祝福!騎士達の微笑み
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数週間後ーーー
結婚式の写真が完成したと言うことで、『Knights』のみんなが月永家に集合していた。
どうして、家が大きい司の家でもみんなの集まりやすいESビルでもなく我が家なのか。疑問は多くあるが、まぁうちに届くのだから一向にかまわないのだけど、やはり成人男性が5人揃えばそこそこ場所をとる。
私は、ソファーの机を囲む『Knights』を見ながらキッチンでコーヒーを啜っていた。みんなはまるで学生の時みたいにこれがどうのあれがどうのと騒いでいる。
月永「なんだこの写真!」
凛月「へ〜いい感じじゃん。それ俺欲しい」
月永「これは破棄!これもだ!」
瀬名「はぁ?俺の写真捨てるとか、価値のわからない男になっちゃったのぉ?れおくん」
月永「違う!おれの奥さんが弄ばれてる写真なんてこの世には必要ない!」
『ブフっ!』
月永「お前も隙がありすぎるぞ!」
鳴上「まぁまぁ…あっ!これとか素敵よォ!」
朱桜「そうですね、まさにシンデレラのようです。」
凛月「こっちもいいじゃん。ふたりは身長変わらないからすごく絵になってる」
月永「それ褒めてる?」
瀬名「妹ちゃん入ってる写真、よく撮れてるじゃん」
月永「うわああ!ルカたん可愛い!」
私は正直、レオの感情の起伏が激しくてとても心配だ。届いた時も思ったがテンションの上がり下がりがありすぎてそのうち血管がプチっと鳴って倒れるのではないかと思う。
すると、少し輪から外れてナルちゃんが寄ってくる。
鳴上「こんな写真避けておきなさい」
『…えっ…っぁ!』
ナルちゃんがみんなに隠れて渡してきたのは私とレオが口づけをしている写真で、バッと奪い取る。
鳴上「大丈夫よ、アタシ以外見てないから…もういつこんな写真撮ったのォ?」
『これは…その…お色直しの前に…』
鳴上「へぇ〜アタシたちが見てないところでそんな写真撮ってたのね」
『うう…恥ずかしい…』
鳴上「そんなの見たら司ちゃんなんて言うことやら…」
『誰にも見せるつもりなくて…隠してたんだよ…?』
鳴上「じゃあ犯人はあの人ね」
そう言って、ナルちゃんはレオを指差す。きっとそうだ私は届いた時にこの写真は誰にも見られないようにちゃんとアルバムに入れたはずだ。それが何故、私の手元にあるのか…まぁ犯人は彼だけのはずだ。
鳴上「でも、ほんと幸せそうじゃない」
『…いい顔してるけどぉ…流石に、第三者に見せるものでは…』
鳴上「そう?顔がいい二人のキスシーンなんてドラマの醍醐味よォ?」
『アイドルとプロデューサーのスクープ写真は世間のいいネタだよ』
瀬名「別にいいんじゃない?見せつけてやれば」
『泉っ⁉︎』
話していると、気づけばナルちゃんの隣に泉が来ていて私の手元の写真を颯爽と奪った。
瀬名「いい写真じゃん、俺のとくまくんのと並べて『騎士を弄ぶ女』」
『変なタイトルつけないでよぉ!レオ以外の二人は勝手にキスしたんだからぁ!』
瀬名「…ふふ、油断してるお前が悪いよぉ〜、ほられおくんが呼んでる。」
『…へ?』
視線をみんながいたリビングに戻すとレオが手を振って私を呼んでいた。泉から写真を奪い返して、レオのいる方へと歩く。隣に大人しく座れば写真が数枚入るようなオシャレが写真立てを出される。
月永「見て見て!リッツがくれたんだ!」
凛月「オシャレでしょ?好きな写真入れて飾るといいよ」
朱桜「凛月先輩にしてはオシャレな贈り物ですね」
凛月「俺だけ結婚祝いしてあげれてなかったからね」
