祝福!騎士達の微笑み
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レオと一緒に見た視線の先には可愛いリングボーイならぬ、凛々しい姿の司が立っていた。
私が驚いていると、レオが「あはっ☆」と笑う。司は姿勢良くこちらへと歩いてくる。
朱桜「…レオさん、誓ったのですがからお姉様を傷つけることがあれば、この不肖朱桜司がお姉様を頂戴しますので…」
月永「その心配はない!おれが絶対こいつを守るよ『王さま』」
朱桜「そうですか…お姉様、司はお姉様のことをこれからもお慕いしております。何かあったら必ず司にご相談ください」
『……うん、司。ありがとうね、よしよし♪』
私は司の手に乗っているリングピローから指輪を取り、レオの左手をとる。
『末っ子にこう言われたからには心配かけないように、ちゃんと幸せにならないとね…♪』
月永「…うん♪」
左手に指輪をつければレオは残った指輪を受け取り、私の左手を取る。
月永「絶対幸せにするよ♪お前も…『Knights』もファンも……みんなみんな」
『何に誓って?』
月永「えっ…⁉︎う〜ん、……お前に誓って!」
そう言って、私の薬指に指輪がピタリと嵌める。いつぞやにもらった高級そうな指輪とは違い控えめで、美しく輝いている鉱石が彼の目と同じようにキラリと光った。
『じゃあ私は司に誓うよ』
朱桜「えぇっ⁉︎私ですかっ」
『うん、私は朱桜司に誓おう。私は幸せだし、これからも幸せであり続けることを』
朱桜「……はい、その言葉しかと受け止めました」
レオとふたり手を繋いで、司の目を真っ直ぐ見つめる。司は笑って頷いてから自分の席へと戻っていった。台の後ろにいた牧師が前に出てきて緩く両手を広げる。
牧師「それでは、誓いのキスを」
『へっ⁉︎あ……』
月永「なんで驚くんだよっ、普通の流れだろぉ!」
『人前で!』
慌ててレオから顔を逸らすように席の方へと顔を向けると泉が口パクで「よそ見すんな」と声をかけてきた気がして、顔が熱くなるのを感じる。すると、両手を取られてそれを持ち上げられる感覚があり前を向くとレオが自らの口元に私の手を持っていて…
月永「やだ、おれ以外見ないで」
『なっ……⁉︎』
唇を落とした。私は、唖然として固まっているとレオがゆっくりと私にかかったヴェールを持ち上げ私の顔を顕にする。
月永「顔真っ赤……かわいい…」
『そんな蕩けた表情で言わないでっ……んっ』
月永「んんっ……っ」
肩を掴まれても尚文句をこぼしているとそれを柔い唇で塞がれてしまった。軽く触れてからゆっくりと離れるとレオは幸せそうに笑うので、「ああもう何も言うまい」と諦めてしまう。
彼がこんなにも幸せに笑ってくれるのであればもっと早く結婚式をしてしまえばよかったと心のどこかで後悔する。でも、きっと彼にそういっても「今できたからもう十分だ!」って笑ってくれるに違いない。だって彼は私に自他共に認めるほど甘いんだから…
だからせめて、私も甘やかそう我慢してくれてた愛しい旦那様に
月永「やっぱ照れるなっ…んん…」
『ん……』
レオの油断した腕を引っ張り自分の方へと傾ける。彼の唇を少し強引に奪えば離れた彼の顔はまるで林檎のように真っ赤になっていた。
『奪っちゃった☆』
月永「……も〜!なんだよぉ〜!」
真っ赤なままのレオがギュッと私を抱きしめると真横にいた牧師が「んんっ!」と咳払いをするのが聞こえて、私たちは勢いよく離れ少し気まずい空気が流れる。『Knights』のみんながいる方がクスクスと聞こえるが「何も聞こえない」と己に暗示をかける。
黙っていると、牧師の指示で結婚誓約書が出てきて、そこにふたりでサインする。もうすでに婚姻届は出しているからふたりの名前が『月永』という苗字で並ぶ。
誓いの言葉の時はあえて『夜永』という名前を使ったがこの一年で書き慣れた『月永』を書いてしまう。そのチグハグさになんだかおかしくなってしまう。
月永「どうした?」
『いや、『月永』って苗字も気づけば慣れちゃったなぁって』
月永「これから一生使うんだから慣れたにこしたことないだろ…」
レオはそう言って、顔を逸らす。それがなんだか泉みたいでそれもまた可笑しくなる。
司会者が預かった宣誓書をゲストに見せ、ふたりが結婚したことを宣言する。それに合わせてふたり腕を組んで一礼する。
そして、そのまま帰ってきた道を戻っていく。またみんなに見守られながら…
父と歩いた道、そして扉を超えて…泉と歩いてきた道をスタッフさんの指示で超えていく。控え室に着くとレオが止まって、私も止まる。
『どうしたの?』
月永「今までにないくらい緊張した…」
『あははっ、お疲れ様』
本当に緊張したのかレオは足元にしゃがみこむ。控え室の前の出来事でスタッフさんが慌てる。私は足元に座る可愛い人と目線をあわせる。
『とりあえず、控え室入ろう?もう子供じゃないんだよ、『旦那様』♪』
月永「…やっと、一緒に暮らせる?」
『その為に家選んでくれたんでしょ?』
月永「一緒に曲作れる?」
『もちろん♪今はウェディングソングの霊感(インスピレーション)が湧いてる♪』
月永「…俺のお嫁さん…?」
『そうだよ、旦那さん』
月永「……幸せだ」
『………私も幸せだよ』
そうやって言い合っているとカシャリと音がなる。ふたりして振り向くとそこには『Knights』のみんなが立っていて、まるで目をハートにしているかのようなナルちゃんが携帯を片手にかまえてキャッキャと盛り上がっていた。
瀬名「ほら、まだ最後まで終わってないんだからさっさと立ちなよぉ」
朱桜「お姉様、まずはその美しい姿を写真に納めたいのですが、司ともお写真撮っていただけますか?」
凛月「とりあえず、衣装直してスタジオに行かないとプロが待たせるのはどうなの?」
鳴上「あらあらいいじゃない♪やっとふたりが幸せになってるのに♪うふふ、ほんとふたりとも素敵よォ」
私はみんなの言葉に立ち上がり、レオも一緒に控え室へと消えていく。スタッフの人もついてきてメイクから何まで元の状態へと戻していく。
幸せを誓おう
『みんなに誓うよ。私の幸せを』
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