない…私の何を使ってでもこの『Knights』は解散させたりしないよ…
瀬名「紡…それからみんなも…一応、謝っとく。ごめんね」
凛月「ふふっ、セッちゃんが謝るなんて珍しいこともあるんだね♪」
鳴上「あらやだ、凛月ちゃんったら…♪泉ちゃんも反省してるのよ」
『笑ったら可哀想だよ2人とも…ふふふっ♪』
瀬名「あんたらねぇ!」
『とにかく、私たち『Knights』は一蓮托生、死するなら共にってユニットじゃないけど、剣を振るう時は背中を任せられる相手くらいではありたい…みんなもユニットなんだから1人が手負いになったら手を貸して共に歩こう』
4人はそういうと静かに頷いた。ユニットにはそれぞれのスタイルがある。利害関係で成り立ってるなら、その役目は最後まで果たそう。それに、いつかは利害では終わらないユニットになっていけばいい。前は見られなかった、そんな未来が今は見えている気がする。
レオは、今の『Knights』をどう思いますか。
あなたの作った『Knights』が、どうか良くなったと思える『Knights』になっていますように。
=講堂=
セナハウスを出て、準決勝が行われる講堂へと向かう。
決勝のみ講堂で行うものかと思ったらあんずちゃんの連絡を見て驚いた。どうせ、天祥院くんの体力の限界が近づいている事を考えて学院の配慮だろう。
どうやら緒戦の『流星隊』以降も『2wink』などの、零さんの息のかかったユニットが『fine』と戦いを続けたらしい、天祥院くんはこの時間までほとんどステージに立っている状況だろう…そりゃ。天祥院くんも自分の限界は知っているはずだ…だからこそのこの配慮ってことだろう…。
とにかく今は、講堂へと急いで準決勝を観戦するために走った…
『…っはぁ…はぁ…なんでセナハウス、こんなに講堂から遠いの…あれ?北斗くん…?』
氷鷹「夜永先輩…」
『中…入らないの…?』
そこにいたのは北斗くんで講堂のドアを静かに閉めていた。悲しくて、暗い顔をしている…。その顔には後悔という感情が見えるが…、言葉を選ぶのに時間がかかる…言語は不自由だ…伝えたいことがいっぱいあるとそれを表す言葉を見つけられない…
氷鷹「あぁ…俺は俺の道を行くために見てはいけない。そう思った…」
『道を行くために…、?』
氷鷹「あぁ…すまない。夜永先輩」
『待って…!』
私はほっておけず、北斗くんについて行く。迷惑かもしれないが、後輩がこんなに困っているのに放置できるほど厳しい先輩ではない。
ある程度関わってきた後輩だ。放っておく方が人としてひどいというものだ…。
隣を歩くと北斗くんは何も言わずに外へとでた。
氷鷹「先輩、暗く…なっていますね」
『うん…曇ってるのかな…星は見えないね…』
氷鷹「…俺はずっと、こんな薄暗がりの世界で生き行くしか…ないんでしょうか…?」
『…?』
氷鷹「あったかい輝きに近づき、触れることはないのでしょうか?」
『未練がましい、とか思ってる?』
氷鷹「…っ…はい」
『私は北斗くんが正しいとか間違ってるとか…言える権利はないし、わからない…けど、そんな暗がりもいつか晴れるよ…いつか光で満たされる…私はそう思うなぁ…』
北斗くんに笑いかけると、北斗くんは不思議な顔をしていた。
氷鷹「誰かに教えてほしいです…。この胸に渦巻く鬱屈を、消しとばす方法を…」
日々樹「北斗く〜ん♪私のことを呼びましたか?呼んでなくても即参上っ♪そうです、あなたの、あなた方の日々樹渉です…☆」
そういって急に現れたのは、日々樹くんだった。相変わらず、神出鬼没すぎて心臓が止まるかとおもった。私は北斗くんの腕を掴み、日々樹くんを見やる。北斗くんは慣れたものなのか冷静に返していく。
日々樹くんは、北斗くんの返答に対して「刺々しいですよ♪」といい薔薇を急に取り出す。どっから出したの…
日々樹「ノン、ノン!手品ではなく愛の魔法です!手渡した薔薇を、よくご覧なさい?」
『封筒に変わった…?』
氷鷹「なんですか、これ?ていうか、余計なことをせず普通に手渡してくれませんか?」
日々樹「馬鹿な!『普通』ではつまらないではありませんか!」
『いや、普通でいいんだよ…』
薔薇を封筒へと変えた日々樹くんは、冗談で自分が書いたラブレターだというと北斗くんは破ろうとすると「後悔しますよ!」と日々樹くんが珍しく早口で止める
『いったい、誰からの手紙なの…?』
日々樹「それは見てのお楽しみです♪楽しみは多い方がいい!そうは思いませんか北斗くん?」
悩める人々
『薔薇はどこへ消えたの…』
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