MainStory〜第一部〜
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ユニット練習に入ってから一週間が経過した。
この一週間、私は『Trickstar』のレッスンをあんずちゃんと一緒みて、あんずちゃんが衣装に取りかかってる時に歌のレッスンを手伝ったり、ダンスのタイミングがあっているか確認するために動画を撮って、それを確認してというのを繰り返していた。
プロデュースに関しては関わらず作曲家として歌の面だけをサポートしていた。動画も取るのは誰でもできるし確認も口は出さず。ただ一緒に見ているだけだった。
明日は、『S1』だ。
北斗くんがいるし、今頃決起集会ってところか
えいえいお〜ってやってそう。
この二週間であんずちゃんは成長しすぎたと思うほどに変化していった。もうすでに、一人前と呼んでもいいほどのプロデューサーになっていた。
私はもう世話役としてのお役御免というわけだ。あとは、ただ彼らの努力が実を結んで革命を起こしてくれるのを待つだけだ。
『また、傍観者になっちゃった…ダッサいなぁ…』
家に帰って、珍しくベッドから窓の外を見やる。
私の家の前、そう、彼の家。
彼の部屋は明かりがついていなかった。
それを確認してから月を見ると、少しオレンジがかっていて月なのに太陽のように見えた。
『見守っててね。レオ』
そう呟いていつもより早い時間だけど、私はベッドに身を沈めた。
彼が「もちろんだ!」と笑ってくれた。そんな気がした『S1』前日の夜だったーーーーー。
*S1当日*
=3−A教室=
当日、『S1と』いうこともあってか教室にほとんどの生徒がいた。
『S1』は多くの一般客もおり、記者やテレビ関係者も多く迎い入れるため生徒は基本教室で見ることになっている。
そんな中 私は、教室からスッと出ていく。隣の席の薫くんは出演予定だし席は空席。一番後ろとあって見つかることはなかった。
バックパスで楽屋口側から行動に入り、講堂での私の特等席。機材室に入る。
機材室は二階席にあり、放送委員が音楽の調整やビデオの収録など様々な作業が行われいる部屋だ。前にナズに連れて来てもらって全景が見れるということもあり、ことあるごとにここでドリフェスを見て来た。
まだ『紅月』が出てくるまで1時間はある頃だろうか…。零さんから聞いた『作戦』が本当に行われるのであれば、そろそろ時間なのだが
…と考えていると機材室にいるメンバーが慌ただしく動き出す。どうやら指示のない動きがあり、バタバタしているようだ。
すると、会場が暗くなりあたり一面暗闇と紫色の光に染められる。
『零さんって意外と派手好きだよね…いや昔からか』
そこに現れたのは朔間零が率いる『UNDEAD』だった。
しかし、彼らがパフォーマンスを始めようとしてすぐ蓮巳くんは現れた。
すぐに『UNDEAD』に舞台から退くように告げているのがスタッフのインカムから聞こえてくる。でもそんなのに怯むような相手じゃない。
何と言っても相手は三奇人の一角、朔間零。
加えてその仲間であればそんな「はい、そうですか」って退くような相手ではない。
それをわかったのか蓮巳くんも臨戦体制となる。
『S1』のようにお行儀の良い対決形式ではなく『B1』のような対バン形式で戦うようだ。
それが決まった瞬間、私のいる場所を知っているであろう零さんがこちらを見てにまりと笑った。
『無茶がお好きだね。おじいちゃんは…』
そう思っていると、『UNDEAD』がパフォーマンスを始めた。
不測の事態に会場は盛り上がっているが、生徒会、そして『紅月』としてはよくない状況。まさに出鼻をくじかれて足元が不安定な状況だ。
それがポッと出のそこらのユニットならまだしも学院内でも有名かつ実力も備わっている『UNDEAD』ときたものだ。それに『紅月』の色は対バン形式には不向きにもほどがある。
状況が悪い、どうする蓮巳くんーーー。
舞台に戻ってきた蓮巳くんは零さんをいくつか言葉を交わして、舞台を『UNDEAD』と『紅月』で東西に分けた。
『陣取り合戦、悪い作戦ではないね。正しい判断だ』
全く頭の回転が早いことで…
非常事態でも自分たちのユニットの魅せ方を熟知している蓮巳くんは自分のユニットがどのような場所で映える演技ができるのかわかって、それを臨機応変に今の舞台に対応させてきた。
零さんも今頭を巡らせているだろう…。次の段階に進むために、奇跡の存在をより輝かせる方法を考えている。
そう思った。
革命の合図
『度し難いね、蓮巳くん』
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