MainStory〜第一部〜
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凛月は、零さんに言って『Trickstar』に真くんの居場所を伝えて、それを知ってどうするかは『Trickstar』に決めさせる。対戦までに真くんを連れ戻せるか、それとも戻って来ずに『Knights』の不戦勝に持っていくか…
単純なスバルくんはもちろんそれに乗っかる。素直に感謝こそすれ今の凛月は「馬鹿だな〜」って思っている…そういう顔をしている
『私も探す…騎士が間違っていることをしているならそれを正すのが主の役目…場所ならあらかた見当がついてる…』
零「ふむ、緒戦が開始されるまで、もう間もないぞ」
明星「う〜む。そういう難しいこと、後先のことは考えない!
ウッキ〜が、俺の仲間がどこにいるのか教えて!朔間先輩!」
零さんは、微笑みながらスバルくんに居場所を教える。私の予想通りだ。『Knights』がこの『DDD』の期間に借りていた防音練習室にいる、おそらく。
『スバルくん!私先にいくね!もしかしたら、まだ泉がいるかもしれないから!』
明星「あぁ、うん!すぐ追いつくね!」
時間がない。時間切れの不戦敗これが痛い…まさか緒戦で『Knights』が現れるなんて誰が予想してたものか、『Trickstar』としても私としてもやりずらい相手だった。
走っていくときに『Knights』のみんながが少し悲しい顔をしていたけど、話し合いは後にしよう。全員揃ってから話しあうことにしよう…
=防音練習室=
『Knights』が借りている防音練習室の前にきたが何も聞こえないあたり誰もいない…?鍵はしまっているし、ドアを音を立てて叩く。
『真くん…?いる?いたら返事して!』
遊木「紡さんっ!紡さんなんだね!」
『よかった!!無事?怪我とかない?』
遊木「大丈夫だよ!外から鍵がかかってて…閉じ込められてるんだ…」
『とりあえず…盗聴器!盗聴器みたいなものない!?執着してるならどこかで真くんの声を聞いてるかも!』
遊木「えぇえ‼︎…と…盗聴器ぃ⁉︎さ…探してみるよ!」
『落ち着いて行動しt……うわぁっ‼︎』
真くんに指示を出していると誰かに肩を掴まれガチャっという音と共に真くんのいる防音練習室が開く。中に押し込まれ倒れかかったのを真くんが受け止めてくれる。
後ろを向くとそこにはーーーー
瀬名「なに、してんの…」
『い…泉…』
瀬名「だから、関係ないって言ったのに!なんであんたがここにいんの!」
『関係なくない!『Knights』も『Trickstar』も大切な友達だから…だから助けに来たの!こんなの間違ってるよ!泉!真くんを外に出して!』
瀬名「うるさい!…あんたにこんなことするつもりなかったけど、とりあえずここにいてよね…」
そういって泉はドアを閉めて鍵をかける。なんとか開けようとドアに走ったが間に合うことはなかった。
『泉!開けて!ねぇ…いい加減にしてよ!こら!ワカメ!馬鹿!あほ!ああ〜…、イケメン!美形!コラオイ!』
遊木「紡さん…最後の方怒ってないよ…?」
『…開けろよ…ばか…』
遊木「紡さん…いいんだよ…そんなに強く叩いたら怪我しちゃうよ?作曲する大切な手なんだから…」
遊木くんはドアを叩いて赤くなった私の手を取り背中をさすってくれた。暴走している泉には私の声は届かなかった。
それでも遊木くんがいるからなんとか、自我を保ててる…私は先輩なんだ…これでも先輩だからしっかりしないと…
『ごめんね。真くん…とりあえずさっき言った通り盗聴器とかないか探そう。方法があるかもしれない…』
遊木「うん!わかったよ…!」
防音練習室にある、ありとあらゆるものを探る。
盗聴器があれば、私たちの声を離れた泉に聞かせることができる。先ほどすぐに泉が来たことで確信へと変わった…。
きっとある、そしてそれがあれば方法はある。泉が入れ込んでる遊木くんと私を一緒に閉じ込めたのが運の尽きだよ、泉。
遊木「あったよ!紡さん!」
『よしよし!偉いぞ真くん…!』
真くんが、盗聴器を見つけてそれを隅っこに置いて逆の端に2人で座り込み話す。方法はこう…
防音練習室のマイクを使って大声で話す。可能性があれば盗聴器越しの泉だけでなく、外を通った誰かに聞こえる可能性もある。
泉がこっちに戻ってこないか掛け合って、もし聞き入れないようであれば、ペットボトルにタオルを巻いて壁に叩きつける。真くんの顔を壁にに叩きつけて顔をグチャグチャにしてるって嘘をついて…
きっとそんな嘘をつけば真くんが大好きな泉ならかけ戻ってくるに違いない…
