祝福!騎士達の微笑み
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卒業して二年目の春ーー
一年の留学を終えて、日本に帰ってきた私だが…仕事で頻繁に海外に出るようになってしまってこの春まで海外で舞台の仕事をしてきた帰り、空港で自分の荷物を待っていると服の裾を誰かがキュッと握った。「誰だ?」と振り向くとそこには先日18歳になった朱桜司が少し顔を赤らめてこちらを見ている。
『つ、つかさ…?』
朱桜「どうして…」
『どうして、?』
朱桜「どうして司の誕生日までに帰ってきてくださらなかったのですか〜〜!」
『ええ〜!』
急に泣き出した司はそのまま私に抱きついてきて、あまりの驚きに私は行き場のない自らの手を見つめることしかできなかった。さすがに、ここで抱きしめ返すわけにもいかず、空気の読めないように思うが、ここは第三者が見ている空港だから早く剥がさないといけないのに可愛い後輩のワガママに大人しく受け入れるが…その時間もすぐに終わりを告げる
月永「うがあああ!何してるんだスオ〜!一番に走って行って「まだまだ末っ子も可愛いもんだ」なんて思ったのに!やってることは全然可愛くない!」
鳴上「あらあら、司ちゃんもまだまだ甘えん坊さんね」
瀬名「ていうか、さっさと離れなよ。撮られたらどうすんの」
凛月「もう、俺らが揃ってる時点でその懸念は淘汰されてるかもだけどねぇ」
月永「いやだぁ!紡に抱きつくのはおれだ〜!離れて!」
朱桜「レオさんはいつも抱きついてるではありませんか!久しぶりのお姉様なんです!今日くらい、いいじゃないですか!」
どうやら、『Knights』みんなでお迎えにきてくれたようで司の後から他のメンバーが勢揃いしていた。
同じくフィレンツェに行っていた泉は私より先に日本に帰ってきていた、他のみんなも今日は都合をつけてきたのか、全員が揃っているなんて珍しい。
『みんな、久しぶり。夏〜…以来かな?ごめんね、帰ってきてすぐまた席を空けて、なかなかみんなに会うことができなくて…』
凛月「まぁ…すぐ済んでよかったんじゃない?もっとかかる予定だったし」
朱桜「ですが、私の誕生日には帰ってきてくださるという約束でした!」
鳴上「んもうっ、司ちゃんったら紡ちゃんのことになるとワガママよねェ」
『でも誕生日プレゼント、送ったでしょ…?』
朱桜「私は…お姉様に直接祝っていただきたかったです…」
『……司〜!ごめんよ!お姉ちゃんが悪かったよぉ!』
今度は私が司をヒシリと抱きしめる。こんなに可愛い末っ子が悲しんでいるのを目の前で見ていて何もするわけにもいかず、よしよしと頭を撫でる。
月永「あ〜〜!羨ましい!羨ましい!おれも!紡おれもギュって!」
瀬名「あんたはもう少し大人になりなよ。もうすぐ二十歳でしょぉ〜?」
『お誕生日を祝えなかった分『お願い事』を聞いてあげるからこの愚かな姉を許して司…』
凛月「…ほぅ…」
鳴上「ふ〜ん……」
瀬名「あ〜あ…」
朱桜「なんでも聞いてくださいますか?」
『え…まぁ叶えられる範囲で…?』
朱桜「では参りましょう!」
『えっ⁉︎どこへ…わぁああ!』
朱桜「レオさんはお姉様の”carrier bag”を持ってきてくださいね!」
月永「えっ⁉︎…えぇ⁉︎」
私はナルちゃん…そして、司に腕を引かれて車に真っ白な長い車に押し込まれる。私はただつれられるままに乗せられ、どこに行くともわからないまま車に揺られて行くことしかできなかった。
プロローグ
『…こんな車はじめて乗ったよ』
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