MainStory〜第一部〜
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北斗くんたちの昼ドラごっこを回避して、あんずちゃんと一緒に中庭のベンチに腰を下ろした。
二人ともお弁当を広げ何気ない日常の会話から始まった。
ここ数日はどうだとか、クラスは馴染めたか、とか…
あんずちゃんは戸惑うけど『TrickStar』のメンバーが助けてくれると言っていた。クラスにはなんとなくだけど慣れて来たと言うので、みていないところで子は育つと言った感じだ…。
零さんが言っていた特訓についてはスバルくんについて行ってドリフェスに見に行った、と聞いた。そのあとあったことも…
あんず「あのとき驚いたんです…でも明星くんの方が目の前の現実を受け止めきれないって感じで」
『そっか…でもちょっとはわかってくれた?この学院の現状を、何にも面白くないでしょ?』
あんず「面白くかどうかはわからないですけど…でも息をしずらい、そんな感じでした…。」
『そう、呼吸できない感じをここにいるみんな感じてる。けど、誰も動こうとしない。それくらい生徒会は絶対だからね。だから、『Trickstar』のみんなの気持ちが動き出しているのは無謀だと思う反面嬉しかったし、それにあんずちゃんが加わってくれて私は嬉しかった。』
あんず「そうだったんですね…」
『私も大切な人たちが苦しんでいる姿を見てられなかったのが本音だし…。ここに来たからには何かしないとね。あんずちゃん…だから私に聞きたいことあるんでしょ?なんでも答えるよ』
私の言葉に悲しそうにしていたあんずちゃんが頷きながら真剣な顔で口を開いた。
あんず「一週間、明星くんと一緒に過ごすことになって知ってほしいこと、助かること…色々聞きました。
紡先輩のわかる範囲でいいので、私に教えてくれませんか…
この一週間できることをやりたいんです…。」
『どんなことを聞きたいの?』
あんず「みんなが練習の時に…」
口を開いたあんずちゃんからは、これからアイドルをプロデュースするのに必要なことサポートするのに必要なこと、様々だった。
そして私もその言葉に真剣に答えていく
『そうだな……知ってる範囲なら…この一週間で詰め込んであげる
栄養学なら、うちのユニットにやたらカロリーとか詳しいのがいるから聞いて参考になりそうなのをあんずちゃんに教えてあげる
治療とか応急処置は、軽いものなら知識もあるし大丈夫。
裁縫はちょっと不器用だから、難しいけどデザインなら教えてあげられるよ。裁縫は…教えてくれそうなのに声かけといてあげるよ。
舞台設計とかは今回のドリフェスでは使えるかわからないけど簡単なものなら意見できるから一緒に考えようか
それで、作曲は
私に任せてくれないかな?』
あんず「紡先輩が?」
依頼書なんて通さなくてもやるよ。だって、私はこの革命に身を捧げた一人なんだから…
『うん、もう7曲くらいできてるんだけど』
あんず「なっ…7曲ですか…?」
『え?うん、そうだけど』
驚いたあんずちゃんの感情を表すように強い風が吹く。
私たちの髪の毛が靡く中であんずちゃんは私から視線を逸らす…
あんず「紡先輩は『天才』なんですね…なんとなく話聞いてました。1年から作曲コースの首席で作曲家として曲提供してたって」
『違うよ。天才なんかじゃない。私はただの傍観者』
あんず「傍観者…?」
『ただ見てるだけで、大切なものを取りこぼして壊してきた。でも…もうやめたんだ』
あんず「やめた…?」
『そう…スバルくんたちが、後輩たちが頑張らないなんて先輩としてカッコ悪いでしょ♪』
あんず「そんな……でも、今の紡先輩はキラキラしててかっこいいです」
『私にはあんずちゃんの方がキラキラで眩しいよ。』
そういう笑い合う。もう見てるだけはやめよう。
誰も取りこぼさないように届く範囲でいいから守っていこう。
その為に一歩を踏み出す勇気を君たちが、君がくれたんだよ。あんずちゃん…
『あんずちゃん、ありがとうね』
あんず「…?何が、でしょうか…?」
『うんん、なんでもない。『S1』必ず勝とう。この革命を成し遂げようね♪』
あんず「はい♪」
2人して気持ちを新たにして、食べ終わったお弁当箱をたたみ、自分たちの教室へと帰っていった。
女子会という名の
『決意表明、ってね』
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