『そんな気にしなくていいのに…でもありがとう』
月永「これに入れる写真!紡が選んで!」
『えぇっ⁉︎私が…う〜ん、そうだなぁ…』
凛月からもらった写真立ては縦横と写真を五つの写真を飾れて中央に一つ……合計六枚の写真を飾れるようになっている。その全てを私が飾ると言うのもなんだか責任重大な気がして…気が引けた。
『みんなで選ぼうよ…せっかく6枚だから…』
月永「そうだな!そうしよう!」
朱桜「飾られるならばいい一枚を選ばないとですね」
鳴上「アタシが輝く一枚を選ぶわよォ♪」
凛月「俺はこれかなぁ」
『それはダメだってば!』
瀬名「俺もこれかな」
『もう!泉まで!』
みんなで騒ぎながら、写真立てに入れる写真選びをし始める。でも、私が入れる一枚は決まってるんだ。
私は心に決めた一枚をソッと手に取る。うん、これがいい…。
『私は、これにしよう』
鳴上「アタシも決めた♪」
朱桜「私も決まりました!」
凛月「俺はこれ〜♪」
月永「おれはこれ!」
瀬名「俺も……」
それぞれが一枚ずつ選んで写真立ての場所を決める。みんなが順番に選んだ写真を発表していく。
朱桜「私はお姉様とレオさんに挟まれた写真にしました」
月永「なんだか家族写真みたいだなぁ…」
朱桜「ですが、これ一番しっくりきたのです。」
鳴上「アタシはこれ!」
『バストアップの写真だね♪この時は恥ずかしかったけど確かによく撮れてる♪』
鳴上「ギュって挟まれてる紡ちゃんが照れてるのが可愛くてほんといい写真よねェ♪」
凛月「俺はね〜、逆に月ぴ〜が挟まれてるやつ」
月永「連弾のやつか!大きいピアノから見えるのがおれららしくてこれもいいなぁ〜♪」
瀬名「俺は…これ」
泉が差し出したのは、レオと私だけの写真だった。しゃがんだ二人の周りに楽譜が散りばめられ上から撮られた写真はなんとも私達らしい写真だった。みんなが自分の入った写真を選んでるなかで泉のセレクトある意味で異彩を放っていた。みんなが驚く中で私はその写真を手にして泉に問いかける。
『泉は自分の写真じゃなくていいの…?』
瀬名「うん、俺はこの写真がいい」
『そっか、うん。素敵な写真だもんね』
私はその写真を見て笑う。自分に自信がある泉と限られた枠の中でも愛したものを素直に愛してると言える泉との色々があったのかなとか頭を巡らしていると、この写真を泉が選ぶのはまぁ…泉らしいと言うばそうなのかもしれない。すると、レオがスッと自分の選んだ写真を前に出す。
月永「おれのこれ!」
『…えっ?』
そこには、ふたりでふざけて撮ってもらった泉の頬へ両側からキスする写真が選ばれていた。
瀬名「ちょっとぉ!なにこれ!」
月永「だって、これがおれたちらしいから」
『あはは☆ちょうどいいじゃん!泉の写真も入ってる!』
レオの大事なものがそこに詰まってたんだと思う。『おれたちらしい』がそこに詰まってる。だって、私もレオも泉が大好きだもんね…。
『じゃあこれで全部だね』
そういって、私はみんなの選んだ写真を写真立てに入れていく。私の幸せを形作るように…
『うん、完成♪』
そして、中心には『Knights』みんなでカッコつけてる写真……
ではなく…自然と笑ってる写真が一枚入っていた。それを見てみんながまた自然と笑う。
こうやって、毎日みんなが自然に笑えることが……私の最大の幸せだ。
エピローグ
『これからもみんなで幸せに笑おう』
祝福!騎士達の微笑み end.
……To be continued
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