MainStory〜第一部〜
NameChange
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
前座は終わった。
蓮巳くんはこの状況がわかったのか。零さんを睨みつけていた、そんな蓮巳くんを相変わらずの笑顔で返す零さん。
そうこうしてると葵兄弟が登場し、『UNDEAD』と『紅月』が一度舞台からはけていく。
『2wink』の紹介で『Trickstar』のみんなが登場する。
赤と青のジャケットのシンプルなスタイルで登場した『Trickstar』のみんなは、アイドルの笑顔を忘れずに、観客に手を振っていた。
『よかった、完成してたんだね』
最後までどうなるかと心配していたユニット衣装も装飾まで完璧で、完全に『Trickstar』の専用衣装がそこには存在していた。
そして、『2wink』が『Trickstar』のメンバーを紹介していく。
最後の、真くんが双子にイジられて会場が笑いに包まれる。それは『Trickstar』のアットホームな感じに包まれていた。
空気を変えて『2wink』は手を振り舞台から去っていった。
そうして『Trickstar』が決まった位置につく。
曲が始まる、曲間にファンサービスを行っては客席が湧き上がる。
まさに幸せの空間だった。私が見たドリフェスの中で一番笑顔で幸せで溢れていた。本来のあるべき姿のアイドルのライブだ。
何人ものアイドルが夢見ていた、夢見ているアイドルのライブがそこにはあったーー
明星「ありがとう〜みんなキラキラしてるよっ!」
みんなの笑顔が伝染して会場全体が笑顔になった。そんな力を持っているなんてすごいなスバルくん、本当に素晴らしい力を持った天才だ。アイドルになるべくしてなった存在、そんな存在に相乗効果のように『Trickstar』のみんなが持ち上がっていく。
それぞれのメインの曲が終わり
最後の曲が流れ始める
私の曲ーーーー。いや、『Trickstar』の新曲だ。
彼らは曲を完全に自分たちのものにしていた。自分たちを輝かせる曲はあくまで自分たちの武器だ。曲が輝くのではなく彼らが輝くための装飾に過ぎない。最初の彼らはそれをわかってなかった。
でも、今はそれがわかっている感じだ。
明星「みんな〜!今日は俺たちのライブにきてくれてありがとうっ、できれば末永く『Trickstar』を応援してねっ☆」
歌い終わってまず最初に明星くんが声を上げる。
撤収しようとするメンバーに北斗くんが声をかける。
結果発表は各ユニットのリーダーが結果を待つのだが、どうやら『Trickstar』のリーダーは決まっていないらしい。舞台上で話し合いを始めた。先ほどまであんなにキラキラしてたのにそういうところは本当に男子高校生と言ったところだ。
そうすると4人は舞台の最前列を見やるそこに居たのは
明星「おいでよ、転校生!舞台にあがってきて、俺たちのリーダーになってよ☆」
氷鷹「成る程、転校生か……、それはいいかもしれん、たまには良いことを言うな明星
『Trickstar』に所属するアイドルは全員が二年生で、肩を並べている。その頂点に、あるいは先頭に、転校生が立つ
その構図は、わかりやすく受け入れやすい
古来、船の先頭には女神像を飾り、海難を避けたと言う。転校生は、俺たちにとって『そういう存在』だ
勝利の女神だ。彼女がリーダーということで、俺も異存はない」
そういう北斗くんに続けて真緒くんも真くんも頷いた。
お願いされてしまったあんずちゃんは少し迷っていたが、前に出てスバルくんに舞台上から手を引かれて舞台へとあがった。
明星「みんなにも紹介するね〜!こいつが、俺たちの『プロデューサー』だよ☆
これまで『男性アイドルの育成』に特化していた夢ノ咲学院で、初めての試みとなる『プロデュース科』の第一号!
本当はもう1人先輩がいるんだけど
その人も含めて、俺たちを陰に日向に支えてくれた、功労者たちだよ!」
氷鷹「うむ。先輩のサポートもあってだが、彼女がいたから、俺たちはここまで高く駆けあがることができた
俺たちが天の頂で輝くアイドルの星になれたなら、それは彼女のおかげだ
あいがとう、転校生。舞台の上で、みんなで肩を並べて輝かしい景色を見よう」
衣更「あはは。まだ結果発表されてないから、気は抜けないんだけどな。これで負けてたら、ちょっと恥ずかしいぞ〜?
でも、手応えはあったよな!俺たちのだせるもん、ぜんぶだした!
すっげぇ快感!生徒会室で事務仕事してるだけだったら、きっとこんな気持ちにはなれなかっただろうな〜♪
俺、この気持ちを、景色をずっと忘れない。みんなで見た、この舞台上からの眺めを!」
遊木「うん。僕も、すっごく充実してる。生きてるって感じがするよ、こんな景色が見られるなんて思わなかった
泉さんが、誰が何と言おうと……。僕、アイドルになってよかったよ
みんなの仲間になれて、一緒に歩けて最高に幸せだよ」
4人は気持ちを語っていく。
まだ、結果は発表されていないのに記念写真を撮っている。
キラキラした笑顔と舞台をそこに永遠に閉じ込めたーーーー
舞台上にナズが現れて集計の終了を告げる。結果発表ではユニットのリーダーにスポットライトが当たるというシステムだ。
零「ふふん、勝てるとは思っておらんじゃろうに。おぬしらも見たろう、『Trickstar』の輝きを…?
あれこそ、新時代の幕開けを告げる曙光じゃ♪
光が強ければ強いほど、影も濃さを増す。その影こそ、我輩たち『UNDEAD』の領分じゃ。この立場も、なかなか心地よいのう♪
それに、今もどこぞで見ておる女王様も光が差すのを牢屋のような場所でずっとずっと待っておったんじゃよ♪」
蓮巳「…それはいったい、どういう意味だ」
零「さぁ、転校生の嬢ちゃん。もう一歩、前へ出るとよい
遠慮するでない、前に出て紡ちゃんにその姿をよく見せておやり。
それに、本日の主役はおぬしらじゃ。我輩は陰ながら、せめて喝采を贈ろう」
零さんがあんずちゃんの背中を押し一歩前に出されるあんずちゃん
ナズは無駄口を怒ってから順位の発表を始める
第四位 2wink
第三位 UNDEAD
そして、ナズの合図で会場が暗くなり…
スッポライトが一位のユニットリーダーを照らした。
蓮巳「………
薄々と予感していたが、実際に味わうと苦々しいものだな
久しく舐めていなかった、辛酸だ。敗北の、味だな。
……度し難い」
照らされたのは、あんずちゃん。
つまり、『Trickstar』の勝利を表していた。
蓮巳くんはいつもの怒った表情ではなく苦く苦しい敗北した、という感情が現れていた。
やった。やったんだ。
夢ノ咲学院で絶対とされた王政の崩壊で学院が震撼した瞬間だった。
仁兎「光が差しこみ、新たなスターたちの輝きに照らされていきます!
おめでとう、『Trickstar』!」
そうして、優勝ユニットのアンコールのために『Trickstar』が舞台上に戻ってきて、それから他のみんなも登壇していく。
舞台上が生徒会に勝利した喜びで包まれていた。
機材室で動き回って生徒も喜びの声をあげている。
その中で、一人扉から外へ出て
誰もいない廊下の壁に背中を押し付けながらしゃがみこむ…
『……っ…グズッ…やったぁ…やったよぉ…ズズッ…』
大成
涙が止まらい瞬間ー
→