『まさか…ゆうくんにそんな怖い愛情を注いでたなんて、我が友ながら怖いねぇ…』
遊木「なんとなく、慣れちゃいましたけどね…」
『ごめんね…出れたらしっかり叱ってもうちょっと控えるように言うから…』
遊木「紡さんのせいじゃないですよ…、できれば控えるじゃなくてやめてほしいですけど…」
『ん〜〜…止められそうにないなぁ…』
ほんとはあの綺麗な顔に一発お見舞いしてやめろ!って叱りたいけど、泉のファンに私が何をされるかわかったものじゃない。あの子は外面がよろしいから完全に私が悪者だ…。
とにかく、今は真くんを外に出して『DDD』の会場に向かわせてあげないと…きっとスバルくんが近くが来ているはずだ…
『さて…と、やろっか…きっとスバルくんが近くに来ているはずだから、もし泉と一緒だったらスバルくんを連れてとにかく外に出るんだよ?』
遊木「…紡さんは…?」
『私は泉を引き止めて追いかけないようにするから、流石に暴力はふるってこないと思うし…怪我させるようなことはしない…と思う…。とにかくスバルくんと一緒に『DDD』の会場に向かうこと。いいね?』
遊木「…うん!わかった、ありがとう紡さん!」
そう言うと真くんも立ち上がり、機材を触り始めたので、私は盗聴器がついているボトルをとってドア近くの壁の方へ置く。
準備ができたのか、真くんがOKサインをこちらに向ける。軽く頷いてからドアに耳を当てると微かに人の声が聞こえた。
スバルくんかな…?そんな感じの声だ…。
真くんに今度は私からOKサインを送る。真くんがコクリと頷き、一度深呼吸をしてから口にマイクを向ける
遊木「泉さん、聞こえてるっ?
さっさと、僕を解放して!でないと、こっちも手段は選ばない!
無理矢理にでも出て行ってやる!僕には、やるべきことがあるんだ!みんなと一緒に、またステージに立つためなら!僕は他のぜんぶを捨てたっていいんだ!」
話し出す真くんにいい調子と言うように首を上下にふる。泉なら、この意図を読み取ってくる…。外の様子を聞いてても動きがある気配はない…。
真くんにドアの隣においたペットボトルを指差す。真くんも頷いてマイクを持ってこちらに近づいてくるので私はドアから離れて真くんの近くでマイクを持ってやる。
遊木「扉を開けるつもりはない、みたいだね。あぁそうですか、わかりました!
後悔すんなよっ、僕はこの学院の誰よりもヘッポコな役立たずだけど!無力な、お人形なんかじゃない!
くたばる時は泉さんも道連れにしてやる!窮鼠、猫を噛むんだよ…!」
窮鼠猫を噛むを区切って言う人初めて見たな〜などと思っていると真くんはペットボトルを壁に叩きつけては音に合わせて唸り声をあげる…動きがあるまではこの繰り返しだ…真くんがガンガン壁にペットボトルをぶつけていく
遊木「ぼ、僕が何をしてるか、わかる?
泉さんが唯一……評価してる僕の『顔面』をね、部屋の壁にぶつけてるんだ!すっごい痛いけど!鼻とか顎の骨とか、歯とかが折れてもやめないよ!
僕の顔面を、グチャグチャにしてやる!どんな整形手術をしても、二度と元に戻らないぐらいに!」
すごいな、真くんが思った以上に演技派で驚いている…。すると、それを信じて止めようとしているスバルくんの声が聞こえて真くんが笑顔になる…
よかった計画通りにことをすすめられそうだ…
遊木「まさに、顔を潰す結果になっちゃったね〜♪
ひとの人生を好きにできると思うなよ、泉さん!僕は、あんたの弟でもお人形でもないんだ!
僕はもうアイドルじゃいられなくなるかもしれないけど、泉さんも道連れだ!死ぬまで賠償金を支払わせてやる、老後の面倒を見させてやる」
瀬名「そ…それはそれで理想的な生活だけどぉ…?やめて、ゆうくん!はやまらないで!」
遊木「もう遅い!堪忍袋の緒が切れた!ひとのことを、さんざん玩具にして!こっちは、とっくにプッツン切れてるんだよ……!」
真くんは引き続きペットボトルを壁にぶつけていく
泉は大きな声で真くんを制止する。
瀬名「ゆうくん⁉︎
やめて!わかった、話しあおう!俺が悪かったよぉ、だから考え直して!
い、いま手当てをしてあげる…!あぁ、なんてことだろう⁉︎
ゆ、ゆうくんの、きれいな顔が〜⁉︎」
ガチャガチャと扉を開ける音がして真くんとニヤリと笑い合う。するとガチャっと開いた扉の向こうで泉が唖然とした表情でこちらを見ていた。
脱出ミッション
『泉は私がいること忘れてるのか…ゆうくんの綺麗な顔が〜って吹き出すかと思った…』
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